皆さんはゲーミングノートPCについて、どのような印象をお持ちでしょうか？
普段、パソコンをあまり使わない方の中には、「これはゲーム専用の機器だ」と考える方も少なくないかもしれません。しかしながら、実際にはゲーミングノートPCはその基本的な性能が非常に高いため、ゲーム以外の用途でも多くの作業に適している製品であることは間違いありません。
日常的にパソコンを利用する方々にとっては、新たにパソコンを購入する際の選択肢として、常にゲーミングノートPCが候補に上がる存在となっていることでしょう。
とはいえ、どれほど性能が優れていても、ゲーミングノートPCを購入してはいけない理由が存在することを忘れてはいけません。
本記事では、失敗しないパソコン選びのために、ゲーミングノートPCの本質をしっかりと解説し、それに加えて他の選択肢についても考察していくことにします。
そもそもゲーミングPCとは？
ゲーミングPCとは、一般的なパソコンに比べて高性能なCPUやGPUを搭載し、快適にさまざまな作業を行えるように設計されています。ノート型であっても、デスクトップ型のパソコンと同等のパワーを備えている点が大きな特徴です。
デスクトップ型とノート型の違いの一つは拡張性にありますが、ゲーミングノートPCは持ち運びが可能であるため、使用するシチュエーションにおいて非常に大きな利点があると言えます。
ゲーミングノートPCを買ってはいけない理由
デスクトップ型と同等の性能を持つゲーミングノートPCですが、形状の違いから「買ってはいけない理由」が見えてきます。次の章では、その理由について詳しく掘り下げていきます。
- コストパフォーマンスの問題
- 拡張性の問題
- 排熱の問題
- 寿命の問題
コストパフォーマンスの問題
まず最初に挙げられる理由は、デスクトップ型に比べてコストパフォーマンスが劣るという点です。
この理由は「パーツの小型化」に起因しています。デスクトップ型と同等性能のパーツでも小型化する必要があり、そのために余分なコストがかかるのです。小型化されたパーツは特定の工場でしか生産できないため、必然的に価格が上昇してしまいます。
省スペース化を実現したことは評価に値しますが、ゲーミングパソコンを必要とするユーザーにとって最も重視すべきは「性能」です。同等性能での比較を行った場合、デスクトップPCの方がはるかに安価なため、ノートPCを選ぶことはあまりお勧めできない状況です。
拡張性の問題
次に挙げられる理由は、ゲーミングノートPCの拡張性が低いことです。
ゲーミングノートPCは、限られたスペースに特殊なパーツを密に配置する必要があるため、パソコンに関する知識がある方でも分解してカスタマイズするのが難しいとされています。さらに、製品が出荷される段階で部品が隙間なく配置されているため、そこからカスタマイズすること自体が非常に困難です。
対照的に、デスクトップ型は広い空間が確保されているため、カバーを外すだけで容易にパーツを交換することが可能です。また、購入時点から拡張スロットに余裕がある状態で販売されることが多いため、ユーザーのニーズに応じてメモリなどのパーツを追加することも容易にできます。
排熱の問題
第三の理由として、ゲーミングノートPCは熱の排出機能が弱い点が挙げられます。
高性能なパーツが詰め込まれているため、電力消費が増え、多くの熱が発生します。熱を排出する設計は一定のレベルまでは試験されていますが、特に夏季や密閉された環境では、その熱の排出が間に合わないことがしばしばあります。
適切に熱が排出されない場合、内部のパーツに重大な損傷を引き起こすリスクがあるのです。
例えば、パソコンが過熱することでゲームが途中でクラッシュしたり、許容温度を超えることで内部パーツが故障してしまう危険性が存在します。ゲーミングPCの部品は数年単位で廃盤になることもあるため、運が悪いとパーツの在庫が無いために修理が不可能になることもあり得ます。
デスクトップ型の場合、広い空間を活用して大型のファンを設置できるため、排熱の問題は比較的少ないと言えるでしょう。
寿命の問題
第四の理由として、パーツの寿命が短いことが挙げられます。
狭い空間に重要なパーツが密集しているため、物理的なダメージに非常に敏感です。ノート型の利点である「持ち運び」にはリスクが伴うことも忘れてはいけません。さらに、USBの接続や取り外しを繰り返すことで、その影響で電荷が飛び、周囲のパーツを焼き切ってしまうこともあります。これは必ずしも起こるわけではありませんが、修理の原因として挙げられることが多く、可能性はゼロではありません。
また、バッテリーの寿命が短いという点も無視できません。
持ち運びに特化したゲーミングノートPCは、デスクトップ型に比べてバッテリーが小型化される傾向があります。その上、持ち運ぶために使用する内部バッテリーは充電と放電を繰り返すうちに最大容量が減少してしまい、必要な時に充電が持たないという事態も考えられます。
デスクトップ型に比べて、バッテリーの寿命においては２～３年の差があるとされているため、長期間使用したい方にはノート型よりもデスクトップ型の購入を強くお勧めします。
ゲーミングノートPCの利点を考える
寿命や拡張性、性能のいずれを取ってもデスクトップPCの方が優れていると言えるでしょうが、ゲーミングノートPCにはそれにしかない利点も存在します。
前述した「持ち運びのしやすさ」はもちろんですが、部屋をコンパクトに使いたいと考える方には大きなメリットとなります。デスクトップPCの場合、別途モニターを用意する必要があるため、その分スペースが必要ですが、ノートPCであれば追加のディスプレイを用意する手間がないため、収納も簡単です。
しかし、過去にハイスペックPCを何台も購入してきた経験から申し上げると、「空間にお金を払う」よりも「性能にお金を払う」方が、購入後の満足度は高いと感じています。後悔しないためにも、今後の将来性を考慮したデスクトップ型の購入を強くおすすめします。
ゲーミングノートPCを買ってはいけない理由まとめ
ゲーミングノートPCは魅力を感じる方が多いかもしれませんが、デメリットが非常に多く、あまりお勧めできるものではありません。
自分に合った環境で物事を捉えることは重要ですが、高額な商品を購入して後悔しないためには、選択肢を慎重に検討することがより一層重要です。
これまでに述べた４つの理由の中で、筆者が特に気になるのは「コストパフォーマンスの問題」です。高額な買い物だからこそ、もう一度コストと性能のバランスを確認し、ノートPCだけでなく、ミドルスペックのデスクトップPCも選択肢に入れて検討してみることをお勧めします。
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