「思い切り買い物を楽しみたい!」という強い欲求が湧いたり、「この瞬間を逃すと、次は手に入らないかもしれない」といった焦燥感から、衝動的に買い物をしてしまうことは、多くの人が経験する共感できる出来事ではないでしょうか。
その後に後悔するかどうかは別にして、なぜ私たちはこんな衝動買いをしてしまうのでしょうか。
この記事では、衝動買いの背後に潜む心理的な要因を探求し、それを抑えるための具体的な方法について詳しく解説していきます。
ご紹介する方法はいずれも簡単に実践できるものばかりですので、ぜひ最後までお読みいただき、実生活での参考にしてみてください。
衝動買いとは
(出典:Wikipedia)
アウトレットやショッピングモールに足を運ぶと、普段はそれほど欲しいとは思わなかったアイテムまで思わず手に取ってしまうことが多いものです。
最近では、実際の店舗を訪れなくても、インターネットを通じて簡単に様々な商品を手に入れることができるため、衝動買いの頻度がますます高まっているのです。
では、なぜ私たちはこのような衝動買いをしてしまうのでしょうか。
その理由は主に以下の3つに分類することができます。
ストレス発散するため
頑張っている自分へのご褒美や、仕事でのストレスを忘れたいという気持ちから、気分をリフレッシュするために衝動買いをすることがよくあります。
買い物を通じて楽しさを感じたいと思うのも、ストレスが大きく影響していることが少なくありません。
ストレスを発散する手段として、洋服や靴、日用品などの購入が挙げられますが、スーパーマーケットでの買い物も同様です。
特にお腹が空いている状態でショッピングに出かけると、空腹からくるストレスのために、さまざまな食材が魅力的に見えてしまうことがあります。
お惣菜やスイーツは色とりどりで、特に食欲をそそるものが多いです。
その結果、購入するつもりではなかったものまで手に入れ、レジで予想外の高額な請求を受けることがしばしば起こります。
ドーパミンが出るため
ドーパミンとは、脳内で分泌されるホルモンの一種で、幸福感や快感を感じたり、やる気を引き出す重要な役割を果たす物質です。
これは、行動の結果として良いことが起こったと感じた時に分泌されることが知られています。
ドーパミンは決して悪いものではなく、適度に分泌されることで、勉強や仕事の効率を向上させることにも寄与します。
買い物をする際には、購入した商品への期待感や幸福感からドーパミンが分泌され、脳が興奮状態に陥ります。
そのため、さらに買い物をしたいという欲求が増幅されるのです。
ドーパミンは適度に分泌されているときには非常に良いものでありますが、過剰に分泌されると依存症のような症状が現れることもあります。
ドーパミンが分泌されている時には幸福感や快感を感じますが、その状態は永遠に続くわけではないため、ドーパミンが不足した時に不安や焦燥感を抱き、再び買い物をしなければならないという気持ちになりがちです。
決断を迫られるため
買い物をする際には、セールや数量限定といったさまざまな情報が目に飛び込んできます。
考える余裕のない状況では、本当に必要かどうかを冷静に考えることができず、「今買わなければ損だ」と感じてしまい、その結果、衝動買いをしてしまうことがあり得ます。
例えば、アウトレットに行くと、限られた時間内に多くの魅力的な情報が目に入り、強い誘惑にさらされることが多いです。
「せっかくここまで来たのだから、普段よりお得に何かを買って帰りたい」といった気持ちが強まりやすくなります。
「今なら3点で40%OFF」といった広告を目にすると、欲しいものが1点だけであっても、3点購入する方が得だと感じてしまい、結果的に必要ではなかったものまで手に入れてしまうことがあるのです。
衝動買いの抑え方
では、衝動買いをどのように抑えることができるのでしょうか。
「欲しいものが特にない時には何気なく買い物に行かない」というのも一つの有効な手段ですが、事前に準備をすることで実行できる簡単な方法を3つご紹介します。
買い物リストを作る
買い物に行く前や普段から必要なものをリスト化しておくと、買い物に行った際に自分が本当に必要としているものを客観的に確認できるため、衝動買いを避けることが可能になります。
さらに、リストを作成することで、具体的に何が欲しいのかを考える良いきっかけにもなります。
例えば、新しい靴が欲しいと感じた場合、その靴をリストに追加することで、どの色の靴が良いかや、持っている服とのコーディネートのしやすさなどを具体的に考え、明確な欲求を持つことができます。
また、洋服や日用品だけでなく、スーパーマーケットでの買い物でも効果的です。
スーパーマーケットの買い物リストを作成することで、あらかじめ作るメニューを決定でき、無駄な買い物を避けることができる上に、食材を使い切ることができるので、フードロスの削減にもつながります。
限度額を決める
給料日直後や貯金が増えてくると、つい財布のひもが緩んでしまうことがあります。
しかし、何も買わないと決めてしまうと、逆にストレスを感じることが多いです。
そこで、「今回の買い物にはいくらまで使う」といった限度額を設定することが有効です。これにより、本当に今必要なのか、他に購入すべきものがあったのかを考えるきっかけが得られます。
限度額設定の方法には2つのパターンがあります。
- 事前に欲しいものがある場合は、その商品の平均価格を基準に設定する
- 特に欲しいものがない場合は、少し低めの金額に設定する
限度額を決めることで、後で「使い過ぎた」と後悔する事態を減少させることが可能です。
買い物カゴに一旦入れる
この方法は、ネットでの買い物に特に有効です。
ネットで気になる商品を見つけた場合、即購入するのではなく、一旦買い物カゴに入れ、その時点で購入を終了します。
このステップを踏むことで、買い物によるドーパミンの分泌を減少させ、本当に必要なものかどうかを冷静に考える時間を持つことができます。
買い物カゴに入れたままにする期間としては、1ヶ月程度が理想的です。
1ヶ月というと長く感じるかもしれませんが、本当に必要なものや欲しいもの以外は意外と忘れてしまうことが多いのです。
したがって、1ヶ月ほど放置することで、購入するべきものを厳選することが可能になります。
また、実店舗での買い物の場合は、一度お店を出て少し離れてみるという方法も効果的です。
まとめ
衝動買い自体は必ずしも悪いことではありませんが、結局のところ使わなかったという結果に終わってしまうことも多いのです。
衝動買いを抑えるためのポイントは、自分が本当に欲しいと思っている物を理解し、厳選して購入することです。
このようにすることで、衝動買いによる満足度よりも高い満足感を得られ、大切に使おうという気持ちも強まることでしょう。
この記事を参考に、衝動買いをしたくなる気持ちと上手に向き合っていきましょう。
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