皆さん、菓子パンはお好きですか?
菓子パンは、スーパーやコンビニ、さらにはパン屋さんなど、さまざまな場所で手軽に購入できるため、多くの方がついつい購入してしまうことが多いのではないでしょうか。
メロンパンやクリームパン、あんぱん、チョコパン、そしてクロワッサンなど、種類も豊富です。
パン屋さんではもちろん、スーパーやコンビニでもお手頃価格で手に入るため、気軽に楽しむことができます。
手軽に購入できるため、ついつい何個も食べてしまうという経験を持つ人も多いかもしれません。しかしながら、菓子パンを食べることは、急激な高血糖を引き起こし、さらには肥満や糖尿病の原因となることがあります。
特にスーパーやコンビニで売られているクリームが使われている保存が効くパンには注意が必要です。
クリーム系のパンが体にどのような悪影響を及ぼすのか、詳しく見ていきましょう。
菓子パンが体に悪い原因
①高エネルギー、高糖質、高脂質
菓子パンには、小麦粉、砂糖、マーガリン(あるいはバター)などの脂肪が大量に使われており、非常に高エネルギーな食品です。
このようなエネルギーの過剰摂取は、肥満や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす原因となります。特に女性にとっては、肌荒れやホルモンバランスの乱れといった問題が発生することもあります。
また、子供の場合には、味覚障害を引き起こす要因となるため、食べすぎてその甘さに慣れてしまわないように十分な注意が必要です。
特にドーナツや揚げパンのように、小麦粉や砂糖、マーガリンやショートニングといった脂肪分が多く含まれるパンは、体に与える悪影響をさらに加速させる可能性があります。
②トランス脂肪酸
トランス脂肪酸は、植物油などからマーガリンやショートニングを製造する過程で生成される脂肪酸です。
動物性の天然食品にも含まれていることがありますが、トランス脂肪酸を多く含むのは主に人工的に製造された油脂であるマーガリンやショートニングです。
この脂肪酸は、中性脂肪や悪玉コレステロール(LDL)を増加させ、善玉コレステロール(HDL)を減少させる影響があります。そのため、肥満や脂質異常症を引き起こす要因となるのです。
さらに、過剰に摂取し続けることで、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や狭心症などのリスクも高まります。
また、がんや糖尿病、アレルギーを引き起こす可能性があることも疑われています。菓子パンには、生地をしっとりとさせるためにショートニングやマーガリンが大量に使用されています。
これらの油脂に含まれるトランス脂肪酸は「食べるプラスチック」とも称され、アメリカでは原則的にその使用が禁止されていますが、日本では今のところ使用に関する規制がありません。
摂取を控えるためには、食品の裏面に記載された成分表示を確認する必要がありますが、食品安全委員会の調査によれば、日本人が1日に摂取するトランス脂肪酸は、欧米に比べて少ないとされています。
欧米ではトランス脂肪酸の体への悪影響についての研究結果が数多く報告されていますが、日本においては十分な報告が存在していません。
トランス脂肪酸にはさまざまな種類があり、どのトランス脂肪酸が体に悪影響を及ぼすのかに関しては、まだ十分な科学的情報が整っていないのが現状です。
食べたいものを我慢することによるストレスも体に悪影響を及ぼすため、過剰に摂取を控える必要はないでしょう。
WHO(世界保健機関)とFAO(食料農業機関)の専門家会合の報告では、トランス脂肪酸の摂取量はできるだけ低く抑えるべきとされ、最大でも1日あたりの総エネルギー摂取量の1%未満とするよう勧告されています。
③食品添加物
[乳化剤]
乳化とは、本来混ざり合わない水と油を混ぜ合わせることを指します。乳化剤は、水と油が均一に混ざりやすくするための食品添加物です。
乳化剤の役割には以下のものがあります。
・小麦粉に含まれるグルテンと結合して生地の伸びを良くし、長期間ふんわりとした食感を保つ
・カビの繁殖を抑え、賞味期限を延ばす
・ツヤを出し、見栄えを良くする
乳化剤はその種類によってそれぞれ異なる役割を果たします。中には意外にも殺菌効果を持つ乳化剤も存在しますが、種類によっては摂りすぎることで下痢やアレルギー、さらにはカルシウム不足を引き起こす原因ともなり得ます。
[イーストフード]
イーストフードは、イースト菌の働きを助けるための食品添加物です。
イーストフードを加えることで発酵時間を短縮でき、効率的にパンを製造することが可能になります。
さらに、小麦粉の量を減少させることができるため、原価や製造コストを抑えることにもつながります。しかし、イーストフードの中には、大量に摂取すると嘔吐や昏睡状態を引き起こす可能性がある食品添加物も存在します。
[ソルビン酸カリウム]
これは一般的に防腐剤として知られ、賞味期限を延ばす役割を果たします。
殺菌効果が非常に高く、カビなどの発生を抑えるために化粧品などの日用品にも使用されている成分です。
特に、本来であれば冷蔵保存が必要なクリームを使用した菓子パンには要注意です。
防腐剤に加えて、多くの食品添加物が含まれていることが多いです。厚生労働省が定めた使用基準の範囲内であれば健康への影響は少ないとされていますが、動物実験では有毒性が認められているため、注意が必要な食品添加物と言えるでしょう。
まとめ
このように、スーパーやコンビニで販売されている菓子パンには、摂取しすぎることで肥満や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病になるリスクが高まることがあります。また、健康に悪影響を及ぼす可能性がある食品添加物も多く含まれています。
食品添加物を完全に避けることは難しいですが、自炊をすることや、明らかに食品添加物が含まれているような食品は選ばないようにすることが重要です。
特に、ソルビン酸カリウムは避けたい食品添加物の一つです。本来であれば要冷蔵で保存されるべきクリームを使用した菓子パンには、必ず防腐剤が使用されています。
菓子パンの中でもクリームを使用したものは、栄養面でも添加物の面でも体への悪影響が非常に大きい食品であることが理解できます。
どうしても菓子パンを楽しみたい場合は、食品添加物が少ないパン屋さんのパンや、消費期限がその日のものであるものを選ぶように心がけましょう。
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