お風呂を丹念に掃除しても、すぐにカビが発生してしまうことに悩まされている方は多いのではないでしょうか。特に春の気温上昇や、梅雨に入ると湿度が高くなり、カビの発生が一層目立つようになります。しかし、意外にも冬の寒い時期でもカビが発生しやすい場所がいくつかあります。
その代表的な場所は、窓枠やカーテンなど、外気と直接接触して結露が発生しやすい部分です。カビは見た目が悪いだけでなく、何となく健康にも悪影響を及ぼすように感じられることが多いですよね。
では、厄介なカビを発生させないためには、どのような対策を講じればよいのでしょうか。また、すでに生えてしまったカビに対しては、さまざまなカビ取り剤が販売されていますが、その効果的な使い方についても知識を持っておくことが重要です。
カビ取り剤には、強力な成分が含まれていることが多いため、安全にかつ効果的に使用するための選び方や使い方について、ここで詳しくまとめてみました。
カビって何物?
カビは私たちと同じ生物の一種であり、非常に興味深い存在です。
カビは「胞子」と呼ばれる植物の種のようなものを空気中に放出することで、自らの繁殖を行います。この胞子は非常に軽量で、目に見えないほど小さいため、あらゆる物体に容易に付着する特性を持っています。
植物の種が芽を出すように、カビの胞子も菌糸という糸を発生させて増殖します。この菌糸が成長を続けることで、最終的には人間の目に見える「カビ」となります。
カビが増殖するためには、「温度」「湿気」「栄養」の3つの条件が必須であり、これらが揃うことでカビは繁殖を始めます。
カビは健康にどう影響する?
具体的には、白癬菌によって引き起こされる水虫などが知られています。
日本では現在ほとんど見られませんが、熱帯や亜熱帯地域には発がん性のあるカビ毒が存在しているため、これらの地域から輸入される農産物には十分な注意が必要です。
カビの胞子を吸い込むことが原因となり、アレルギー性鼻炎や気管支喘息の引き金となることがあります。
人間の生活とカビの関係
驚くべきことに、カビの種類は実に9万種以上も存在しています。
その中には、私たちの生活に役立つものも多数含まれており、例えば、みそや醤油にはコウジカビが使われ、チーズにはアオカビやシロカビが用いられています。また、パンやビール、ワインにはイースト菌が使用されており、これは酵母というカビの仲間に分類されます。
意外なことに、きのこもカビの一種として認識されています。
カビ取り剤はなぜカビに効く?
1. 水酸化ナトリウムがカビの細胞壁を破壊します。
2. 次亜塩素酸は浸透成分として、カビの細胞内に浸透していきます。
3. 浸透した次亜塩素酸が、カビを内部から破壊し、漂白作用を発揮します。
4. 界面活性剤の働きにより、カビを水で容易に洗い流すことができるようになります。
使用するときに注意すべきことは
カビ取り剤には、カビの細胞を破壊するために非常に強力な薬品が含まれていることが確認されました。
カビの細胞はタンパク質で構成されていますが、私たち人間の体も同様にタンパク質でできています。そのため、カビ取り剤が皮膚や目に触れないことが何よりも重要です。
特に、目に薬剤が入ると非常に危険なため、使用時にはマスク、ゴム手袋、ゴーグルを必ず着用することを強く推奨します。
また、カビ取り剤は他の薬剤と併用することは避けるべきです。特に酸性のものと混ぜると、有毒なガスが発生する恐れがありますので、十分な換気を行いながら、カビ取り剤は単独で使用することがとても重要です。
薬剤の性質上、漂白効果があるため、万が一脱色しても問題ない服装で作業を行うことがベストです。
カビ取り剤を使えない場所はある?
アルミや革製品、布製品などにはカビ取り剤を使用しない方が良いとされています。
その理由は、薬剤が素材を傷めたり、変色させる可能性があるからです。また、カビ取り剤を使用した後は水で洗い流す必要があるため、洗い流せない場所では使用を避けるべきです。
カビ取り剤が使えない場所では、アルコールなどの他の手段を考慮することをお勧めします。
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まとめ
「カビなんて地球上から消えてしまえばいいのに」と感じることもあるかもしれませんが、実際にはカビが存在しなければ私たち人間も生きていけないのです。
なぜなら、自然界や私たちの生活の中でカビは「エコな掃除屋」として非常に重要な役割を果たしているからです。
具体的には、カビは私たち生物の不要な有機物(例えば、食べ残しや生ごみ、排泄物、落ち葉、朽ち木など)を無機物に分解する能力を持っています。
もしカビが存在しなかった場合、分解できずに残った多くのゴミが地球上に蓄積されてしまい、環境が維持できなくなってしまいます。
カビのおかげで不要なものがリサイクルされ、生態系がバランスを保つことが可能なのです。
したがって、カビをただ単に毛嫌いするのではなく、地球上で大切な仲間として理解してみるのも良いかもしれません。
そして、人間にとって有害なカビを増やさないための対策を講じつつ、薬剤を効果的に活用できると良いですね!
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