最近、郵便物が思っていたよりも届かないと感じたことはありませんか?
近年、2021年10月に施行された法改正に伴い、普通郵便は土曜日、日曜日、祝日には配達が行われなくなりました。この変更により、郵便物が手元に届くまでの日数が、以前よりも約1日から3日程度遅延することが増えてしまいました。
特に、申込書や履歴書など、特定の期日までに必ず届けてほしい重要な郵便物を送る際には、配達日が非常に気になるところです。そうした状況において、早く届けてもらうためにオプションサービスの「速達」を利用する方もいらっしゃることでしょう。
ですが、急いで送るほど重要な郵便物ですから、無事にその郵便物が届いたのかどうかが非常に気にかかるのではないでしょうか。
そのような場合には、速達サービスの利用は避けた方が賢明です。というのも、速達で送った郵便物は、配達状況を確認する(追跡する)手段がないからです。
郵便物の大きさ・重さ
郵便物として送ることができるものは、以下の大きさや重さの基準に該当する必要があります。
定形郵便物
大きさ:長辺14cm~23.5cm、短辺9cm~12cm
厚み:1cm以内
重量:50g以内
定形外郵便物(規格内)
大きさ:長辺34cm以内、短辺25cm以内のもので、定形郵便物以外のもの
厚み:3cm以内
重量:1kg以内
定形外郵便物(規格外)
大きさ:規格内のサイズを超え、長辺60cm以内、長辺+短辺+厚み=90cm以下のもの
重量:4kg以内
※郵便物の大きさやサイズに関する詳細は、日本郵便ホームページをご確認ください。
速達を送るときの料金
速達を利用する際には、「郵便の基本料金に速達料金を加えた額」を支払う必要があります。
※郵便の基本料金については、日本郵便ホームページで詳しくご覧いただけます。
速達料金 | |
250g以内 | 260円 |
250gを越えて1kg以内 | 350円 |
1kgを越えて4kg以内 | 600円 |
【よくある料金の例】
重量 | 基本料金 | 速達料金 | 合計 | |
定形 | 25g | 84円 | 260円 | 344円 |
50g | 94円 | 354円 | ||
定形外(規格内) | 50g | 120円 | 380円 | |
100g | 140円 | 400円 |
追跡できるオプションサービスとは
速達をポストに投函した後、その郵便物が無事に配達されたのかどうかを、差出人側では確認することができません。
郵便局が郵便物を引き受けてから実際に配達されるまでの状況を追跡するためには、「お問い合わせ番号」が必要です。しかし、速達にはこの番号が付与されていないため、追跡ができません。
大切な郵便物を急いで届ける必要があるのに、追跡する手段は本当に存在しないのでしょうか?
追跡できる郵便物の種類
ここでは、追跡可能な郵便のオプションサービスの中から、特に書類を送るのに適しているものをいくつかご紹介します。
種類 | 料金 | お届け日 |
簡易書留(1) | 基本料金+320円 | 翌日 |
特定記録 | 基本料金+160円 | 翌日だが土日祝は配達なし(2) |
レターパックプラス | 520円 | 翌日午前 |
レターパックライト | 370円 | 翌日(1日ほど遅れる場合あり) |
(1)書留(一般書留)と簡易書留の違いは、賠償額にあります。この記事では書類を前提としているため、コストを抑えた簡易書留を選択しました。
(2)速達または配達日指定サービスを併用した場合は除きます。
各サービスの注意点
- 簡易書留や特定記録はポストに投函することができません。そのため、郵便局の窓口で出す必要があります。
- レターパックは事前に購入が必要です。郵便局や一部のコンビニエンスストア(特にローソン)で手に入れることができます。
- レターパックをポストに投函する際は、集荷時間に気を付ける必要があります。
- レターパックは重さ4kgまで、またレターパックライトは厚み3cmまでが条件です。
サービスの選び方(一例)
書類を普通郵便よりも早く届けたいと考えた場合、さまざまな選択肢が用意されています。
ただし、郵便を追跡したいというニーズがある場合には、速達サービスは選択肢から外したほうが良いでしょう。
以下は、考えられる選び方の一例です。
最短日数で届けたい | 簡易書留 |
土日祝を除いた最短日数で届けたい | 特定記録(安価) |
ポストに投函し、最短日数で届けたい | レターパックプラス |
ポストに投函し、1日程度の遅れは許容する | レターパックライト(安価) |
(例)忙しくて郵便局に行く時間がない場合のシナリオ
- 仕事帰りにコンビニエンスストア(主にローソン)でレターパックを購入
- 帰宅後に送付の準備を行う
- 翌朝、出勤時にポストに投函する
郵便のサービスは内容を確かめることが大切
郵便のオプションサービスには、内容にさまざまな違いがあります。
この記事で紹介したサービスには、料金や所要日数だけでなく、以下のような違いも存在します。
・簡易書留やレターパックプラスは、対面での配達(受取人が配達証に受領印を押すスタイル)を行います。
・特定記録やレターパックライトは、ポストへの配送形式になります。
このため、受取人が対面で受け取ることが難しい状況であれば、特定記録やレターパックライトの方が適した選択肢となる場合もあります。
また、追跡機能を活用して「どの郵便局を経由したのか」を確認したい場合には、書留(一般書留)を利用する必要があります。簡易書留では、そこまでの詳細な追跡は実施できません。
サービスを利用する際には、各サービスの内容をしっかり確認することが極めて重要です。
さらに、郵便局には意外なサービスが存在します。
特に面白いのは「オリジナル切手作成サービス」です。このサービスでは、自分の写真やイラストのデータをアップロードすることによって、自分好みのデザインの切手を作成することが可能です。
日常生活に欠かせない郵便。さまざまなサービスの違いを理解し、上手に活用することを心掛けることが大切です。
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