小さい子どもは粘土で遊んではいけないって本当?その理由とは?

昔から多くの子どもたちに愛されてきた粘土という素材は、さまざまな場面で利用されています。

現在でも、保育園や学校、さらには家庭内でも、子どもたちの間で非常に人気があります。

お子さまに粘土を購入しようと検討しているとき、次のような疑問が浮かぶことがあるかもしれません。

・粘土にはどのような種類があるのか?
・何歳から遊ぶことが可能なのか?
・遊ぶ際に注意すべき点はどのようなものがあるのか?

こうした疑問にお応えするために、今回は粘土選びにおけるポイントや注意すべき事項について、詳しくご説明いたします。

粘土遊びは子どもにどのような良い影響を与えるのか?

粘土遊びは、単なる楽しみを超えて、子どもたちの成長に対して非常に多くのポジティブな影響をもたらします。

創造力を豊かに育てる
粘土を使うことによって、子どもたちは「何を作りたいのか?」と自ら考え、そのアイデアを形にする過程を通じて創造力を育むことができます。このプロセスは、特に重要なものであり、子どもたちに独自の視点を持たせる手助けとなります。

特に色付きの粘土を使うと、さまざまな色を組み合わせたり、異なる色を混ぜたりすることで新しい色を楽しむことができ、視覚的な楽しみが広がります。
子どもの想像力は限りがなく、10人の子どもが作れば、それぞれ異なる100個の作品が生まれることでしょう。お子さまがどのような創作をするのかを見守ることだけでも、親にとっては大きな喜びとなるはずです。

手先の器用さを育む
初めて粘土に触れる際は、握ったりちぎったりすることから始まり、次第に丸めたり伸ばしたりと、遊び方が多様に広がります。これに加え、粘土以外の道具を使って遊ぶことも増えていくため、手先の細かな動きや手と目の協調性が求められ、その成長を促進します。
このように粘土遊びを通じて身につけた手先の器用さは、日常生活のさまざまな場面でも役立つことが多いでしょう。

感覚が養われる
粘土遊びを通じて、柔らかな感触や独特の匂い、温かさなど、さまざまな触覚を体験することができ、触覚や嗅覚、さらには温度感覚が刺激されることになります。時にはこの感触によって、子どもが安心感を得ることもあります。
大人でも、ぷにぷにした柔らかいものを握ることでリラックスできることがありますよね。このように、粘土特有の触感に癒されて安心するお子さまも多く存在します。

集中力を高める
子どもたちは、自分が好きなことに集中しているとき、大人よりも高い集中力を発揮することがあります。自分の想像したものを作るために、試行錯誤を繰り返す中で、自然と集中力が養われていくのです。

コミュニケーション能力が育まれる
粘土遊びは、一人で集中して行うこともできますが、友達と一緒に楽しむことも可能な遊びです。友達と協力して一つの作品を作る過程では、「ここはどうしようか」「あそこは丸くしてみようか」といった意見を交わしながら協力することを学びます。
また、完成した作品を先生や両親に見せることで褒められると、自尊心や自己肯定感が育まれるのです。

粘土の種類


粘土にはさまざまな種類が存在し、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

小麦粘土

小麦・水・塩から作られた小麦粘土は、その特性として非常に柔らかいため、力の弱い小さなお子さまでも楽しく遊ぶことができます。また、100円ショップでも手軽に手に入るのが嬉しいポイントです。

絵の具や食紅を使って色を付けることができ、色の変化を楽しむことも可能です。しかし、乾燥には弱く、一度固まってしまうと再利用が難しくなるため、注意が必要です。

お米粘土

米粉・水・塩から作られたお米粘土は、少しもちもちとした触感を持ち、握るだけでも楽しさを感じることができます。こちらも小麦粘土と同様に、100円ショップで簡単に手に入れることができます。

お米粘土は発色が良好で、原色からパステルカラーまで多彩な色が揃っており、色を混ぜて遊ぶこともできるため、遊びの幅が広がります。

寒天粘土

時々見かける寒天粘土は、その名の通り寒天を使用した粘土で、小麦粘土よりもさらに柔らかく、伸びが良い特性を持っています。初めはプルンとした触感ですが、手にくっつきにくく、使っていくうちに柔らかさが増していきます。乾燥すると消しゴムのような感触になりますが、濡れたタオルに包んでおくと元に戻るという不思議な粘土です。

シリコン粘土

シリコン素材からできていて、見た目がつややかで、粘土自体が少し固いため、指先の力を鍛えるのに適しています。また、手にくっつきにくく、抗菌加工が施されているものが多いため、清潔に遊ぶことが可能です。しかし、シリコンの特性上、色が混ざりにくく、混色して遊ぶことは難しくなっています。シリコン粘土は形を作った後にオーブントースターなどで焼くことで固まり、おもちゃとして楽しむことができるので、作った後も楽しめる点が大きな魅力です。

油粘土

鉱物粉と植物性油、鉱物性油などを混ぜて作られており、水を混ぜることが難しい特性があります。油の性質により乾燥しにくく、粘土自体も伸びが良いため、何度も繰り返し遊ぶことができ、保育園や学校でよく利用されています。ただし、独特の匂いがあるため、苦手な子どももいるかもしれません。

紙粘土

糊剤やパルプ繊維粉を混ぜて作られており、水をつけることで少し柔らかくなる特性があります。瓶や缶などにくっつけることができ、乾燥するとカチカチに固まります。固まった粘土には絵具で絵を描くことができるため、保存したい作品を制作する際には特におすすめです。

粘土で遊ぶ際の注意点

粘土は1歳を過ぎた頃から遊び始めることができます。


しかし、1歳というと何でも口に入れてしまう時期であるため、粘土や粘土の付いた手を口に入れないようにしっかりと注意する必要があります。

小麦粘土やお米粘土は食材から作られていることから、口に入っても多少は大丈夫ですが、大量に飲み込むことは喉を詰まらせる危険や、嘔吐や下痢を引き起こすことがあるため、十分に注意が必要です。

また、小麦粘土を使用する際には小麦アレルギーにも注意が必要です。
小麦アレルギーのあるお子様が使用すると、蕁麻疹や呼吸器系の症状などのアレルギー反応が出る可能性があるため、離乳食で小麦アレルギーがないことを確認してから遊ぶようにしましょう。

まとめ

これまで粘土についてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?

粘土で遊ぶ姿や、その結果として出来上がる作品を通じて、お子さまの成長を感じることができるでしょう。
小さなお子さんでも楽しめる粘土ですが、注意すべき点もいくつか存在しますので、必ず親御さんが見守りながら、一緒に楽しく遊んでください。

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