迅速に仕事を終わらせたい、さらには新しいスキルを身につけたいという願望は、現代の多くの会社員が抱く共通の思いだと認識しています。現在、さまざまな仕事に関連する書籍が数多く出版されており、私たちはその中から自分に最適なものを見つけ出すことが重要です。
・仕事をスピーディに終わらせるための習慣
・効率的な仕事術
・やりたくない仕事をすぐに片付ける方法
このような魅力的なタイトルを持つ本が次々にリリースされています。私自身も、仕事の成果が思うように上がらず悩んだ時期があり、多くの書籍を手に取った経験があります。しかし、実際に役立つと感じられる書籍は意外と少なく、一冊あたり約2000円も支払ったにもかかわらず、結局は本棚の奥にしまい込むことになり、引っ越しの際にはそれらを思い切ってすべて売却してしまいました。振り返ると、こういった書籍に投資したお金が無駄だったと感じることも少なくありません。
なぜ私がそのように感じるのか、また、実際に仕事に役立つ本とはどのようなものであるべきかをじっくりと考察してみたいと思います。
なぜ無駄な金なのか
まず、仕事に関連する書籍が無駄な出費であると感じる理由について、個人的な観点からいくつか挙げてみたいと思います。
具体的にアウトプットできる内容が必要
多くの書籍に目を通していて感じることは、行動に移せるまでのアウトプットが得られない内容が多いという事実です。「このような理由で仕事ができない」とか「こうすれば良い」といった具体的なアドバイスが示されているにも関わらず、その表現があまりにも抽象的すぎるため、実際の行動に結びつかないことがしばしばあると感じています。
私が求める仕事に関する書籍の特徴は以下の二点です。
・具体的に「これを行えばこのような結果が得られる」といった明確な指示が示されていること
・誰もがすぐに実行できるような方法が記載されていること(料理のレシピ本のように)
あまりにも背景や原因に関する説明が多すぎると、読む意欲を失ってしまうこともあるかもしれません。
内容が高度すぎる本が存在する
もちろん、実行可能なアウトプットを提供している書籍も存在しますが、読者の職種や能力は多種多様です。そのため、解決策があまりにも専門的であったり、「これは自分には到底無理だ」と感じる内容の本も存在します。
そのため、仕事に関連する書籍を選ぶ際には、誰のために書かれた本なのかを見極めることが非常に重要です。そうしなければ、無駄な本を購入してしまうリスクが高まります。
結果に結びつかないことが多い
せっかくお金を支払って購入した本には、必ず成果が伴ってほしいと思うのが自然ですが、実際に本に書かれていることを実行しても、何かが変わることはほとんどありません。
また、結果が得られるとしても、多くの場合には相当な時間がかかることが一般的です。これを知らずに書籍を購入すると、「この本は自分には合っていない」と感じるようになり、次々と新しい本を手に入れようとしてしまうことになりかねません。
周りくどい内容の本が多い
よく見られるのが、知りたい情報が本の最後の方にまとめられているというパターンです。その前には、脳のメカニズムについての解説が延々と続くことがあります。説明をしてくれるのはありがたいのですが、読者としてはそのような情報を求めていない場合が多く、必要な情報だけを簡潔にまとめて、できれば本の価格をもう少し抑えてほしいと思うことが多いのではないでしょうか。
じゃあ一体どんな本がいいの?
ここまで不満ばかりを述べてきましたが、では一体どのような本が良いのか、または購入を避けるべきなのかという疑問が湧いてくることでしょう。
私の考えでは、自分に合った書籍を選ぶことが非常に重要ですが、いくつかのおすすめを挙げてみたいと思います。
ターゲットが明確な本
抽象的なタイトルよりも、特定の読者を意識して書かれた本は、役立つ情報が記されていることが多いです。必要とする人だけが手に取るため、書かれている内容に共感できる場合が増えるでしょう。
私自身、物事を先延ばしにする癖がひどかったため、「すぐやる」というテーマの本を探していました。完全に改善できたわけではありませんが、以下の書籍は非常に参考になりました。
やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ
シンプルにスキルを習得できる本
精神論に偏った書籍が多い中で、実際に仕事で使えるスキルを高めるための本は非常に貴重です。何を始めれば良いのか分からない方には、まずパソコンに関する書籍をお勧めします。
現代の仕事ではパソコンの操作が必須であり、操作時間を短縮することで仕事の効率を大幅に向上させることが可能です。ショートカットキーやデスクトップの使い方など、基本的なスキルを身につけるための書籍は特におすすめです。
過度に理想を追わない本
少し分かりづらい表現かもしれませんが、仕事関連の書籍には「これを実践することで人生がこう変わった」といった内容が多く見受けられます。本を読んでいると憧れを抱くこともありますが、一方で嫉妬心や自己嫌悪に悩まされることも人間の性です。他人の輝かしい人生を描いた書籍は、正直なところあまりお勧めできません。現実的な視点から淡々とした内容が記載された本の方が、より良い選択だと思います。
まとめ
今回は、仕事に関連する書籍についての考察を行いました。本というものは、自分の知識を広げたり、活字に触れることで得られる多くの利点があります。
しかし、インターネット上の情報と同様に、書籍から得る知識も慎重に選択する必要があると私は考えています。さまざまな考え方を吸収することは素晴らしいことですが、それが自分にとって不快な思いや劣等感を引き起こすものであれば、そのような書籍は手に取るべきではないと感じています。(もちろん、様々な意見が存在することは理解しています。)
今回はここまでとさせていただきます。ご覧いただき、ありがとうございました。
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