日本にはさまざまな種類の民間保険が豊富に揃っており、各保険会社から提供される多様な生命保険や損害保険が含まれています。そのため、私たちが選択できるオプションは非常に多岐にわたります。

多くの人々が、万が一の出来事に備えて、さまざまな保険に加入していることでしょう。あなた自身は、これらの保険商品に加入されていますか?もしも加入しているのであれば、どのような種類の保険に、どのくらいの金額を支払っているのか、ぜひお聞かせいただければと思います。
実は、これらの保険に加入することは、あまりおすすめできないのです。この記事では、どのような保険が望ましくないのか、その理由について詳しく説明していきます。
保険の種類
保険は大きく分けると「掛捨てタイプ」と「貯蓄型タイプ」の二つのカテゴリーに分類されます。

掛捨てタイプは、返戻金が一切ないため、支払った保険料が手元に戻ることがないタイプの保険を指します。このタイプの保険には、具体的には定期保険、自動車保険、火災保険などが含まれます。
一方で、貯蓄型タイプは、毎月の保険料を積み立てることで、万が一の際には死亡保険金が支払われたり、満期が設定されている場合にはその満期保険金が戻ってくるタイプの保険を意味します。また、運用期間中には一定の利率が適用されることもあり、定期預金のような性質を持つ場合もあるのです。具体的な例としては、年金保険や養老保険、終身保険、学資保険、変額保険などが挙げられます。
ここでは簡単に概要を説明しましたが、これらの違いをざっくりと理解していただければ幸いです。
買ってはいけない保険とは?
これまで、保険の種類を2つに大別できることについてお話ししました。
では、具体的にどの保険が購入してはいけないものでしょうか。
それは、貯蓄型保険ということになります。
貯蓄型保険を購入することは、ぜひ避けるべきです!
その理由について、これから詳しく解説していきます。
貯蓄型保険を買ってはいけない理由
貯蓄型保険は、資金を積み立てながら万が一の事態に備えることができるため、多くの人々がそのメリットに良い印象を抱きやすいのですが、掛捨て保険に対して「もったいない」と感じる方が多いのも事実です。それでも、なぜ貯蓄型保険を購入することが望ましくないのかというと、その理由は全てにおいて中途半端であるからです。
まず、利率の観点から考えてみましょう。例えば、学資保険には一定の利率が設定されており、満期時には支払った保険料にその利率分が上乗せされる商品も存在します。しかし、現在の低金利の環境下では、期待できる利息は非常に限られており、わざわざ保険を購入してまで低金利で資金を運用する必要は全くないのです。
次に運用の側面についてですが、変額保険と呼ばれる商品は、固定金利ではなく、株式などの運用益に基づいて将来の受取額が変動するタイプです。こちらは通常の投資信託と比較して、運用面だけでなく保障面においてもコストがかかり、結果的に手数料が高くつくことになります。つまり、変額保険で運用するくらいならば、通常の投資信託で運用した方が遥かに優れた結果が得られるという結論に至ります。
現在ではNISAやiDeCoなど、保険に代わって資産運用に適した多くのサービスが存在しており、選択肢が広がっています。また、貯蓄型の保険は途中で解約した場合、払い込んだ保険料が全額戻ることはほとんどありません。貯蓄型保険はお金が拘束されるため、だったら定期預金で十分ですし、運用益を目的とするのであれば投資信託で十分なわけです。
貯蓄型保険がいかに中途半端な金融商品であるか、理解していただけたでしょうか。掛捨て保険の方がもったいないと感じるかもしれませんが、決して「貯蓄」という名称に惑わされずに、慎重に選ぶことが重要です。

買うべき保険は?
ここまで、貯蓄型保険を購入するべきではない理由について詳しく説明しました。それでは、実際に私たちが加入すべき保険は果たして存在するのでしょうか。
その答えは貯蓄型ではなく掛捨てタイプの保険です。

掛捨て保険は、貯蓄型とは異なり、手数料や支払う保険料も少なく済むため、経済的に非常に優れています。ここからは、特におすすめの掛捨て保険についてご紹介していきます。
購入すべき保険は以下の三つです。
1、定期保険(守るべき家族がいる場合)
2、自動車保険
3、火災保険
これらの保険に共通している点は、「発生した場合、その後の人生の立て直しが難しいレベルの事態に備える」ということです。
例えば、あなたが一家の大黒柱である場合、もしあなたが突然亡くなった際には、残されたご家族はどのような状況に置かれるのでしょうか?自動車事故で他者を死なせてしまった場合、いったいどれほどの補償が必要になるのでしょうか?また、自分の家が燃えてしまった場合には、ローンの残債を抱えたまま新しい住まいを探さなければならないのでしょうか?
これらの状況を想像してみてください。このような取り返しのつかない事態に備えるのが保険の本来の目的です。上記の保険にまだ加入していない場合は、ぜひ今すぐにでも加入することをお勧めします。
まとめ:保険は掛捨て一択
今回の記事では、貯蓄型保険は購入すべきではないということについてお話ししました。
保険を選ぶ際は、掛捨て一択であることを心に留めておきましょう。
保険は万が一の事態に備えるためのものであり、貯金や資産運用のためにお金を増やすという考えとは切り離して、慎重に購入を検討することが極めて重要です。
保険だけで全てを解決しようとはせず、保険でしかできないことを保険でカバーするように心掛けましょう。
保険は、あなたの人生において安心感をもたらす重要なツールとなります。

賢く保険を活用し、搾取されることなく、正しい付き合い方を心掛けましょう。



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