買ってはいけない黒のパンプス　～基本の一足の選び方～

女性の皆さんにとって、毎日服を選ぶ際に「今日は何を履こうかな？」と考えることは、楽しみの一つに違いありません。

スニーカーやブーツ、パンプス、さらにはミュールなど、季節や衣服のスタイル、さらにはその日の気分に応じて靴を選ぶ作業は、心をワクワクさせてくれるものです。

多くの靴の種類がある中で、普段あまり使用しないものの、特別な場面のために持っておきたいアイテムとして、「ベーシックな黒のパンプス」が挙げられます。

反対に言えば、そのような特別な場面でのみ使用する靴であるため、あまり深く考えずに購入してしまい、後で失敗することもあるかもしれません。

黒のパンプスは「どれでもいい」と思われがちですが、実際にはそうではないのです。

例えば、就職の面接や冠婚葬祭など、フォーマルな場面で黒のパンプスを履くことは非常に多く、その際にはマナーが特に重視される重要な場でもあります。

では、そんなシーンで履いてはいけないパンプスとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。

ここでは、黒のパンプス、特に初めての一足を選ぶ際のポイントについて詳しく解説していきます。

派手に見えないデザイン

まずは、デザインについて考慮してみましょう。つま先の形状やヒールの形、高さによって、靴の印象は大きく異なります。

最初に、つま先の形について説明しましょう。

つま先が尖ったポインテッドトゥは、シャープでスタイリッシュな印象を与えますが、その華やかさが少し強すぎるため、基本の一足としては避ける方が無難です。

つま先がオープンになっているオープントゥは、カジュアルな印象が強く、フォーマルな場には不向きです。

落ち着いた雰囲気を持つラウンドトゥや、知的な印象を与えるスクエアトゥを選ぶことをお勧めします。

次にヒールについて考えてみましょう。

ヒールの高さや形状は、靴全体のイメージに大きく影響を与えます。

7cmを超える高めのヒールは、美脚効果が期待できるものの、ビジネスシーンにはあまり適していないかもしれません。

「シルエットの美しさ」と「さまざまな場面に適したもの」を両立させるためには、3～5cm程度の高さのヒールを選ぶのが理想的です。（妊婦さんなど、足元に不安がある方は、安全を第一に考えてください。）

ヒールの形状には多くのバリエーションがありますが、華やかな印象を与えるピンヒールや、カジュアルな印象のウェッジソールは、基本の一足としては避けるべきです。少し太めの、オーソドックスなタイプのヒールを選ぶのが最も良い選択です。

さらに注意が必要なポイントとして、リボンやビジューなどの装飾があります。小さなリボン程度なら問題ないかもしれませんが、見る人によってはマナーが欠けていると受け取られることもあるため注意が必要です。

装飾のないシンプルなデザインのものを選ぶことを心がけましょう。

「シュークリップ」と呼ばれる取り外し可能なビジューやファーなどの飾りを使って、シーンに応じて使い分けるという方法も選択肢の一つです。

ストラップ付きのパンプスも存在しますが、これには賛否があります。バックストラップのものは避けるべきですが、足首や足の甲をしっかりと固定するストラップ付きのものは、歩きやすさや音の軽減に役立つ場合もあります。

ストラップが靴と同じ素材で作られていて、光沢のある金具などが付いていなければ、特に問題はないでしょう。

フォーマルな場、特に悲しみに満ちた席では、基本的には布製のものを選ぶべきとされていますが、最近ではそこまで気にしなくても良いとも言われるようになってきました。

そのため、基本のパンプスとしてはさまざまな場面で着用可能で、手入れ次第で長持ちする本革製のものを選ぶことが適切です。安価で入手しやすい合皮製のものでも良いですが、ひび割れなどが起こりやすいのが難点です。

本革は、時折風に当てたり磨いたりすることで、長期間にわたってその品質を保持できるという利点があります。

ただし、本革に関しても、選ぶべきではないのはエナメル加工のような光沢のあるものや、ワニ革やヘビ革などの素材を使用したものです。このような素材はファッション性が強く、2足目や3足目のおしゃれアイテムとして取り入れるのが望ましいでしょう。

靴を購入する際は、パンプスに限らず、実際に店頭で試し履きをしてから購入することを強くお勧めします。

ネット通販などでも、室内での試し履きによってサイズが合わない場合には交換してくれるサービスを提供しているショップも増えていますが、手間や時間がかかることもあります。

足の長さだけでなく、足の甲の幅や高さによって、同じ23.0cmの靴でも履いたときのフィット感は異なることがあります。

サイズが合わない靴は外反母趾や靴擦れなどの原因となり得るため、注意が必要です。

特にパンプスを購入する際は、素足や靴下ではなく、ストッキングを着用した状態で試着し、履き心地を確認してから購入することをお勧めします。

ここまで、ベーシックな黒のパンプス、特に初めての一足を選ぶ際のポイントについてお話ししてきました。
黒のパンプスを選ぶ機会は、冠婚葬祭や面接、大切なビジネスシーンなど、多くの場面であるでしょう。

失敗したり、恥ずかしい思いをしたりしないように、足元からしっかりと決めて出かける準備をしましょう！

これらのポイントをしっかりと押さえ、オールマイティに使える一足を選んでくださいね。