現在では、床暖房は非常に一般的な暖房方式として広く普及しています。新たに家を建てる際には、大手のメーカーが床暖房を取り入れている事例も珍しくなくなりました。
とはいえ、床暖房にはいくつかのデメリットが存在し、特にリフォームで床暖房を導入する場合は十分な注意が必要かもしれません。
具体的に言うと、床暖房には多様な種類があり、それぞれの家庭に適したシステムを選ばなければ、光熱費が予想以上に高くなったり、最悪の場合、十分に部屋が温まらないといったリスクも伴います。
そこで今回は、床暖房を設置する際の重要な注意点について詳しく解説いたしますので、購入を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
設置費用が高い
まず最初に、床暖房を導入する際の初期投資がかなり高額になることに注意が必要です。
床暖房の設置には、まず既存の床を一度剥がす作業が必要です。
さらに、床暖房のシステムにはガス式、灯油式、電気式など多様な選択肢が存在し、それぞれにポンプやパネルなどの設備費用がかかります。
設置面積が広いほど、効率的に温めることができ、燃費も良くなるとされています。
このため、自宅のどの部分に床暖房を設置したいのか、具体的に考えることが重要です。また、後から面積を増やすことが難しい場合もあるため、設置前にしっかりとした計画を立てておくことをお勧めします。
維持費が高い
次に、維持費についてですが、これは稼働方法によって変わります。床暖房は温めるためにある程度の時間がかかります。
そのため、一度稼働させると長時間運転を続ける必要があり、頻繁に消すと逆に維持費が高くなってしまうことを覚えておく必要があります。
特に、システムの立ち上がり時には多くの光熱費がかかることを念頭に置いておきましょう。
電気を使用する場合は、オール電化にして太陽光パネルを設置する選択肢もありますが、電気よりもガスの方が暖まりが強く、それぞれにメリットとデメリットがあります。
電気の方が即効性に優れていますが、持続性には劣るため、熱伝導が悪くなることも考慮に入れる必要があります。
床材に合わないかも
床暖房を導入する際には、使用する床材との相性についても重要なポイントがあります。電子パネルや配管が床材に合わない場合、最悪のケースでは床が湿気を吸ったり、カビが発生してしまうことがあります。
そのため、まずは業者にしっかりと確認してもらうことが必要です。もし床を剥がすことができない場合は、張り替えを検討することをお勧めします。
また、床材と床暖房の組み合わせは非常に重要な要素であり、これを無視すると床が十分に暖まらない可能性もあります。
床材と床暖房の相性、さらに床の気密性などをよく考慮し、効率的に床暖房を利用できるように計画を立てましょう。
日本の夏は非常に蒸し暑いので、床の気密性が低いと床材や床暖房設備が早く劣化しやすくなります。冬だけでなく、長期間にわたって使用できるような設計を考えることが重要です。
風呂上りが暑い
床暖房には多くのメリットがありますが、実はデメリットも存在します。
その一つとして、お風呂上がりに部屋が暑く感じるということが、床暖房を導入した多くの方々が実感しています。
お風呂上がりに体が冷えないと、逆に寝つきが悪くなることがあるため、注意が必要です。
全面的な床暖房よりも、必要な部分だけに設置する方が効果的でしょう。
特に、床暖房は年中使用するものではないため、面積を小さく設定することでメンテナンスが容易になり、使いやすくなるかもしれません。
共同スペースに設置すれば、家族が集まりやすく、光熱費も抑えられるため、その点も考慮して設置を検討してみてください。
暖まるまでが遅い
先ほども少し触れましたが、床暖房は温まるまでにかなりの時間がかかります。
そのため、朝の使用を考える場合は、あらかじめタイマーを設定しておくか、早起きして床暖房を付けておく必要があります。
長時間の使用が望ましいため、日常的に利用するには時間に余裕がないと難しいかもしれません。
しかし、逆に準備をしておくことで、寒い冬でも朝から活動できたり、夜も快適に過ごせることを考えると設置する価値があるかもしれません。
即効性が重視される場合には電気を選び、持続性が求められる場合にはガスを利用するなど、各家庭での工夫が必要です。
電気代が高い
これまで、電気式の床暖房は画期的な選択肢と見なされていましたが、最近では電気料金の高騰に伴い、電気式床暖房の運用コストも増加してきています。
配管のお湯を温めるタイプでも、電気式は存在しますが、ガスの方が経済的である場合もあります。
さらに、現在では電気とガスの料金プランも存在するため、オール電化よりもガスを併用する方が良いかもしれません。
賃貸物件の場合、工事ができないため、予め床暖房が設置されている物件を探さなければなりませんが、その場合、ほとんどが電気タイプになる傾向があります。
一軒家で床暖房を使用する場合、電気タイプは面積が大きくなるため、自分が住みたい家の形をしっかり考えた上で床暖房を検討することが重要です。
まとめ
以上のように、床暖房の注意点やデメリットについてまとめてみました。
しかし、多くの床暖房ユーザーは、デメリットがあるにもかかわらず満足しているという声が多いです。
特に冬の寒さが厳しい中で、暖かい家は生活の質を向上させるとともに、家の寿命を延ばすという研究結果もあるため、一度床暖房を検討してみる価値があるかもしれませんね。
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