自宅で常に粉末緑茶をストックしている方はあまり多くないかもしれませんが、回転寿司店などではすっかりおなじみのアイテムとして定着していますよね。
急須を使う手間や茶葉の後始末を気にする必要がないため、非常に便利な粉末緑茶。お湯にそのまま溶かして飲むことができるため、栄養素をほぼそのまま体に取り入れることができるのが大きな魅力です。また、無駄が出ないところも嬉しいポイントとなっています。

しかし、その便利さの背後にはいくつかの潜在的な危険性が存在しているのです。
この場では、粉末緑茶に潜む危険性についても考えていきたいと思います。
緑茶に含まれる成分が原因?
煎茶や玉露といった緑茶に豊富に含まれている成分として有名なカテキン。これは抗菌作用や抗ウイルス作用を持つことから、かつて多くの人々の注目を集めた成分の一つです。
さらに、カテキンにはコレステロールや体脂肪を減少させる効果、活性酸素を除去する作用、抗アレルギー効果、そして虫歯予防にまで効果的であるとされています。非常に良い成分のように思えますが、実際には摂取過多による問題も報告されています。
具体的には、便秘などの胃腸障害や貧血といった症状が挙げられます。胃腸の不調については、便秘だけでなく、胃が荒れてしまうなどの症状を訴える方も多いようです。そのため、粉末緑茶のように全成分が溶け出す濃厚な飲み物を飲む際には、飲みすぎないように十分注意が必要です。
便秘は特に女性にとって、多くの方が悩まされる問題ではないでしょうか?実は、カテキンには腸の粘膜の動きを鈍らせる作用があるとされているのです。
また、貧血も女性に多く見られる悩みの一つです。鉄分のサプリメントを服用している方は、粉末緑茶のような濃いお茶を摂取する際には特に注意が必要です。なぜなら、鉄分の吸収を妨げる可能性があるからです。
尿路結石や不眠障害も?
緑茶には「シュウ酸」という成分が豊富に含まれています。このシュウ酸は体内のカルシウムと結びつくことで、シュウ酸カルシウムを形成します。
シュウ酸カルシウムが体内に蓄積されると、大きな塊となり、尿管に詰まって尿路結石や腎結石の原因になる可能性があるため、注意が必要です。
尿路結石の症状は激しい痛みを伴うことが多いですが、特に男性に多い病気であるため、特に注意を払うべきでしょう。
尿路結石は慢性化しやすく、深刻化すると腎不全のリスクも高まるため、腎臓に関連する病気は治療が難しいものも多いので、十分に気を付けたいところです。
さらに、カフェインの存在も見逃せません。コーヒーや紅茶と比較して、日本茶には多くのカフェインが含まれているとされており、特に粉末緑茶には、10gあたり約230mgものカフェインが含まれているとのことです。
特に夏の時期などは熱中症や脱水症が気になるため、寝る前に水分を取る方も多いかと思いますが、その際には成分がすべて吸収されやすい粉末緑茶の利用は避けた方が良いかもしれません。
いいことってあるの?
ここまでデメリットについてお伝えしてきましたが、最初にお話したように、粉末緑茶には粉末ならではの利点も存在するのです。
急須を使って淹れる緑茶では、お湯に溶け出す成分しか摂取できませんが、粉末緑茶は緑茶の葉を非常に細かく粉末化することにより、お湯と一緒に摂取することができ、緑茶に含まれる成分をほぼ100%体内に取り入れることができるのです。
例えば、先ほど触れたカテキンは、急須で淹れると茶葉に含まれているもののうち、約30%しかお茶に溶け出さないとされています。

カテキンだけでなく、抗酸化作用を持つビタミンCなども粉末緑茶であれば効率的に摂取することが可能です。
さらに、茶葉と比較して保存が簡単であるという点も非常に魅力的です。
ただし、粉末状のものはダニが発生しやすいことや、カテキンなどの成分が直射日光に当たることでその効果が薄れてしまうことも理解しておく必要があります。密閉容器に入れ、冷暗所で保管することによって、長く楽しむことができるでしょう。
まとめ
粉末状で栄養分を余すことなく効率的に摂取できる粉末緑茶。
私自身は、夏場も体を冷やさないように温かい飲み物を摂取するよう心掛けていますが、コーヒーや紅茶と比較すると、なんとなく健康的なイメージを持つ日本茶を好みで飲むことが多いです。
また、粉末緑茶もその手軽さから頻繁に利用しています。価格も手頃で、特に忙しい朝などには後片付けの煩わしさがないため、非常に重宝しています。
しかし、よく調べてみると、日本茶、特に緑茶は、コーヒーや紅茶に比べてカフェイン量が多く、摂取量によってはさまざまな不調の原因になりうることが明らかになりました。体に良いとされる成分も、摂取量によっては逆に害になることがあるのです。
さらに、お茶の入れ方一つでもカフェイン量や旨みの調整が可能であることも知りました。たとえば、60~70度程度の低温でゆっくり粉末緑茶を溶かすと、高温で淹れたときよりもカテキン量を減少させることができると言われています。
また、緑茶に含まれる様々な成分が体内に吸収されるまでの時間はおおよそ4時間とされているため、摂取過多にならないように、ティータイムの間隔を4時間以上あけるよう心がけてみると良いでしょう。
疲れ切った現代人の心身をリフレッシュさせ、私たちに豊かな時間をもたらしてくれるお茶の時間。カフェインレスの飲み物も取り入れつつ、粉末緑茶のメリットとデメリットをしっかり理解しながら、楽しいティータイムを過ごしたいものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
『特に粉末緑茶10gに対して約230㎎ものカフェインが含まれているそうです』
はいっ?
小さじ1杯 2.5g が 500mlを作る場合の量ですよ
つまり貴方は 2000mlのお茶に230mgしかカフェインが入っていないと言っているのですが
間違ってませんか?