あなたは、こんな経験をしたことはありませんか?
「フランスワインを試したけれど、思っていたほど美味しく感じなかった・・」
「ボジョレーヌーボーを購入したものの、酸っぱくて、もう二度と買いたくないと思った!」
「どのワインを選べばいいのか全然わからない・・」
最近では、ワインが多様な場所で容易に手に入るようになり、選択肢も驚くほど豊富です。
産地や銘柄も多岐にわたるため、選びがいがあります。
ワインと言えば、多くの人が最初にフランスワインを思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、ワインを始めたばかりの方にとっては、最初からフランスワインに挑戦するのは避けた方が無難かもしれません。
その理由について、以下で詳しくお話しさせていただきます。
「渋み」が飲みづらい
まずは赤ワインについてお話ししましょう。
フランスの名だたる産地の一つに「ボルドー」が挙げられます。
この地では、「シャトーマルゴー」や「シャトームートンロートシルト」といった非常に高品質なワインが生産されています。
これらは、世界中のワイン愛好家たちが大金を払ってでも手に入れたいと思うような、魅力的なボトルが揃っています。
ボルドーワインの最大の特徴は、その強い【渋み】です。
この【渋み】は、ワイン愛好者には非常に魅力的に映る一方で、初心者にとっては飲みづらさの原因となることが多いのです。
特に、手頃な価格で手に入るボルドーワインは、この【渋み】が際立つことがあり、ワインに不慣れな初心者は、【渋み】が理由でワインを好きになれないことがよくあります。
「酸味」が飲みづらい
「ボルドー」と並ぶフランスの名産地として「ブルゴーニュ」が有名です。
ここでは、世界で最も高価なワインの一つである「ロマネコンティ」が名を馳せています。
このワインは、ピノノワールというブドウ品種から作られ、その独特の【酸味】が際立っています。
ワインにあまり親しみがない人にとっては、この【酸味】が驚きとなることがあります。
フランスワインに挑戦したとき、「この酸味が料理の味を損なう」と感じてしまい、ワインが苦手になる方も多いのです。
たとえば、有名なボジョレーヌーボーは「ブルゴーニュ」で生産されており、酸味が強く出やすいタイプのワインです。
「酸っぱく感じる」と思う方が多いのも事実です。
ワイン初心者がすぐにこの【酸味】の良さを理解することは、なかなか難しいと感じることでしょう。
同じ値段なら新世界のワインが飲みやすい
フランスワインには、素晴らしい高級ワインが数多く存在しています。
また、手頃な価格帯で数百円から2000円程度のボトルも多く出回っていますが、これらのフランスワインは、一般的に【渋み】と【酸味】が強い傾向にあります。
その一方で、新世界(チリ、アルゼンチン、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ)のワインは、特に日本人の好みに合ったものが多く見つかります。
なぜなら、新世界のワインはすっきりとしていて、まるでブドウジュースのように飲みやすいからです。
たとえば、チリのワインは果実の甘みが感じられ、非常に飲みやすいボトルが手頃な価格で手に入ります。
日本人の中には、チリワインを特に好む方が多く、チリは日本における主要なワインの輸入国の一つです。
また、アメリカのワインも非常に飲みやすいと評判です。
「フランスワインよりもアメリカワインの方が好き」という方も少なくありません。
実際、1976年に行われた[パリスの審判]では、カリフォルニアワインがフランスワインよりも高く評価され、世界中に衝撃をもたらしました。
※興味があれば、「ボトル・ドリーム」という映画をぜひ観てみてください。非常に興味深い作品です。
フランスワインと比較すると、新世界ワインには飲みやすいボトルが多く、初心者にとっては非常に入りやすい選択肢だと言えるでしょう。
まずは、「自分が好きなブドウ品種」を探す事が大事
ワイン初心者が「適当にフランスワインを選んだ結果、ワインが苦手になってしまった・・」というのは、非常にもったいないことです。
「新世界のワインを気軽に手に入れ、さまざまなブドウ品種を飲み比べてみる!」というアプローチを強くお勧めします。
ブドウ品種には多様な味わいがあり、いくつかの代表的な品種を以下にご紹介します。
[大まかな好みの傾向]
☆赤ワインの主なブドウ品種
・カベルネ・ソーヴィニョン ⇒ 重厚で力強い味わい
・ピノノワール ⇒ 繊細で複雑な味わい
・メルロ ⇒ 渋み・酸が控えめで、豊満な甘さ
・シラー ⇒ 力強さと繊細さを併せ持つ味わい
・カベルネ・フラン ⇒ 渋みが少なくスッキリした味わい
・グルナッシュ ⇒ スパイシーな風味
☆白ワインの主なブドウ品種
・シャルドネ ⇒ 力強く、多様な味わいを持つ
・リースリング ⇒ 繊細で酸味が強い味わい
・ピノ・グリ ⇒ 酸が少なく、赤ワイン並みに力強い風味
・ソーヴィニヨン・ブラン ⇒ のびやかな酸、滑らかな質感の味わい
上記以外にも多くの美味しいブドウ品種が存在し、様々なブドウ品種を飲み比べることで、ワインに対する親しみを深めることができるでしょう。
まとめ
フランスワインは、世界でも有数のワイン生産国であり、多くの名品が生み出されています。
ただし、これらのワインは非常に繊細であり、初心者には少しとっつきにくい面もあるかもしれません。
まずは、手軽に楽しめる新世界のワインを中心に、自分の好みを見つけてみるのはいかがでしょうか。
徐々にブドウ品種について理解を深めていく中で、少し高めのフランスワインに挑戦するのも良いかもしれません。
「やはりワインはフランスが最高!」と感じることもあれば、「お手軽な新世界ワインで十分!」と感じることもあるでしょう。
ワインが好きになると、日々の食事がさらに豊かになります。
ワインが表現する多様な味わいに、ぜひ触れてみてください!
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