【意外に盲点】こんなリノベーション住宅は買ってはいけない

【購入後すぐに漏水!?】後悔しないリノベーション住宅取得のための、絶対に把握しておきたい「水道」に関する重要な情報

リノベーション住宅を手に入れる最大の魅力は、その購入価格が非常にリーズナブルである点です。既存の部分をリノベーション工事で活用することにより、コストを大幅に抑えることができるため、手頃な価格で手に入れることが可能です。しかし、本当にその物件はお得だと言えるのでしょうか?

購入時の価格は確かに手頃だったが、年月が経つにつれて維持費がかさむ結果になってしまった・・・。

こうした事態を未然に防ぐために、ぜひ知っておくべき重要なポイントの一つが「水道に関する情報」です。私たちの日常生活において、水道は極めて重要なライフラインとなっています。

水道業者での勤務経験があり、数多くのリノベーション住宅を見てきた筆者が、
後悔しないために知っておくべきリノベーション住宅における水道の重要なポイント、その要点と購入を避けるべき理由をお伝えいたします。

ぜひ最後までお読みいただければと思います。

ズバリ!結論

早速ですが、結論をお伝えします。

銅管を使用している物件は購入を避けるべき

「リノベーション住宅を購入する際には、必ず「既存の給水管が銅管かどうかを確認してほしいのです。」

元々の住宅をリノベーションする際には、既存の利用可能な部分を活用することが基本的な考え方です。そしてこれは水道設備についても同様です。では、水道における「利用可能な部分」と「利用できない部分」とは一体どのようなものでしょうか。

利用できる部分とは、水回りの配置が旧住宅とあまり変わらない間取りの場合、蛇口(給水栓)までの隠蔽部分(外から見えない壁の内部に隠れている部分)の給水管が、新築当時の古いものをそのまま流用されることがあります。一方で、利用できない部分は、古い蛇口や古い台所、洗面台など、視覚的に古さが明らかな部分と言えるでしょう。

そのため、見えない部分で流用される銅管こそ、特に注意して確認すべきです

現在、あなたが検討しているリノベーション住宅は、もしかすると購入を避けるべき銅管配管の物件かもしれません。

リスクを理解しよう

古い給水管が問題視される理由は、リノベーション住宅は新築から数十年が経過した物件が多く、その水道の給水管工事も、数十年前の施工方法で設置されていることが一般的だからです。

少し専門的な話になりますが、以前は給水管として、鉄管(銅管)が主流であり、最も一般的に使用されてきた素材です。しかし、その素材特性から錆びやすく、施工も容易ではないことから、現在では多くの場合、ポリエチレン管という柔らかいプラスチックのような材料が使われています。銅管とは異なり、錆びず、熱にも強いという特性があります。

さて、もしも現在検討しているリノベーション住宅に、数十年前の銅管が使われていた場合、どのような事態になるでしょうか。

リスクその1:蛇口をひねった瞬間、錆水(赤水)が出てきたら・・・

銅管は錆びやすいため、その錆が溶け出し、赤い水が蛇口から出る可能性が高くなります。錆びた給水管は徐々に薄くなり、ある日突然崩れ落ちて漏水へとつながるリスクがあります。

リスクその2:凍結による水道管破裂の懸念

銅管はポリエチレン管に比べて引張性(伸縮性)が劣っているため、特に寒冷地である北海道などでは、水道管が凍結した際に、凍った氷が膨張し、管を破裂させて漏水を引き起こすリスクが高まります。水道管が破裂した場合、修理費用が数万円に及ぶこともあるため、注意が必要です。

ここで挙げた2つのリスクは、どちらも共通して「漏水の危険性」を含んでいます。

漏水に気づくのが遅れ、知らぬ間に床下や壁の内部で漏れ続けていた場合、単なる漏水の修理にとどまらず、家の基礎や床、壁に使用される木材が腐食したり、カビが発生したりと、目に見えないところで被害が拡大する可能性があります

その結果、修繕費や維持費が高額になり、「最初から新築を建てておけばよかった・・・」という後悔につながることもあります。

数十年前の銅管を使用することは、

住宅を購入した翌日に漏水が発生する最悪の事態もゼロではない
ということを認識しておく必要があります。

どうやって調べる?給水管の種類

古い給水管をそのまま流用するリスクが理解できたところで、あなたが検討している家の給水管について、

どのように調査すべきでしょうか。

リノベーション住宅を施工する業者に問い合わせる

ほとんどのケースにおいて、建築会社は水道業者に施工を依頼しています。

水道業者は、もともと家の配管がどうなっているのか、利用できる配管かどうか、取り換えた方が良い管なのかを正確に調査することが可能です。

したがって、現在あなたが建築会社とやりとりをしているのであれば、建築会社の担当者に聞くのが最も手軽で確実な方法と言えるでしょう。

水道局に直接問い合わせる

もし住宅を購入した後であれば、各地域の水道局に足を運び、直接尋ねる(調べる)ことも可能です。

その土地における水道の使用者(所有者)はあなたとなるため、新築から現在までの詳細な図面(家の中の給水管の通り道が記載された間取り図など)を手に入れることができるはずです。筆者が住む地域の水道局でも、業者だけでなく一般の方が図面を受け取るのを時折見かけます。

もし古い銅管がそのまま使用されていた場合

では、調査の結果、家中に古い銅管がそのまま流用されている可能性がある場合、あなたはどのように対処すれば良いのでしょうか。

建設前であれば、まずは建築会社との相談が重要です。「何十年も使用されてきた銅管を、これからも何十年も自分が使用することに不安を感じている」と率直に相談してみることが良いでしょう。

まとめ

ここまでお話ししてきましたが、仮に銅管であっても、使用箇所が少なかったり、銅管が使用されている場所が点検・維持管理がしやすい場合などもありますので、必ずしもすべてを取り換える必要があるわけではありません。

※一部の地域では、銅管の使用を指導または禁止していることがあります。

水道は極めて重要なライフラインでありながら、目に見えない部分も多く存在するため、信頼できる建築会社や水道業者を見つけることがとても重要です。

あなたが「購入してはいけない」のではなく、「購入すべきリノベーション住宅」に出会えることを心から願っています!参考になれば幸いです。

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