オフィスソフトは、新しくパソコンを購入した際にあらかじめインストールされていることが非常に多いですが、すべてのモデルにおいてそのように提供されるわけではありません。特にBTO(Build to Order)パソコンのようなカスタマイズ可能な製品では、オフィスソフトを省略することによって、約2万円程度のコスト削減が可能になることがあるため、注意が必要です。もし後からオフィスソフトが必要になった場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。
オフィスソフトとは?
「オフィスソフト」という言葉を聞くと、多くの人が真っ先に思い浮かべるのがMicrosoftが提供しているWord(ワード・ワープロソフト)やExcel(エクセル・表計算ソフト)です。これらは非常に広く知られ、利用されています。また、必要に応じて後から毎月クレジットカードで支払うことで、オフィス365をブラウザ上で利用することも可能となっています。
このオフィス365は、サブスクリプション型のソフトウェアであり、プレゼンテーションソフトのPowerPoint(パワーポイント)や、データベースソフトのAccess(アクセス)、さらにはメールソフトのOutlookなど多様な機能を備えています。また、データをクラウド上に保存できるストレージが1TBも付属しているという点も大きな魅力です。
しかし、オフィスソフトを頻繁に使用しない方にとっては、わざわざ有料で購入する必要があるのか疑問に感じることもあるでしょう。
無料で使えるオフィスソフト
実は、無料で利用できるオフィスソフトも存在しています。もしあなたがWindowsを使用しているパソコンをお持ちであれば、「窓の杜」や「VECTOR」といったフリーソフトを取り扱っているダウンロードサイトから、簡単に自分のパソコンにインストールすることが可能です。
公式サイトから直接ダウンロードする選択肢もありますが、英語が苦手な方には少し難しいと感じるかもしれません。無料で利用できるオフィスソフトには、「Libre Office」と「Apache Office」の2種類があります。
Libre Office
このソフトは、ワープロソフトや表計算ソフトに加え、プレゼンテーションソフトやデータベースソフトなど多彩な機能を提供しています。Libre OfficeはMicrosoftのWordやExcelとのファイルの互換性が非常に高いため、ファイルのやり取りがスムーズに行えます。
すべての機能を完全に再現できるわけではありませんが、文書を閲覧するだけであれば十分な性能を持ち合わせています。さらに、ソフトの更新も頻繁に行われているため、最新の機能やバグ修正が期待できる点は大きな利点です。
一方で、「そんなに不具合が多いのか?」と心配になる方もいるかもしれませんが、これは多くのユーザーが関与している証しであり、迅速な対応が期待できるとも考えられます。
Apache Office
こちらのソフトも、ワープロソフト、表計算ソフト、プレゼンテーションソフト、データベースソフトなどが充実しています。Libre Officeと比較すると、ソフトの容量が比較的小さいため、パソコンのストレージ(HDDやSSD)の空き容量が少ない方でも、簡単にインストールが可能です。
また、動作もLibre Officeよりスムーズに動くため、軽快な操作感を楽しむことができます。ただし、ソフトの更新が年に3回程度とあまり頻繁ではないため、セキュリティ面で不安を感じる方もいるかもしれません。
無料のオフィスソフトが向く人
自宅や個人での利用のみを考えているのであれば、無料のオフィスソフトは非常に適しています。簡単な文書や表を作成する程度であれば、十分な機能を提供してくれるでしょう。
作成したデータはPDF形式で保存することもでき、また、規定のファイル形式での保存も可能です。個人用に使うというスタンスでいる方に特に適した選択肢だと言えるでしょう。
Microsoftのオフィスソフトが向く人
もし学校や職場でMicrosoftの製品を使用している場合、無料のオフィスソフトに切り替えることは避けた方が良いかもしれません。レイアウトが崩れたり、フォントが異なることが予想されるため、資料の見栄えや内容に影響を及ぼす可能性が高いからです。
さらに、操作方法に関する書籍はMicrosoft製品に特化したものが圧倒的に多いため、トラブルシューティングの際にはネットで情報を探し、自分で解決しなければならないことが多くなります。
また、名刺やカード、年賀状などを印刷したい場合、Microsoftの製品にはそれに応じた規定の書式が整っているため、印刷用紙に合わせて調整することも容易です。したがって、複雑な印刷作業を行いたい方には、Microsoft製品が非常に向いていると言えるでしょう。
Googleにも無料アプリがある
Googleは、無料で使用できるワープロソフト、表計算ソフト、プレゼンテーションソフトを提供しています。ただし、Googleのアカウントを取得する必要があるという点には注意が必要です。
アカウントの取得自体は無料で行うことができ、さらに、ネット上にファイルを保存することも可能なので、インターネットに接続できる環境が必須となります。
Googleのオフィスソフトが向いている人
Googleの大きな利点は、アカウントを持つ人同士でファイルを簡単に共有できることです。もちろん、パスワードを設定すれば、他の人に閲覧される心配もありません。
コメント履歴を確認できる機能を利用すれば、相手に修正した箇所がわかり、離れた場所にいてもスムーズに共同作業ができるようになります。このように、在宅でのリモートワークにも非常に適しています。
WindowsやMacなどのOSに関係なく利用可能で、スケジュールやタスクも共有できるため、カメラとマイクがあれば通話をしながら作業を進めることもできるというのは大きなメリットです。インターネットを頻繁に利用する方や常時接続が可能な方、そして他者とファイルの共有や共同作成を行いたい方には、ぜひ一度試してみることをお勧めします。
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