【淡水魚】買ってはいけない?実は飼育が難しい淡水魚3選

金魚やメダカといった小型の淡水魚から、アロワナやピラルクのような非常に大型の魚に至るまで、淡水魚の種類は実に多様です。近年、これらの淡水魚はペットとしての人気が高まっており、淡水魚を飼い始める方が増えているのが現状です。

淡水魚は、一般的に手頃な価格で購入できるものが多く、耐久性に優れていて管理も容易なため、初心者でも比較的簡単に飼育できる生き物です。このため、ペットを飼いたいと考える人にとっては特に魅力的な選択肢となるでしょう。ただし、淡水魚の中には初心者にとって飼育が難しい種類も存在するため、注意が必要です。

そこで今回は「買ってはいけない?飼育が難しい淡水魚」をテーマにして、特に気をつけるべき魚たちをご紹介したいと思います。

知るほどに魅了される!淡水魚の世界

淡水魚は大きく分けると、温かい水を好む“熱帯性淡水魚”と、冷たい水を好む“冷淡水魚”に分類されます。これらの魚が生息する環境は、水の温度や水質、餌の種類などによって異なるため、熱帯性淡水魚と冷淡水魚を同じ水槽で飼うことは基本的に不可能です。

一般に「熱帯魚」として知られる“熱帯性淡水魚”は、その生息地域によって南米、中米、アジア、および東アフリカの4つのグループに分類されます。これらの魚はそれぞれ異なる気候に生息しているため、水温や水質、餌の種類も大きく異なります。

特に、東アフリカの水域に生息する熱帯魚は“アフリカンシクリッド”と呼ばれており、ミネラル成分が豊富でアルカリ性の水で飼育しなければ、効果的な管理が難しい種類です。

また、中米やアジアに生息する熱帯魚は弱アルカリ性の水域に、南米に生息する熱帯魚は弱酸性の水域に分布しています。このため、水質の違いから同じ水槽での共生は困難であると言えます。

同じ淡水魚であっても、種類によって適応できる環境が異なるため、同じ水槽での飼育が難しいという現実があります。そのため、淡水魚を共生させる際には、それぞれの特性をしっかりと理解し、適切な飼育を行うことが非常に重要です。

飼育が難しい淡水魚3選

淡水魚の中には初心者向けの比較的飼いやすい種類が多いですが、中には飼育が難しい種類も存在します。そこで今回は、特に飼育が難しい淡水魚の中から3種類を厳選して、詳しくご紹介いたします。

①ディスカス


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ディスカスは、鮮やかな色合いと美しいフォルムが特徴で、非常に人気の高い熱帯魚です。その魅力的な外見から“熱帯魚の王様”と称されることもありますが、実際には飼育の難易度が高いことで知られています。

ディスカスを飼育する際に特に難関となるのは、水質を適切に維持することです。特にワイルドと呼ばれる原種のディスカスは、各個体が生息する地域によって求められる水質が異なるため、その個体が自然に生息していた水域に近い水質を保つ必要があります。

また、水質の変化に非常に敏感であるため、病気にかかりやすく、最悪の場合には命を落とすこともあります。このことから、ディスカスの飼育においては水質の維持が極めて重要なポイントとなります。

②セルフィンプレコ

ペットショップでよく見かける、底を泳ぐ姿が特徴的なセルフィンプレコ。お手頃な価格で販売されているため、淡水魚の中でも容易に手に入る種類となっています。幼魚の段階では約4cmのサイズですが、成長すると50cmに達するため、広めの水槽を用意する必要があります。

この魚は性格が荒く縄張り意識が強いことから、自分よりも大きな魚に対しても攻撃的になることがあり、同じ水槽内で他の種類と混泳させる際には十分な注意が求められます。

加えて、セルフィンプレコは水槽の底を泳ぐ魚であるため、水草などの軽いものを設置すると、そのレイアウトを簡単に崩してしまうこともあります。

③アロワナ

世界で最も高価な観賞魚として名高いアロワナですが、幼魚の段階では比較的手頃な価格で手に入ることがあります。幼魚のサイズは約15cmと小さいため、初心者でも飼育を希望する方が多いですが、アロワナは成長すると150cmに達するため、管理が難しくなり、最終的には川に放流してしまう人もいるようです。

また、アロワナの幼魚は非常に繊細で神経質な性格であり、餌やりも難しいため、ちょっとした水質の変化で病気にかかってしまうことがあります。

このように、アロワナは初心者にとっては飼育が難しい熱帯魚であるため、まずは飼いやすい淡水魚を飼い、経験を積んでから挑戦するのが賢明です。どうしてもアロワナを飼いたいと思う場合は、非常に高価ですが成魚を選ぶことで比較的育てやすくなるでしょう。

淡水魚を快適に飼うために注意すべきこと

淡水魚を快適に飼育するためには、以下の3つのポイントをしっかりと守り、管理することが不可欠です。

①適切な設置場所を選ぶ

水槽を設置する際に適しているのは、直射日光や空調の影響を受けない場所です。

水槽に直射日光が当たると、水温が変動しやすく、またコケが生えやすくなります。さらに、水槽に空調の風が直接当たると、水温の変化にもつながるため、注意が必要です。

②水温は年間を通じて25℃に保つ

淡水魚は水温を25℃に保つことで餌の食いつきが良くなり、健康的な状態を維持したまま飼育することが可能です。

水温が26℃を超えると、魚がバテてしまい死んでしまうこともあるため、特に猛暑の時期には水槽クーラーや冷却ファンを使用することをお勧めします。

③水替えの際にはカルキを必ず除去する

淡水魚を飼育する上で水替えは避けられない作業です。水替えの際には水槽の水を半分程度抜き、新しい水を加える必要がありますが、水道水に含まれるカルキは必ず除去することが望ましいです。

日本の水道水には雑菌を除去する目的でカルキ(塩素)が使用されているため、カルキを抜かずに使用すると生体に悪影響を及ぼす可能性があるため、水道水を使用する際にはカルキを必ず抜く必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。飼育するには難易度の高い淡水魚を初心者がいきなり飼おうとすると、管理が行き届かず失敗してしまうことが多いのが実情です。

淡水魚の中には飼育しやすい種類もたくさん存在しているため、初心者はまず飼いやすい種類から挑戦することを強くおすすめします。それぞれの種類の特性を理解しておくことで、数多くの中からあなたに最適な育てやすい淡水魚を見つけ出すことができるでしょう。

ぜひ皆さんも、ペットとして淡水魚を迎えてみることを検討してみてはいかがでしょうか。今回は「買ってはいけない?飼育が難しい淡水魚3選」というテーマでお届けしました。この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただき、心より感謝申し上げます。

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