買ってはいけないアウトドア用ランタン

災害発生時やキャンプなどのアウトドアアクティビティにおいて、周囲を明るく照らす役割を果たすランタンは非常に重要なアイテムとなります。しかし、ランタンには多岐にわたる種類が存在するため、「どのランタンを選べばよいのか?」や「それぞれの特徴は何なのか?」といった疑問が浮かんでくることは自然なことです。この記事では、これらのポイントに関して詳細にご説明します。

ランタンの種類は大きく分けて4種類

ランタンは、使用する燃料の種類によって主にガスランタン灯油ランタンガソリンランタン、そして電気を利用したLEDランタンの4つに分類されます。それぞれの特徴や利点、さらには欠点について詳しく見ていきましょう。

ガスランタン

ガスランタンは、ガスを燃料として使用し、マントルを燃焼させることで非常に明るい光を発生させるタイプのランタンです。ガラス製の風防が付いており、マントルが風にさらされることを防ぐ設計になっています。

ガスランタンのメリット

このガスランタンの大きな利点は、後述するLEDランタンよりも高い光量を誇り、手元がはっきりと見えるため、調理や作業を行う際にとても便利である点です。また、使用するガスはアウトドアでよく見かけるOD缶のガスで、他のバーナーやストーブと同じ燃料を使えるため、荷物を効率的に減らすことが可能です。価格面でも比較的リーズナブルで、1万円以下で高性能なモデルを購入できるのも大きな魅力です。

ガスランタンのデメリット

しかし、ガスランタンにはいくつかのデメリットもあります。OD缶を使用することで、燃焼時間が短いという問題があるため、長時間の使用を想定する場合は予備のOD缶を持参する必要があります。また、マントルの交換も手間がかかります。光量は確かにLEDランタンよりも明るいですが、長時間の使用によりガスの残量が減少し、光量が不安定になる場合があります。特に高所や寒冷地では光量が安定しないこともありますが、強力なOD缶も存在しますが、それは通常のものよりも高価でコストがかかります。さらに、ガスを燃焼させるため、酸化炭素中毒のリスクがあり、テント内での使用は避けるべきです。

灯油ランタン

灯油ランタンは、灯油を燃料とするランタンで、主に「フェアーハンド式」と「圧力式」の2つの燃焼方式があります。どちらの方式もマントルを使用し、ガラス製の風防が付いています。「フェアーハンド式」は芯を使って灯油を吸い上げて燃焼させるため、圧力式よりも燃費が良いという特徴があります。一方、「圧力式」は燃料タンクに圧力をかけて灯油を気化させて燃焼させるため、フェアーハンド式よりも高い光量を発揮します。

灯油ランタンのメリット

灯油ランタンの利点は、灯油が容易に入手でき、コストも比較的安価であることです。テント内での使用はできませんが、少しの暖かさを提供することができ、光量はガスランタンに匹敵しつつ、ガスランタンよりも安定した光を提供します。

灯油ランタンのデメリット

灯油ランタンの主な欠点は、メンテナンスや点火に手間がかかり、使用方法についての知識が求められるため、初心者には扱いにくいと感じることがある点です。また、灯油を燃焼させるため、一酸化炭素中毒のリスクがあり、やはりテント内での使用は禁止されています。

ガソリンランタン

ガソリンランタンは、ホワイトガソリンを燃料として使用し、ポンピングによって空気をタンクに送り込み、ホワイトガソリンを気化させて燃焼させる仕組みです。こちらも多くのモデルがマントルを使用し、ガラス製の風防を備えています。

ガソリンランタンのメリット

ガソリンランタンの最大の利点は、4種類の中で最も高い光量を持ち、燃料が減っても再度ポンピングを行うことで光量を維持できる点です。ポンピングによって、低温環境でも安定した光量を確保することが可能です。さらに、ガスランタンに比べて、タンクの容量にもよりますが、燃焼時間は約2倍ほど長く、1泊のキャンプであれば追加の燃料を持参する必要がないことが多いです。

ガソリンランタンのデメリット

一方で、ガソリンランタンのデメリットとしては、ポンピングを行う手間や、定期的なメンテナンスが必要であるため、手間がかかることが挙げられます。また、本体価格は比較的高く、1万5千円以上のものが多く見受けられます。こちらも一酸化炭素中毒の危険性があるため、テント内での使用は推奨されません。

LEDランタン

LEDランタンは電気を利用して光を発するランタンで、一般的には「電池式」と「充電式」の2種類が存在します。「電池式」は簡単に電池を購入でき、充電の手間が不要であるため便利です。一方、「充電式」は長期的なランニングコストを抑えることができるため、経済的な選択肢となります。

LEDランタンのメリット

LEDランタンの利点は、防水・防塵性能を持つモデルがあり、アウトドアでの使用時に安心感を提供します。これらの性能はIPコードで表され、IP○○の形式で示されます。このコードの最初の数字は防塵性能、次の数字は防水性能を示しており、数字が大きいほど性能が高くなります。例えば、IPX〇のようにXが入っている場合は、最初がXで次が数字の場合(IPX〇)は防水性能、次がXで最初が数字の場合(IP〇X)は防塵性能のみとなります。また、LEDランタンは光量を調整できる機能を持つものもあり、必要な時だけ明るくし、不要な時は暗くすることで電池や充電の節約が可能です。さらに、LEDランタンは4種類の中で唯一、テント内で安全に使用できるランタンです。

LEDランタンのデメリット

ただし、LEDランタンのデメリットとしては、価格の幅が非常に大きく、光量が高いモデルは高価になる傾向があり、中には数万円するものも存在します。メインのランタンとして利用する場合は、1000ルーメン程度の明るさを持つモデルを選ぶことをお勧めします。

まとめ

総合的に考えると、アウトドア初心者や防災用としてはLEDランタンが最も適していると言えるでしょう。一方で、他の3種類のランタンは、より経験豊富なユーザー向けと捉えることができるでしょう。さまざまな状況やニーズに応じて、最適なランタンを選ぶことが重要です。

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