手頃な価格で手に入るコーヒーフレッシュ。
コーヒーをオーダーすると、ほぼ間違いなくそのお供としてソーサーに載せられて提供されるものです。
では、このコーヒーフレッシュ、実際にはどのような原材料で作られているのでしょうか?
考えたことはありますか?
その答えは…
コーヒーフレッシュは、実は牛乳(乳製品)ではなく、植物油脂を主成分とした「植物油脂クリーミング食品」なのです。
要するに、植物油と水、さらに食品添加物を混ぜ合わせた「ミルク風味の油」ということになります。
なんだか体に悪そうな印象が浮かびませんか…?
世間でも「コーヒーフレッシュは危険!」という声がちらほら耳に入ってくることもあります。
そこで、コーヒーフレッシュの成分や、実際に体に悪影響を及ぼす可能性があるのかどうかを詳しく調査してみました!
そもそもコーヒーフレッシュとは??
コーヒーフレッシュは「ポーションクリーム」とも呼ばれ、小型の容器に入れられ、常温で保存が可能なクリームです。
先ほど述べた通り、「植物性油脂クリーミング食品」として、牛乳や生クリームの代替品として使用されることが多いです。
乳製品の仲間と思われがちですが、実際にはミルクは一切使用されていないため、その名称からは油の仲間に分類されます。
その製造過程では、植物性油脂と水に乳化剤を加えクリーム状にし、さらに着色料や香料でミルクのような風味や色合いに調整します。
この工程を見ても、牛乳や生クリームは一滴たりとも含まれていないことが明らかです。
コーヒーフレッシュの成分
ここで、あるコーヒーフレッシュの原材料を一つずつ見ていきましょう。
原材料
・植物性油脂
植物由来の油脂であり、加工過程で「トランス脂肪酸」が生成されることがあります。
・カラメル色素
真っ白すぎるとミルクらしさが欠けるため、少し茶色を加えて絶妙なミルク色を作りますが、微量ながら発がん性物質が含まれていることもあります。
・香料
ミルクの良い香りを演出するために使用されます。
・pH調整剤
長期間保存が可能になるようにするための添加物です。
・増粘多糖類
液体にとろみを付け、舌触りやのどごしなどの食感を調整する物質です。
・乳化剤
界面活性剤とも呼ばれ、油と水を均一に混ぜるための添加物です。
ご覧の通り、コーヒーフレッシュは植物油と水、食品添加物のみで構成されており、栄養価はまったく期待できません。
そのため、「コーヒーフレッシュは危険!」という噂が広がるのも納得がいきます。
特に危険視されている原材料は、以下の2つです。
・植物性油脂に含まれるトランス脂肪酸
・乳化剤
では、この2つについてもう少し詳しく見てみましょう。
危険なトランス脂肪酸
トランス脂肪酸を過剰に摂取すると、生活習慣病や気管支喘息、心臓疾患などの原因になることがあります。
心臓疾患患者が多い国々では、すでに厳しく規制されているところもありますが、日本では残念ながら未だに規制対象とはなっていません。
また、トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増加させ、善玉コレステロールを減少させることが知られています。これにより、肥満やアトピーなどのアレルギー症状が悪化する例も報告されています。
乳化剤の危険性
乳化剤は別名「界面活性剤」とも呼ばれ、さまざまな食品や洗剤、化粧品に広く使われています。
洗剤や化粧品と同じ成分を口にしているという事実に、なんとも複雑な気持ちになりますね。
ちなみに「乳化」とは、水と油のように混ざり合わない物質を均一化するための添加物であり、製品の見た目や感触をミルクのようにするだけであって、実際には乳製品にはなりません。
乳化剤を大量に摂取すると、アレルギーの原因になる可能性があり、腸に対する悪影響が懸念されるため、下痢を引き起こすともいわれています。
安全なコーヒーフレッシュは存在しないのか?
コーヒーフレッシュは人工的に作られている「植物性油脂クリーミング食品」であり、どうしても植物油脂や添加物が含まれています。
毎日のコーヒーを楽しむ上で、体に悪影響を及ぼすものはできるだけ避けたいですよね。
最近では、健康リスクに配慮した無添加やオーガニックといったコーヒーフレッシュも販売されているようですが、実際には取り扱い店舗が少ないという現状があります。
また、完全に添加物を排除してコーヒーフレッシュを製造することは難しいため、残念ながら従来の製品と大差ない場合が多いです。
それでもコーヒーフレッシュを使って飲みたいという方には、代用品を検討することをお勧めします。
一般的に、コーヒーフレッシュの代わりとして牛乳や生クリームといった乳製品が利用されています。
少し手間はかかりますが、こちらの方がずっとお勧めです。
最後に
コーヒーフレッシュの正体は、牛乳や生クリームが一切含まれていない添加物だらけの「ミルク風味の油」であるということが分かりました。
レストランのドリンクバーやコンビニのコーヒーコーナーに常温で山積みされていても、劣化しない理由が理解できるでしょう。
使用されている添加物の一つ一つの安全性は確認されているものの、これらが複数組み合わさった際に人体にどのような影響を及ぼすのかは、まだまだ未知の領域です。
添加物を全く摂取しない生活は難しいかもしれませんが、なるべくその摂取量を減らすことは可能です。
コーヒーを楽しむ際には、牛乳や生クリームで代替してみるか、ブラックコーヒーで味わう方が安心できる選択肢と言えるでしょう。
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