愛猫の食事用の皿について、皆さんはどの程度真剣に考えたことがありますか?猫用の食器は非常に多様で、どれを選ぶべきか迷ってしまうことが多々あるでしょう。その結果、飼い主自身の好みに基づいて適当に選んでしまっている場合もあるかもしれません。
しかし、選ぶ食器の種類によっては、猫がごはんを喉に詰まらせる危険性があるため、十分に注意が必要です。
猫の体型や年齢に応じた適切な食器を選ぶことで、その重要性がより明確に理解できるでしょう。現在使用している食器を見直してみることも、非常に良いアイデアになるかもしれません。
ごはん用食器に関する4つのポイント
猫がごはんを残したり、食べた直後に吐いてしまうことはありませんか?特に低い食器を使用している場合、猫の首が不自然に曲がることがあり、体に余計な負担をかけることがあります。
もし猫がごはんを残すことがあるなら、それは食べにくさが原因の可能性も考えられます。猫の目線に合った食器に変更するだけで、問題が解消される場合もあります。
猫の食器を選ぶ際には、以下の4つのポイントに留意して選んでみましょう。
- 高さ
- 広く浅い
- 安定性
- お手入れがしやすい
これから、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
食器の高さ
子猫の時期には、食器の高さをあまり気にする必要はありませんが、成猫になると食事の姿勢が変わり、頭が下がることで胃が高くなることがあります。この姿勢で食べ続けると、猫がごはんを吐いてしまうリスクが高まりますので注意が必要です。
ごはんのお皿の高さを5~8cm程度に設定することで、猫がごはんを食べやすくなります。猫の体格や足の長さに応じて、最適な高さを見つけることが非常に重要です。
もしお皿の高さをそのままにしたい場合は、台を利用してその上に置くことで高さを調整できますので、台を購入することや自作するのも一つの良い方法です。
広く浅い
猫のひげは、非常に重要なセンサーとして機能しています。猫の顔には5種類のひげが生えており、空気の流れを感じ取ることができるほど敏感です。そのため、ひげが食器に当たるとストレスを感じ、食べるのをやめてしまうことがあります。したがって、顔よりも一回り大きい食器を選ぶことが望ましいです。
安定性
食器が軽いと、猫が食べている最中に動いてしまい、落ち着いて食事をすることができません。したがって、ある程度の重さがあり、底に滑り止めのゴムがついている食器を選ぶのが良いでしょう。もし滑り止めがついていない食器を用意してしまった場合は、滑り止めシートを敷くことで安定させることができます。
お手入れがしやすい
猫用食器は、主に3つの素材に分類されます。
- プラスチック
- 陶器
- ステンレス
どの素材にもそれぞれの魅力がある一方で、デメリットも存在します。また、どの素材においても、猫用食器を洗う専用のスポンジを用意することが推奨されます。
プラスチック
プラスチック製の食器は比較的安価で、楽しいデザインが豊富に揃っています。軽量で扱いやすい特性がありますが、傷や臭いがつきやすいため、しっかり洗わないと雑菌が繁殖する危険性があります。長期間同じ食器を使用するのではなく、定期的に新しいものに買い替えることが推奨されます。
また、軽量であるため、食べている間に前に進んでしまうことがあり、猫にとって食べにくいと感じる要因となります。そのため、滑り止めのシリコンマットを敷くなどの工夫が必要です。
ステンレス
ステンレス製の食器は、傷がつきにくく、非常に丈夫で扱いやすい特性を持っています。ただし、プラスチック同様に軽量であるため、滑り止めがついているものを選ぶことが理想的です。また、嗅覚が非常に鋭い猫にとっては、金属の匂いが嫌われることもあるかもしれません。
陶器
陶器製の食器は、淵が返しになっているため、ごはんがこぼれにくい設計がされているものも存在します。また、電子レンジに対応しているため、温めることも可能です。重さがあることで安定性が高いですが、誤って落としてしまうと割れてしまう可能性があるため、注意が必要です。
水飲み用食器に関する2つのポイント
水飲み用の食器も、ごはん用の食器同様に高さや大きさ、素材に配慮し、猫が快適に飲めるように工夫する必要があります。猫は水分をしっかりと摂取しないと、脱水症状や尿路系の病気が心配されます。もし水をあまり飲んでいない様子が見られる場合は、食器を見直してみることをお勧めします。
ふちが広い
水飲み用の食器も、ごはん用と同様にひげが当たるサイズだと猫が嫌がり、水を飲むのをやめてしまう可能性があります。そのため、ある程度大きな食器を選び、お水をたっぷりと入れておくことが必要です。また、猫がどれくらい水を飲んでいるかを把握したい場合は、食器の中に目盛りがついているものもお勧めです。
清潔を保つ
きれいなお水を保つためには、自動循環式の食器が非常に便利です。フィルターを通してごはんの食べかすやほこりを除去してくれるため、清潔さを保ちやすくなります。
自動の食器を用意できない場合は、こまめに水を取り替えて新鮮な状態に保つことが重要です。水は細菌が繁殖しやすいため、交換する際には必ず食器をきれいに洗うよう心がけましょう。
また、多頭飼いの場合、唾液などで食器に臭いがつくことがあるため、水用の食器を複数用意しておくと便利です。
まとめ
猫が快適に食事をするためには、食器が安定し、高さがあり、ひげが当たらない広くて浅い状態にすることが理想的です。
お水に関しては、ごはんの横に置くことや、猫が好む場所に設置することが、水を飲むための良い環境を提供します。逆に、過去に嫌な経験をした場所や、テレビの音がするうるさい場所、トイレの近くなどは、猫が落ち着けないため、水を置く場所としては適していません。
ちょっとした工夫を施すことで、猫の食欲を引き出し、快適な睡眠を促すことが可能になり、結果的に寿命を延ばすことにつながるかもしれません。
愛猫にとってどの食器が最適であるか、そして飼い主にとっても扱いやすいかをしっかりと確認し、選んで購入することが重要です。
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