梅雨が明けると、待ちに待った夏が本格的にやってきます。強い日差しは、冬の寒さから解放される喜びをもたらしてくれますが、実は年間のほとんどの期間、紫外線の影響が非常に強くなっていることをご存知でしょうか。
「日焼けを避けたい」「暑さのせいで外を歩くのが億劫」「屋外でスポーツ観戦を楽しみたい」といった具合に、私たちの日常には日差しの影響を受ける場面が意外と多いものです。
そのため、誰でも手軽に入手できる、直射日光を遮ってくれる日傘が大いに役立つのです。
最近では、女性のみならず、男性向けのデザインやスタイルの製品も多数販売されており、1本持っていると快適な夏を過ごすことができるでしょう。
日傘と雨傘は異なるものなのか、どのように選べば良いか分からないという方もいるかもしれません。何本も買うわけではないため、選んだ後に後悔するのは避けたいですよね。そこで、日傘選びに役立つ情報をまとめてみました。
それでは、どのような日傘を選ぶべきか、一緒に見ていきましょう。
日本の夏って年々暑くなっている?
地球温暖化の影響で、私たちの気温は毎年上昇傾向にあります。気象庁のデータによれば、明治31年以降、100年ごとに約1.2℃の割合で気温が上昇しているとのことです。
「1.2℃なんて大したことないのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際には平均気温が1℃上昇することで、国内における猛暑日(最高気温が35℃以上の日)の発生回数は1.8倍に増えるとされています。
さらに、温度計は直射日光が当たらない場所で温度を測定しているため、日中の炎天下で過ごすことは、実際の体感温度が天気予報で示される気温よりも高く感じる原因となるのです。
日傘は熱中症対策にも有効
熱中症とは、体温が上昇し、体内の水分や塩分のバランスが崩れてしまい、体温調節機能が正常に働かなくなる状態を指します。
研究によれば、日傘を使用することで体感温度が8℃から11℃も下がることが確認されています。これは、特に暑い夏の日には非常に重要なポイントです。
日傘の選び方
紫外線遮へい率(UVカット率)に注目。
UVカット率が99%以上のものを選ぶと、安心して使用することができるでしょう。
遮光率に注目。
遮光率が高い日傘は、目に見える光をカットして影を作り、熱を防ぐ効果があります。
白は紫外線を反射し、黒は紫外線を吸収する効果がありますが、紫外線カット加工された生地を使用した日傘を選べば、色に関係なくしっかりと紫外線をカットしてくれます。また、内側の色に黒を選ぶのが人気なのは、地面からの照り返しを防ぐためです。
日傘でも晴雨兼用のものでも、紫外線や光を遮る効果は変わりません。傘の生地に紫外線や光、熱を遮るコーティングを施すことで、防水効果も高まるのです。なお、日光を浴びることでUVカット機能が低下するため、使用年数は約2~3年とされています。
・ミニ傘:三つ折りが可能で軽量です。コンパクトなデザインが多く、持ち運びも楽です。
・長傘:折りたたむ手間がなく、開閉がスムーズです。骨組みを折りたたむ必要がないため、頑丈でしっかりした作りが特徴です。
・二つ折り傘:ミニ傘と長傘の中間の形状で、コンパクトで持ち運びやすいのが魅力です。
女性には親骨が約50cmのものをおすすめします。かわいらしいデザインのものも多く、街中での使用にも邪魔にならないサイズです。男女兼用で使用する場合は、親骨が約55cmのものが適しています。これにより、直径が大きくなり、体をしっかりと覆ってくれます。そして、男性には親骨60cmのものが推奨され、晴雨兼用タイプであれば、多少の雨にも対応可能です。
・ジャンプ式:ワンタッチで開くことができるため、他に荷物を持っていたり、お子様と一緒の際には非常に便利です。
・手開き式:ミニ傘など、ジャンプ式では構造上難しい場合に適しています。
・強度と軽量性:樹脂骨(グラスファイバーやカーボンファイバー)を選ぶことをおすすめします。樹脂骨の日傘は、骨の本数が増えても軽量で、使い勝手が良く、持ち運びの負担を軽減してくれます。
・値段:安価な商品は約1000円から販売されていますが、機能性や耐久性、デザインを考慮し、自分の好みに合ったものを選びましょう。
まとめ
紫外線は、体内でビタミンDを生成する際に必要な要素ですが、健康に悪影響を及ぼすこともあるのです。例えば、夏の日焼けやシミの原因となり、長年の蓄積によって皮膚がんなどの病気リスクを高めることが知られています。
また、熱中症の発症者数が増加する夏には、環境省も日傘の普段使いを推奨しています。例えば、30℃の外気温下で、遮光率99%以上で熱を遮る日傘を使用すると、汗の量が17%減少し、熱中症警戒レベルを1段階下げる効果があると言われています。
最近では、小中学校でも日傘を使っての登下校を考える学校が増えているようです。特に暑い時間帯に登下校することが多いお子様に対して、熱中症を予防するために気を配ってあげたいものですね。
自分のお気に入りの日傘を見つけて、暑い夏を元気に乗り切りましょう!
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