安易に買ってはいけない?モルモット【注意点は?】【費用は?】

近年、ペットブームが巻き起こり、多くの人々が家族の一員としてペットを迎え入れることを選んでいます。あなたも今、ペットを迎えることを検討しているかもしれません。

犬や猫は長年にわたり定番のペットとして人気を集めていますが、最近では「モルモット」が新たな注目を浴びる存在となっています。

モルモットは、一般的におとなしく、非常に温厚な性格を持つ個体が多いという特長があります。また、小動物の中では珍しいことに、鳴き声を使ってコミュニケーションを行うことができる動物でもあります。

そのような愛らしいモルモットですが、「小さいから犬や猫ほど手間はかからないだろう」と軽い気持ちで飼い始めると、実際には予想以上に手間や費用がかかることに驚かされるかもしれません。

この記事では、筆者自身がモルモットを飼育した経験を基に、そこで感じたことや実際にかかった費用について詳細にまとめています。

モルモット飼育の注意点

①広いスペースが必要

モルモットは幼少期には手のひらサイズであるため、広いスペースは必要ないと考えがちですが、成長するにつれて、特に大きな個体では全長が約30cmにも達します。

体が成長してくると、ウサギ用のケージでは狭く感じるようになり、長時間その狭い空間に閉じ込めてしまうと、運動不足になってしまいます。

「もるんぽ」と呼ばれる自由運動を許可する飼い方もありますが、モルモットは排泄物の量が非常に多く、またその匂いも強いため、あまりお勧めできません。

筆者は、100均で購入したワイヤーネットと防風ネットを使って、約100cm×80cmのケージを手作りしました。この工夫により、モルモットが広いスペースの中を自由に走り回ることができ、運動不足を防ぐことができました。

②こまめな掃除が必要

モルモットは排泄物を多く出す動物です。

1日掃除を怠るだけで、床は瞬く間にフンや尿で覆われてしまいます。

時にはトイレを覚える個体もいるようですが、多くの場合、ケージ内で自由に排泄してしまい、その上に座ってしまうことが多いです。このような不衛生な環境では、皮膚が汚れ、皮膚病を引き起こす危険性もあります。

そのため、こまめに掃除をすることが非常に重要です。筆者は、1日に2〜3回、ケージ内の掃き掃除と床に敷いたペットシーツの交換を行っていました。

③定期的な爪切りが必要

モルモットの爪も成長します。

爪が伸びすぎてしまうと、うまく歩けなくなったり、爪が引っかかって怪我をしてしまうことがあります。

そのため、定期的な爪切りが不可欠ですが、モルモットはじっとしていることが苦手な場合が多く、爪切りの際に驚いて激しく動いてしまうこともあります。

また、爪の根元には血管が通っているため、爪を観察しながら血管まで切らないように注意が必要です。血管を切ってしまうと出血し、そこから感染症を引き起こすリスクもあります。

このような理由から、単独で爪切りを行うことは難しく、動物病院での定期的なケアをお勧めします。

モルモット飼育にかかる費用

①初期費用

モルモットの生体価格は、一般的には7,000円からとなっています。

モルモット専門店では、ブリーダーと連携してしっかりと血統管理されたモルモットを販売しているお店もあり、その場合は価格が15,000円以上になることもあります。

次に、モルモットを飼うためには以下のアイテムが必要となります。

ケージ
ペットシーツ
飲水用ボトル
エサ入れ
お手入れ用ブラシ
かじり木
モルモットフード
良質な牧草
嗜好品の生野菜

ケージは手作りすることも可能ですが、初めての場合は市販のウサギ用ケージを使用しても問題ありません。

生体を購入し、これらのアイテムを揃えると、少なくとも15,000円程度の初期投資が必要となります。

もし血統がしっかりした生体を選択した場合、さらに費用は増加することでしょう。

②定期的にかかる費用

初期費用の中で、エサとペットシーツは毎月必要な出費です。

モルモットは非常にグルメな動物で、食べ物の好き嫌いがはっきりしています。このため、嫌いなものは一切口にしないことがあり、気に入るフードや牧草、野菜を見つけるまでには試行錯誤が必要です。

そのため、せっかく購入したフードが無駄になってしまうこともあります。それに加えて、体は小さいですが意外とたくさん食べるため、消費が早く、すぐになくなってしまいます。

ペットシーツは犬用のものを使って問題ありませんが、排泄が多いので、1日に2回は交換した方が衛生的です。

さらに、快適な温度を保つためにエアコン代なども必要になります。

③病院代

見落としがちなのが病院代です。

モルモットが動物病院にかかるイメージはあまり持たれていないかもしれませんが、2か月に1回程度、爪切りに行く必要があります。その他には、皮膚病や不正咬合、骨折など、モルモットが怪我や病気をした際には動物病院に通うことが必要です。

モルモットを診察できる獣医があまり多くないため、近くに適切な病院がない場合、遠方まで行かなければならないこともあります。

筆者も、飼っていたモルモットにシラミが寄生してしまい、多量の卵が体中に発生したため、寄生虫退治のために何度も遠方の動物病院に通う必要がありました。

まとめ

モルモットは非常に愛嬌があり、コミュニケーションに富んでいて、それぞれに独自の個性を持ったとても可愛らしい動物です。

お腹が空いた時や甘えたい時、怒った時など、さまざまな鳴き声や動きで感情をしっかりと表現してくれます。その愛らしい姿は非常に魅力的で、ペットとして人気があるのも納得できます。

今回お伝えした内容をしっかりと理解した上で飼育を決意されたあなたは、ぜひ毎日のスキンシップを大切にし、たくさんの愛情を注いであげてください。

彼らは、飼い主が注いだ以上の愛情表現をしてくれることでしょう。どうか、最後まで大切に育ててあげてください。

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