【はじめに】
音の聞こえ方は、各人によって大きく異なるため、非常に個性的なものです。同様に、音に対する各人の好みや価値観もそれぞれ異なるため、全く同じものは存在しません。
このため、音に関する絶対的な正解や理想のスピーカーは存在しないということになります。
スピーカーメーカーごとに、それぞれ独自の音質やデザインの特徴を持ち、完璧なスピーカーは
決して存在しないというのが現実なのです。
スピーカーを選ぶ際には、単にインターネットで音質を調べるだけでなく、実際に店舗に出向いて、直接音を体験してみることを強くお勧めします。
どのスピーカーも良い音を出すことが多く、実際に聞いてみると驚くほどの素晴らしさを感じることができるでしょう。それほど、多くのスピーカーは高い品質を誇っています。
では、どのような基準で選べば良いのでしょうか。それは、心を揺さぶるような感動を覚えたスピーカーを選ぶのが良いでしょう。
スピーカーの音に感動を覚えた時、それこそがまさにあなたが求めていた理想のスピーカーとなるのです。
【よく知られているスピーカーメーカー】
一般的に知られているスピーカーメーカーには、イギリスのB&W、アメリカのJBL、そしてデンマークのDALIなどがあります。
特に今回注目したいのは、デンマークに本社を置くDALIというメーカーです。
もちろん、同じDALIでもスピーカーのモデルごとに音質は異なるため、選択肢が豊富なのも大きな魅力です。
例外も存在しますが、基本的には共通している特徴についてお話ししたいと思います。
【DALIのスピーカーの特徴】
女性ボーカルの声は非常に艶やかで、弦楽器の音色も非常に美しく響きます。さらに、解像度も非常に高いことがこのスピーカーの大きな特徴です。
解像度とは、テレビで言うところの4Kテレビのように、細かく緻密な音を表現する能力を指します。
また、音の濁りが少なく、非常に澄んだ音を楽しむことができるのも嬉しいポイントです。
デザインは典型的な北欧スタイルでスタイリッシュですが、音質もまたおしゃれな印象を与えることができます。先に述べたように、女性ボーカルが特に艶やかで、JAZZの表現が得意です。
一方で、重厚感のある音にはあまり適していないかもしれません。
しかし、おしゃれな雰囲気を演出したいときには、このDALIのスピーカーが最適であると言えるでしょう。
【DALI MENUET SEの特徴】
こちらは、DALI MENUET SEというスピーカーを使用して感じたことですが、ボーカルや楽器の音がまるでスピーカーの前に実在しているかのように聞こえるという印象を持ちました。
EDMなどのダンスミュージックに必要な低音をしっかりと鳴らすことは難しいスピーカーですが、中高音域で素晴らしく美しい音を奏でてくれます。
クラシック音楽においても、その美しさによって目の前に情景が浮かび上がるような音を作り出してくれます。
このスピーカーは、音の線が若干細いと感じましたが、これこそがDALIの特徴を表現しているとも思えます。
音に癒やされたい、または優しい気持ちを抱きたいときにぴったりなスピーカーです。
【DALI OBERON1の特徴】
DALI OBERON1というスピーカーも試したことがありますが、こちらは低音もしっかりと鳴らせるオールマイティなスピーカーでした。
太い音の線を出せる点では、良い意味でDALIらしくない特性を持っています。
もし「これって悪いスピーカーですか？」と聞かれたら、音楽ジャンルに関係なく楽しめるので、非常におすすめのスピーカーと言えるでしょう。
おしゃれな音を楽しみたいのであればMENUET SEを、ダンスミュージックなど多様なジャンルの音楽を楽しむのであればOBERON1をお勧めします。
OBERON1はDALIの中でも特に異彩を放つ存在です。
DALIは基本的に美しい音色を響かせますが、その音は細めであることを覚えておくと良いでしょう。
【DALIの特徴２】
DALIの特徴について再度触れますが、ここからは少しネガティブな側面についても考察してみましょう。
オーディオ初心者の方々にとっては、少し不思議な音を生み出すスピーカーだと感じられることもあるかもしれません。
スピーカーにはそれぞれ得意な部分と不得意な部分があり、それが音の印象に影響を与えます。
音楽のジャンルに応じて、スピーカーを使い分ける方も多いでしょう。
音の輪郭は明確に聞こえますが、音のキレが良いとは言えないことが多いのではないでしょうか。
オーディオ初心者が手に入れやすいように、DALI入門としてオールマイティなOBERON1が位置づけられているように感じます。
【まとめ】
音の聞こえ方は人によって異なるため、スピーカーの選び方に正解は存在しません。
音に対する価値観も個々の違いがあるため、私がここで述べることは一つの聞こえ方の例に過ぎません。人によっては、まったく異なる印象を持つかもしれません。
つまり、スピーカーを購入する際には、一度は実際に音を聞いて体験してみることが大切です。
自分の耳と音に対する価値観を信じて、購入するのが良いでしょう。
私自身、初めてHiFiオーディオを購入した際に選んだスピーカーはDALIでした。
その時の音の感動は今でも鮮明に覚えていますが、やはり低音の不足や音の細さに対しては不満を持っていたのは事実です。
その後、時間が経つにつれて、B&Wのスピーカーを手に入れてからはその不満も解消されました。
スピーカーを購入する際には、じっくりと聞き比べる時間を持つことが非常に重要です。
初めは、癖のあるDALIよりも誰にでも受け入れられるB&Wのスピーカーを選ぶのが良いかもしれません。ただし、B&Wのスピーカーはエントリークラスでも約10万円ほどするため、購入を検討する際には慎重に考える必要があります。
さらに、中古のスピーカーは、左右で音質が異なることがあるため、あまりお勧めできません。
しっかりと情報を収集した上で、店舗に足を運び、実際に音を聞いてみることを強くお勧めします。
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