観葉植物は、インテリアとしてただ置いておくだけでも、お住まいの空間に優しく温もりのある雰囲気をもたらします。話しかけることはなくとも、その存在自体が自然に心を和ませてくれる独特の魅力を備えています。
最近では、観葉植物の人気が高まり、百円ショップなどでも手軽に手に入るようになっています。これにより、リーズナブルな価格で多様な種類の観葉植物を購入できるため、初心者でもさまざまな品種に挑戦しやすい環境が整っています。
とはいえ、観葉植物の中には、初心者にとって育てるのが難しいものも存在します。
そこで今回は「買ってはいけない?実は育てるのが難しい観葉植物3選」というテーマで、それらの植物について詳しくご紹介したいと思います。
育てにくいと感じる原因とは?
観葉植物を育てることが難しいと感じる主な理由は、原産国と日本の気温差にあります。
大半の観葉植物は熱帯や亜熱帯地域が原産国です。これらの地域は年間を通じて温暖な気候が特徴で、日本の四季における気温の変化には適応できず、枯れてしまうことがあるのです。日本で観葉植物を育てる際には、四季ごとの気温の変化に応じてお世話の方法を変える必要があるのです。
特に観葉植物は寒さに対して弱いものが多く、冬のケアには枯らさないためのいくつかのポイントが存在します。その詳細については、3.観葉植物を枯らさないためには?のセクションで詳しく記述していますので、興味のある方はぜひチェックしてください。
初心者には育てるのが難しい観葉植物3選
お店でよく見かける人気の観葉植物の中でも、育てるのが少し難しいものを3種類ご紹介します。
ドラセナ
ドラセナは一般的には初心者でも育てやすい植物として知られていますが、実は意外にも枯れてしまうケースが多い観葉植物の一つです。
別名「幸福の木」とも呼ばれ、風水的にも縁起が良いとされるドラセナ・マッサンゲアナは、暑さや寒さに強く、また耐陰性も備えています。しかし、その育てやすさからあまり手をかけなくても驚くほど成長するため、購入する際にはその成長速度について考慮して慎重にサイズを選ぶ必要があります。
大きさをコントロールするためには、定期的に「切り戻し」を行うことが求められ、切り落とした部分からは新芽が次々に出てきます。そのため、全体のバランスを考慮しながら切り戻しを行い、美しいシルエットを保つことは初心者にとっては難しい作業となることが多いのです。
水や日光が不足している状態でも成長するため、お手入れを怠ると知らない間に枯れてしまうという事態が起こることもあります。
パキラ
大きく放射状に広がった葉が非常に魅力的で、インテリアとしても人気のあるパキラ。観葉植物の定番とも言える存在で、育てやすい植物として知られています。
ドラセナ同様、暑さや寒さに強く、耐陰性もあり丈夫なため、初心者でも問題なく育てることが可能です。しかし、水やりを頻繁に行わなくても成長できるため、ついつい水やりを忘れてしまい、その結果枯らしてしまうこともあるようです。
パキラを育てる際の難しさは「剪定」の作業にあります。
育てやすいからこそ急速に成長するため、綺麗なシルエットを維持するには葉の剪定や切り戻しが不可欠です。剪定作業は単に形を整えるだけではなく、枝を減らして隙間を作ることで木の内側にも日光が届くようになり、枝の成長を促進させることにも繋がります。
アジアンタム
フワッとした葉っぱが愛らしく、お部屋をおしゃれに彩るために人気の観葉植物ですが、実はその管理が難しく、枯らしてしまうことも多いのです。
アジアンタムは、水やりの頻度を適切に調整しないと葉がチリチリに乾燥してしまうことがあります。
切り戻しを実施し、高い湿度を維持できれば新芽が出てくる場合もありますが、一度チリチリになってしまった葉は元には戻りません。そのため、アジアンタムを置く場所の乾燥を避けるために、受け皿などに水をためて腰水で管理する方法が推奨されます。
夏場は水に雑菌が繁殖しやすく、暑い室内で水の中にそのまま置いておくと水温が上昇し、根腐れを引き起こす危険性が高まるため、夏の間は乾燥だけでなく水質や水温にも注意を払うことが必要です。
観葉植物を枯らさないためには?
観葉植物を枯らさないためのポイントがいくつかありますので、ご紹介いたします。これらのポイントをしっかりと守ることで、育てるのが難しい観葉植物でも枯らさず、美しい状態で成長させ続けることができるでしょう。
水やり
観葉植物を育てる上で「水やり」は最も重要なポイントです。頻繁に水を与えすぎると根が常に湿った状態になり、蒸れが発生し根腐れを引き起こす可能性があります。一方で水やりを怠ると、観葉植物全体が乾燥し枯れてしまう危険性があります。
水やりのタイミングは土の表面が乾いた数日後の晴れた日の午前中が最適です。判断が難しい場合は、水やりチェッカーを利用すると便利です。
頻繁に置き場所を変えない
植物はもともと土に根を張って動くことはありません。頻繁に置き場所を変えることは観葉植物にストレスを与え続ける原因となります。
良い天気だからといって観葉植物を直射日光に当ててしまうと、葉が茶色く変色する「葉焼け」を引き起こすことになるため、できるだけ避けるようにしましょう。
育てる環境に気を配る
多くの観葉植物は高温多湿の環境を好みます。原産地の環境にできるだけ近い条件で育てることで、枯れないように予防することが可能となります。
高湿度を好む観葉植物には、水やりに加え、定期的に霧吹きで葉や茎に葉水をしてあげると良いでしょう。
冬場のお世話のポイント
観葉植物は寒い冬の季節に特に枯れやすい傾向があります。暖房の効いたあたたかい室内に移動させたり、冷え込む夜間には上からビニール袋をかけてあげるなどの対策を講じることが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。観葉植物の中には育てるのが難しいと感じる種類も存在しますが、どんな観葉植物もそれぞれの特性を理解し、愛情を注ぐことでしっかりと育ってくれるのです。
特に冬場のケアのポイントをしっかり押さえ、工夫を凝らせば、初心者でも育てるのが難しい観葉植物を楽しく育てることができるでしょう。
観葉植物は手をかければかけるほど愛着が湧き、その存在自体が本当に癒しとなります。ぜひ、皆さんもお部屋のインテリアに観葉植物を取り入れてみてはいかがでしょうか。
今回は「買ってはいけない?実は育てるのが難しい観葉植物3選」というテーマでお伝えしました。この記事があなたの参考になれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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