手軽に飲むことができるウィダーインゼリーは、特に栄養を補給するのに非常に適している製品です。
店頭でよく見かけるウィダーインゼリーですが、最近では「inゼリー」という新しい名称に変更されていることに気づいた方も多いのではないでしょうか。
ウィダーinゼリーは1994年に市場に登場し、「10秒チャージ、2時間キープ!」という非常に印象的なキャッチフレーズで、多くの人々に親しまれてきました。しかし、2018年3月にはウィダーのブランド名が外され、「inゼリー」としてリブランドされたのです。
この製品は食欲がない時や、忙しい日常の中で非常に便利な存在ですが、果たしてこの製品だけを食べ続けることが栄養面で問題がないのでしょうか。
このブログ記事では、ウィダーインゼリーの栄養価について詳しく調査し、実際に購入を控えるべき理由についても考察しています。
食事の代替品としての可能性は?
朝の忙しい時間帯に、ゆっくりと食事をする時間がなかったり、食欲があまり湧かない時には、ウィダーインゼリーは非常に手軽に飲むことができる便利な選択肢として重宝されています。
しかしながら、毎日ウィダーインゼリーだけを食事の代わりにすることはお勧めできません。
例えば、おにぎりを消化するのに約2時間かかるのに対し、ウィダーインゼリーの場合はわずか45分で消化されるため、摂取後すぐに空腹感を感じやすく、持続的な満腹感を得るのが難しいのです。
ダイエット効果は期待できるのか?
ウィダーインゼリーは10種類以上のバリエーションが展開されており、栄養素に特化したものからカロリーゼロや糖質ゼロの製品、そして180kcalのものまで多彩な選択肢が揃っています。
ビタミンやミネラルを効率的に摂取したい方や、タンパク質の補給を重視する方、さらにはスポーツ時のエネルギー不足を補うための製品など、さまざまなシーンに応じて選ぶことが可能です。
しかし、その中でも特に注意が必要なのが、甘味料に関する点です。
甘味料は糖質性甘味料と非糖質性甘味料に分けられ、さらに非糖質性甘味料は天然甘味料と合成甘味料に分類されます。
合成甘味料は化学的に合成された甘味成分であり、低カロリーやカロリーゼロといった宣伝文句で多くの製品に使用されている人工甘味料です。
ウィダーインゼリーには合成甘味料としてアセスルファムカリウムが含まれており、これは食品添加物であり、砂糖の約200倍の甘さを持っています。
少量でも非常に強い甘味を持っているため、日常的に摂取し続けると、甘味に対する感覚が麻痺し、甘いものを食べても満足感を得られず、さらに強い甘味を求めるようになってしまうことが懸念されます。
この甘味料の過剰摂取は、余分なエネルギーが体内に蓄積され、肥満や糖尿病のリスクを高める可能性があります。
さらに、ウィダーインゼリーには果糖ぶどう糖液糖も含まれています。
これはでんぷんを原料に作られたブドウ糖と果糖が混合されたもので、砂糖よりも安価なため、多くの清涼飲料水や栄養ドリンクにも使用されており、摂取すると血糖値が急激に上昇します。
血糖値のリズムが乱れると、ウィダーインゼリーだけでは満腹感を得られず、他の食事を摂取することでカロリーオーバーになってしまい、最終的には体重が増加する可能性があるため、ダイエットには向いていないと言えるでしょう。
栄養を簡単に摂取できるのか?
多様な種類が展開されているため、ウィダーインゼリーをバランスよく摂取することで栄養が摂れると思われがちですが、実際には多くの重要な栄養素が不足しています。
まず第一に、成人が1日に必要とされる脂質は約40〜60g程度ですが、ウィダーインゼリーにはほとんど脂質が含まれていません。
脂質が不足すると、エネルギー不足や体力の低下を引き起こす危険があり、皮膚や髪の毛が乾燥するなどのリスクが高まります。
また、イライラ感やストレスを感じやすくなるなど、脳の働きが不安定になる可能性もあるのです。
次に、食物繊維の不足も無視できない深刻な問題です。成人が1日に理想的に摂取すべき食物繊維は約18gとされていますが、ウィダーインゼリーだけではまったく不足します。
腸内環境が悪化し、便秘や痔、大腸がんの原因になる可能性があるため、注意が必要です。
そして最後に、タンパク質の不足も見逃すことができません。
人が1日に必要なタンパク質は体重1kgあたり約8gであり、例えば50kgの人であれば、40gのタンパク質が必要となります。
プロテインを含むウィダーインゼリーでも15gしか摂取できず、足りない部分は他の食事で補う必要があるでしょう。
ウィダーインゼリーを効果的に摂取するためには
風邪による喉の痛みや発熱の時、食欲が湧かない状況や食事が摂れない時には、ウィダーインゼリーを利用して簡単に栄養補給を行うことができます。
ビタミンやミネラルが配合されたタイプを選ぶのが良いでしょう。
また、間食として摂取することで、一日の食事で不足した栄養を簡単に補うことができるのです。
まとめ
忙しい時や飲みたい時に手軽に摂取できるエネルギー補給や小腹を満たすために便利なウィダーインゼリーですが、その消化吸収が早いため、腹持ちがあまり良くありません。
対照的に、カロリーが180kcalほどの同じ量のおにぎりを食べる方が、消化吸収に時間がかかるためお腹に長く留まり、血糖値の上昇も緩やかです。
また、胃腸が弱っている時や風邪の症状による体調不良、さらにはスポーツ時の栄養補給などにおいては、すぐにエネルギーに変換される消化の良いウィダーインゼリーが非常に有用であることも事実です。
常温でも美味しく飲むことができるため、防災用の非常食として常備しておくことも良いアイデアかもしれません。
いずれにせよ、日常の三度の食事で不足している栄養を補う目的で、ウィダーインゼリーはあくまでも補助食品として利用することをお勧めいたします。
最後までお読みいただき、心より感謝申し上げます。



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