海辺に家を持ちたいと考えている方は、多くいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、海沿いに住宅を購入する際には、十分に慎重になることが求められます。軽い気持ちで購入を決めてしまうと、後々後悔するケースが少なくないからです。
海外のリゾート地や観光スポットには、海辺に位置する別荘が数多く存在し、それを所有したいと考えるのは非常に自然な感情かもしれません。しかし、海沿いの家には多くのデメリットが存在し、特に別荘として利用する場合には特有の条件が伴うため、注意が必要です。
さらに、実際にその地域に住んでみないと分からないことも多くあるため、購入前には必要な知識をしっかりと身につけておくことが重要です。そこで、この記事では海沿いの家のデメリットや、購入を控えるべき理由について詳しく解説していきたいと思います。
土地探しが大変だから
海沿いの地域は土地が限られているため、空き地を見つけるのがとても難しい場合があります。
多くの海辺の地域では、広大な田んぼや畑が広がっているため、売りに出されている土地は非常に少ないのが実情です。仮に運良く土地を購入できたとしても、最悪のケースでは自分自身で土地の整備を行う必要があり、その際には工事費用がかかることも考慮しなければなりません。
また、家を建てる際には多くの手間がかかるため、これもまた大きな負担となることでしょう。さらに、海沿いは田舎町であることが多く、物件を探すために何度も移動するのも一苦労です。事前にインターネットを活用して、ある程度の情報を収集しておくことが必要です。
無知のまま購入してしまうと、その後の生活で困難に直面する可能性が高いため、周辺環境や状況をしっかりと確認することが求められます。
塩害があるから
日本は島国であり、強い風や荒れた波が特徴的です。このため、海外の地域とは異なり、塩害が発生しやすいのが現実です。そのため、窓枠や車が錆びやすくなるため、特に注意を払う必要があります。
特に、家の前が浜辺になっている場合は、直接海風が吹き込むため、塩害の影響を強く受けることがあり、後悔することになるかもしれません。一方で、海が湾になっている場所では波も穏やかなので、塩害のリスクは比較的低くなると言えるでしょう。
海から少し距離を置いた場所に家を建てるか、もしくは家の前に石壁を設置するなどの対策を検討することが重要です。また、車両についても、定期的に錆止めを施し、使用しないときは必ず車庫にしまっておくなど、適切なメンテナンスが必要です。
冬寒いから
一年を通じて温暖な気候であれば、海辺での生活は非常に魅力的ですが、日本は四季があるため、夏の快適さに対して冬の寒さが厳しく感じることがよくあります。
特に、雪が降る地域では、冬の寒さはかなり厳しくなる傾向があります。そのため、二重窓の設置や暖房設備の整備が必要であり、木造の家は特に寒さを感じやすいものです。これには、工事業者と相談しながら、使用する素材や断熱機能について慎重に検討することが求められます。十分な工夫をしないと、年間を通じて快適に海沿いに住むことは難しくなるでしょう。
夏だけでなく、冬のことも考慮して、じっくりと検討することをお勧めします。
津波の心配があるから
近年では津波の被害が多く報告されているため、この点については特に考慮しておく必要があります。
地球温暖化の影響が進行する中で、日本では津波の発生が増えている現状があります。しかし、日本の海沿いには整備が遅れている地域も多く存在しているため、特に注意が必要です。できるだけ波が穏やかな湾に位置する海沿いの土地を選ぶことをお勧めします。
また、土地の状況をしっかりと確認し、何度も現地に足を運んでから購入を検討することが極めて重要です。
日中は風が強い?
海沿いの土地の特徴として、日中は風が強いことが挙げられますが、これが季節によってはデメリットとなることがあります。
特に冬の季節には、冷たい海風が吹くため、日中は家の中が非常に寒く感じられることが多いです。自転車や徒歩での移動時には、強風のために大変な思いをすることもあります。また、洗濯物や外に置いてあるものが風で飛ばされる恐れもあるため、こまめに片付けておくことが求められます。
ただし、夜になると山から吹く風が穏やかになるため、比較的快適に過ごすことができ、心地よく感じることがあります。前述の通り、湾になっている地域など、もともと海風が弱い場所を選ぶことも考慮に入れておきたいところです。さらに、松などの風よけになる木を事前に植えておくと、より快適に過ごせるかもしれませんが、場合によっては自分で風よけの木を植えるのも有効な手段と言えます。
街に出づらいから
沿岸部は山間部と比較して発展が難しく、街に出るのが難しいという大きなデメリットがあります。
もちろん、スローライフを求める方には適しているかもしれませんが、必要に応じて街に出る必要がある場合は問題が生じるでしょう。その際、車移動が主になるため、飲食を楽しむことが難しい状況になることも考えられます。
とはいえ、新鮮な魚などを近くのスーパーで購入できる楽しみもあるため、旅行を兼ねて街に泊まるのも一つの選択肢かもしれません。また、交通の便は街ほど発展していないため、近くの駅まで自力で行く必要があり、それを不便に感じる方には海沿いでの生活は向かないかもしれません。
まとめ
どこに住んでも、それぞれにメリットとデメリットが存在すると思いますが、利便性の観点から見ると山間部の方が良いかもしれません。しかし、都会での生活に疲れ、海沿いでのスローライフに憧れる方も多いのではないでしょうか?
ネット通販の普及により、田舎暮らしも今や魅力的な選択肢となっているかもしれません。その際には、上記のような注意点をしっかりと考慮することが重要です。特に海沿いの地域では、メリットがある一方で多くのデメリットも存在することを理解しておくことが大切です。
これらの点を参考にして、もし購入を検討される際は、十分に考慮してみてください。
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