こどもが学校に通う際に必要なアイテムは多岐にわたりますが、すべてが学校から指定されたものというわけではありません。そのため、店舗で購入する際にどのアイテムを選ぶべきか迷ってしまうことも少なくないでしょう。特に、自分自身のためではなく、子どもに必要なアイテムを選ぶとなると、その悩みはさらに深刻になります。
親が手に入れたアイテムが、期待通りの役割を果たさなかった場合、選ぶためにかけた時間や費用が無駄になってしまうことも考えられます。そうした状況を避けるためにも、今回は購入を避けるべき通学グッズについて詳しくお話しします。
手提げバッグ
通学時に子どもたちが背負うランドセルには、教科書やノート、ファイルなどさまざまな物が詰め込まれています。さらに、週末や週明けには上靴を持ち帰る必要もあり、その結果として荷物はどんどん増えていくのです。最近では置き勉が可能になったとはいえ、パソコンなどのデジタル機器も持ち帰る必要があるため、小学生が持ち歩く荷物はますますかさばる傾向にあります。このため、ランドセルに収まりきらない分の荷物を運ぶための補助バッグが必要となります。
補助バッグとして人気があるのが、キルティング素材のバッグです。ハンドメイドで作られることが多く、可愛らしいデザインが豊富なため、通学や通園で使用する子どもたちも少なくないでしょう。しかし、このキルティング素材の手提げバッグは、子どもにとっての負担を考慮すると、必ずしも最適な選択とは言えないことがあります。
特に、荷物が多くなることを考慮して、空の手提げバッグを持っていくことも多いのですが、キルティング素材の手提げは、折りたたんでもある程度の大きさが残るため、かさばることがあります。
そこで非常に便利なのがエコバッグです。エコバッグは薄手であり、大容量のものでもコンパクトに折りたたむことが可能です。子どもが畳まずにそのまま入れても小さくなるため、ランドセル内のスペースを圧迫することがありません。また、道具箱が入るサイズのエコバッグでも、簡単にコンパクトにできるため、ランドセルのポケットに隠しておくことができます。
市販のエコバッグは、スーパーで購入した牛乳などの重い物を運ぶことを想定して作られているため、非常に丈夫である点も大きな魅力の一つです。
ランドセルカバー
ランドセルを傷や汚れからしっかりと守ってくれるランドセルカバーの中には、補助バッグとしての機能も兼ね備えたポケット付きランドセルカバーがあります。
荷物が多くなるとき、本音としてはできるだけ手ぶらで歩きたいと考える子どもたちも多いでしょう。荷物を手に持っていると、歩きにくさを感じたり、友達とおしゃべりをしながら歩いているうちに何かを置き忘れたりする可能性もあります。安全面を考えると、手ぶらでいる方が安心感がありますね。
補助バッグとしての役割を果たすポケット付きランドセルカバーは、通常のランドセルカバーと同じように取り付けることができますが、カバー部分にポケットが設けられており、そこにも荷物を収納できるようになっています。ランドセルの外側にポケットがあるというのは非常に心強いですが、注意が必要です。
カバーとポケットが分離できるタイプのランドセルカバーも存在しますが、こちらは特に注意が必要です。ポケットとカバーの接続部分がチャックやスナップである場合、外れる可能性があります。もちろん、適切な量の荷物であれば問題なく便利に使えますが、大雑把な性格のお子さんの場合はカバーとポケットが縫い付けられていて、一体となっているような丈夫なものを選ぶのが賢明です。
筆者自身も過去にランドセルカバーにポケットが付いているものを購入した経験がありますが、スナップ部分が引きちぎれてしまったことがあるため、注意が必要です。大雑把な性格の子どもは、目の前にポケットがあるとつい何でも入れてしまう傾向があります。急いで帰り支度をして、考えずに物を入れてしまうこともあるでしょう。
使用方法が不適切だったことも一因ですが、すぐに壊れてしまったため、丁寧に扱える子ども向けの商品だと感じました。筆箱やエプロンなど軽いものであれば問題ありませんが、子どもが使うものは丈夫であることが何より重要です。
墨汁
小学3年生になると、習字の授業が始まります。この習字に欠かせない墨汁は、消耗品であり、買い替えの機会が増えることでしょう。墨汁が服に付いてしまうと、落ちにくくなり、洗濯が非常に面倒になります。
クラス全員が習字道具を広げた際に、自分のせいではなくても、いつの間にか墨が服に付いてしまうことも十分に考えられます。これは、子どもの性格に関わらず、誰にでも起こりうる可能性があるのです。
そんな心配を解消してくれるのが、「洗濯で落ちる墨汁」です。非常に魅力的なアイテムであることは間違いありませんが、筆者としてはあまりお勧めできません。
固形墨や通常の墨汁とは書き味が異なり、色味も少し違うため、学校で清書した作品は教室に掲示されることが多く、色味の違いが明らかにわかるでしょう。練習用には便利かもしれませんが、清書には不向きであり、子どもが限られた時間内に墨汁を使い分けるのは難しいと考えられますので、学校用には洗濯で落ちる墨汁は選ばない方が良いでしょう。
もし、たまに学校で習字をする程度であれば、封を開けてからも劣化しにくく、長持ちする「合成樹脂系」の墨汁がおすすめです。そして、一般的ではありますが、黒い服や汚れても構わない服を着用するのが安心できる選択となります。
まとめ
登下校を含む、子どもたちが長時間過ごす学校生活。大人から見るとどれも似たように見えるかもしれませんが、実際に使用する子どもたちにとっては、不便に感じることがあることも確かです。
通学グッズが子どもに合っているかどうかというのは細かいことのように思えるかもしれませんが、小学生は手先が不器用なことが多く、一度に複数のことに気を配ることがまだ難しい年代です。道具によってもたつく時間や、やりたいという気持ちが減少してしまうのは非常にもったいないことです。
お子さんに適したグッズを選ぶことで、安心して学びや遊びに励むことができる環境を整えてあげたいですね。
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