最近、多くの方々が自宅でセルフカラーを行うようになってきたと言えるでしょう。美容院を訪れる必要がなく、自分の好きな時間にヘアカラーを楽しむことができるというのは、非常に魅力的な選択肢となっています。そこで今回は、『美容室とセルフカラーの違い』、さらに『セルフカラーのメリットとデメリット』、そして『セルフカラーを行う際に注意すべきポイント』について、詳細にご紹介いたします。
美容室とセルフカラーの違い
美容室で使用されるカラー剤には、アルカリ剤が含まれており、その代表例として揮発性のアンモニアなどがあります。この成分は、髪に対してダメージを引き起こす要因となる成分を空気中に放出することが可能です。一方で、市販のカラー剤に含まれるアルカリ剤は、不揮発性のモノエタノールアミンが主成分であるため、髪の内部にダメージを残すという特性を持っています。</span また、美容室でのカラーリングは、熟練した美容師が行うため、髪の状態や希望に応じて適切な薬剤を選択し、場合によっては塗り分けることができます。しかし、セルフカラーではそのような専門的な配慮が難しいため、色ムラが生じやすく、理想の色に染まらないことや、髪に大きなダメージを与えてしまうこともあり得ます。
セルフカラーのメリット/デメリット
【メリット】
①美容室よりもコストを抑えられる
美容室でのカラーリングには、カラー剤の材料費に加え、美容師の技術料がかかります。しかし、市販のカラー剤はその材料費だけで済むため、非常にリーズナブルに手に入れることができるのです。これにより、美容室でのカラーリングと比較して、自分で行う方が大幅にコストを抑えることが可能です。
②自分の都合に合わせて時間を持てる
ドラッグストアやオンラインショップで手軽に手に入るセルフカラーは、美容室の予約をする手間や移動時間を省くことができるため、特に多忙な方や頻繁にヘアカラーを楽しみたい方には非常に便利な選択肢です。
③人見知りの方にとっては美容室に行く必要がない
美容師との会話や長時間にわたって美容室で過ごすことにストレスを感じる方も少なくありません。セルフカラーなら、1人で静かに染めることができるので、人見知りの方にとっては非常にリラックスした環境で行えるのが大きな魅力です。
【デメリット】
①髪へのダメージが大きい
美容室で使用されるカラー剤は、トリートメント成分が豊富に含まれており、髪への負担を軽減することができるのです。対照的に、市販のカラー剤は、あらゆる髪質の方でも使用できるように非常に強力な成分が配合されているため、繰り返し使用することで髪が傷んでしまうことが少なくありません。
②理想の色を再現するのが難しい
染める前の髪の色や状態は人それぞれ異なります。そのため、市販のカラー剤のパッケージに記載された色を再現するのは容易ではないのです。
③ムラができやすい
既に染まっている部分はダメージを受けており、新たに伸びた根元は健康な状態です。美容室ではそれぞれ異なる薬剤を使って染め分けることができますが、セルフカラーでは同じ薬剤を使用するため、全体を均一に染めるのが難しく、色ムラやダメージのムラが生じることがあります。特に、黒く染まりすぎた場合には、すぐに明るい色に戻せないため、注意が必要です。
④色持ちが良くない
市販のカラー剤には強力な成分が含まれているため、髪へのダメージが大きく、その結果色持ちが悪く、すぐに色落ちしてしまうことが多いのです。
セルフカラーを行う際に気を付けるべきこと
・パッチテストを実施する
◇パッチテストの手順◇
①指定された量の1剤と2剤を綿棒で混ぜておきます。
②綿棒に混合液を付け、10円硬貨大程度の量を腕の内側に塗布し、自然乾燥させます。
③30分後に異常がないか確認し、48時間経過してもかゆみや腫れなどの問題がなければ、実際に髪の毛にカラーリングを行いましょう。
・セルフカラーの前に準備をする
髪に汚れが付着していると、色ムラなど染まり方に影響を及ぼす可能性が高まります。皮脂が多い状態でカラーリングを行うと頭皮トラブルの原因にもなるため、前日に必ずシャンプーを行い、汚れをしっかり落としておくことが大切です。
・ブロッキングをしてムラを防ぐ
カラーリングを行う前に、ヘアゴムやヘアクリップを使用してブロッキングを行うことで、カラー剤が均等に塗布され、ムラができにくくなります。
・カラーリング後のアフターケアを行う
セルフカラー後は、色持ちを良くし、髪の痛みを防ぐために必ずトリートメントを使用してください。市販のカラー剤には、特別なトリートメントが付属していることが多く、それは通常のトリートメントとは成分が異なるため、もし付属している場合は、それを使用することが望ましいと言えます。また、カラーリング後に濡れた状態で放置することは髪にダメージを与える恐れがあるため、絶対に避けるべきです。
セルフカラーは、自宅で手軽に低価格で行えるという利点がありますが、それ以上に髪へのダメージやリスクが伴うことが多いと感じます。セルフカラーを行う際には、十分な準備を整え、説明書の内容をしっかりと確認することが非常に重要です。可能であれば、美容室でのカラーリングを選ぶことを強くお勧めいたします。
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