最近の100円コスメは、昔と比べて非常に幅広い種類が揃っており、驚くほど多様性に富んでいます。しかし、価格が100円という非常に手頃な化粧品が肌に与える影響や、その安全性について不安を抱く方も少なくないでしょう。
今回は、100円で販売される理由やその価格に至る背景、安全な選び方、さらには使用方法について詳しく解説していきます。
なぜ100円で販売できるのか?安さのわけとは
まず最初に、100均コスメは限られた原料を用いて、コストを極力抑えた材料を選定しています。 高価格帯の化粧品は、さまざまな成分が配合されているのに対し、100均のコスメは原材料が少なく、この原材料の違いが価格差を生じる主な要因となっています。
さらに、人件費、材料費、デザイン費を巧みに調整することで、高品質でありながらも低価格の商品を生み出すことができています。 同じ成分の中でもランクが存在し、100均のコスメではその中でも比較的ランクが低い成分を使用していることが多いですが、だからといって必ずしも質の悪い成分というわけではありません。
また、100均コスメは広告や宣伝にかかるコストが非常に低いことも、価格を抑えられる理由の一つです。 有名ブランドは多額の広告費を投じますが、100均のコスメはこうした宣伝を行わず、100円ショップでの販売を前提としているため、価格設定だけで顧客を引き寄せることができ、宣伝費用を発生させる必要がないのです。
さらに、100均コスメには開発研究費もあまりかけられていないことが多いです。 ダイソーコスメのURGLAMのようなヒット商品以外は、あまり売れず、1つ売れたとしても得られる利益はわずか数十円に過ぎません。そのため、商品開発にかける予算が限られ、他の人気商品を模倣したり、一般的な製法に基づいて製造されたりすることが多くなるのです。また、テストにかける資金も不足しているため、仕上がりに満足できない製品も少なくありません。
このように、限られた原材料や低コストの材料を使い、広告費や開発費を抑えることで、100円という価格での販売が実現できているのです。
安全な選び方と使用方法
①パッチテストをする
お風呂上がりに、腕の内側を石鹸でしっかりと洗浄した後、濡れた部分を丁寧に拭き取り、パッチテストを行いたい化粧品を少量塗布し、その上から絆創膏を貼ります。 30分後にかゆみや赤みなどの皮膚の異常がないか確認し、その後約24時間そのままにしておき、24時間経過後に再度異常がないかをチェックします。パッチテスト中は、塗布した部分を濡らさないようにし、できるだけ入浴も避けることを心掛けてください。 肌の部位によって敏感度は異なるため、同じ手順でフェイスラインでも試してみると良いでしょう。この手順を踏んで、何の皮膚トラブルもなければ、使用しても問題ないと考えられます。
②SNSや口コミを見て情報収集をする
評判が良く、長期間にわたって販売されているロングセラー商品は特におすすめです。どの商品がロングセラーなのかを調査したり、口コミで評価の高い商品を探してみると良いでしょう。
◇ダイソーコスメのロングセラー商品
・ヒアルロン酸+スーパーヒアルロン酸美容液
・RJローション
・酒しずく
・ミッシュブルーミン コラボアイラッシュ
・エバビレーナ アイブロウコート
・ビューティーコスメマスカラ
③ポイントメイクに使用する
限られた成分で製造されていることから、高機能が求められる広範囲にわたるベースメイクにはあまり向いていません。 また、クレンジングや洗顔などのスキンケア商品についても、あまり期待できないかもしれません。 しかし、アイライナーやアイシャドウ、マスカラ、つけまつげ、チーク、リップなどのポイントメイクには使用して問題ないと考えられます。
④よくある原料を使っている商品を選ぶ
最近流行している成分よりも、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの一般的な原材料を使用している商品を選ぶことをお勧めします。 化粧品の成分表示は、配合されている原料が多い順に記載されているため、最初の方に表示されている成分が主成分となります。
◇ロングセラー商品の主原料(一部例)
・RJローション
水、エタノール、グリセリン、ローヤルゼリーエキス、グリルリチン酸2K、ヒドロキシエチルセルロース、カルボマー、PEG-40水添ヒマシ油、BG、水酸化Na、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン
・ヒアルロン酸+スーパーヒアルロン酸美容液
水、BG、ヒアルロン酸Na、アセチルヒアルロン酸Na、メチルパラベン、フェノキシエタノール
・酒しずく(化粧水)
水、グリセリン、エタノール、コメ醗酵液、クエン酸、クエン酸Na、香料、フェノキシエタノール、メチルパラベン
・酒しずく(乳液)
水、ミネラルオイル、テトラオレイン酸ソルベス-40、ステアリン酸グリセリル、ソルビトール、コメ醗酵液、尿素、ステアリン酸、セタノール、パルミチン酸セチル、ジメチコン、ポリソルベート60、カルボマー、水酸化K、トコフェロール、メチルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、香料
100円で販売するためには、さまざまなコストを削減し、必要最低限の原料や低コストの原料を使用することで、100円という価格を実現しています。
安心して使用するためには、パッチテストを行ったり、ロングセラー商品や高評価の口コミを参考にしたり、一般的な原料が使用されているかどうかなど、さまざまな点をリサーチした上で購入し、使用することを強くお勧めします。
ポイントメイクとしての活用には適していますが、ベースメイクやスキンケアアイテムについては購入を控えた方が賢明かもしれません。
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