最近では、ソロキャンプブームが広がりを見せ、多くの人々が自然の中でのアウトドア体験を楽しもうとする動きが見られます。
その中で、コンパクトでありながら本格的なオフロード性能を持つジムニーは、アウトドアを愛する方々にとって非常に頼もしいパートナーとなっています。
2018年には、20年ぶりのフルモデルチェンジを経て新型ジムニーが登場しました。この4代目モデルは、座席をフルフラットにできるように設計されており、車中泊を快適に楽しむことが可能になりました。
また、17年間にわたり販売されていた2代目ジムニーを彷彿とさせるそのデザインは、無骨で四角いフォルムが特徴であり、特に女性からの支持が高まり、「ジムニー女子」という新たなトレンドも生まれました。
現在でも、新型ジムニーの納車までには1年近くの時間がかかることが多く、その人気は依然として衰えを見せていません。しかし、果たしてこの車を安易に選ぶべきかどうかに悩む方も少なくないでしょう。
この記事では、新型ジムニーを購入しようと考えているあなたに向けて、その特性、乗ることのメリットとデメリット、さらにジムニーだからこそ楽しめるアクティビティについて詳しく解説していきます。
ジムニーってどんな車?
初代ジムニーが世に出たのは1970年のことから始まり、以降、長い年月を経て多くの人々から愛され続けている名車です。
この間に行われたモデルチェンジは、現在のJB64Wを含めてわずか4回と少なく、その度に進化を遂げ、今もなお人気を誇る車種として君臨しています。
軽自動車でありながら本格的な4WDオフロード車として、高性能なターボエンジンを搭載しているため、砂利道や雪道といった厳しい条件でも安定した走行性能を発揮します。
さらに、片方のタイヤが障害物に乗り上げた際でも、もう片方のタイヤがしっかりと地面に接触することで安全性を確保する優れたサスペンションが装備されています。
前後のサスペンションはコイルスプリングとショックアブソーバーが分かれているため、地面からの衝撃を効果的に吸収し、悪路でも高い走破性を実現しています。
また、耐久性に優れたラダーフレームを採用していることで、他のアウトドア仕様の車とは一線を画した存在感を放っています。
前モデルの丸みを帯びたボディデザインから一新し、新型ジムニーはジープのデザインを原点に回帰させた力強さを表現しています。
内装は機能性を重視したシンプルな構造となっており、実用的なデザインが特徴です。
ジムニーに乗るメリット
カラーバリエーション
「1トーン9色」「2トーン3色」「特別注文色1色」と、他のモデルと比較しても非常に多彩なカラーバリエーションが魅力の一つです。
他者からの視認性を重視したハイビジリティーカラーは、吹雪や濃霧などの視界が悪い状況でも目立つように考えられた色合いです。
一方、ロービジリティーカラーは、狩猟においてハンターが目立たない服を選ぶことからインスパイアされたもので、森や林の中でも自然に溶け込む低視認性を追求した色合いです。
ジムニーのキネティックイエローはハイビジリティカラーの一例であり、蛍光感があり、緑が強い黄色に仕上げられているため、非常に目立ちます。
また、ロービジリティカラーの代表として人気を誇るのがジャングルグリーンです。
カスタムパーツが豊富
自分の好みに合わせてカスタマイズできる専用パーツが豊富に揃っているのもジムニーの大きな魅力です。
見た目を一新したい方には、フロントバンパーのカスタマイズをおすすめします。
スペアタイヤカバーは手軽に交換できるので、気分によって数種類を使い分ける楽しみもあります。
街乗りはもちろん、オフロードや林道、クロスカントリーなど、さまざまなアクティビティを楽しむことができるのがジムニーの真骨頂です。
ジムニーの定番チューンとしてリフトアップが挙げられますが、純正の高車高を気に入っている方にはショックアブソーバーのみを交換するのも良い選択です。
それだけでも、高速走行時のふわふわした不安定感が軽減されることでしょう。
乗り心地の向上を目指すのであれば、ショックアブソーバーとスプリングをセットで交換するのが理想的です。
内装はシンプルなデザインが特徴で、ジムニー専用のカスタムパーツを利用して個性的にアレンジすることも可能です。
フロアマットやシートカバーの選択肢が豊富で、黒を基調とした純正内装から明るい印象に変えることで、気分転換にもつながります。
狭い空間を効率的に活用できるアイディア収納から、アウトドアで役立つアイテムまで、他の車とは比べ物にならないほどのパーツが揃っています。
車中泊も出来る
新型ジムニーでは座席を倒すことでフルフラットにすることができ、少し狭いですが大人二人であれば車中泊が可能な空間が確保されています。
クッション性に優れたコンフォートマットを活用したり、サイドテーブルを設置することで、さらに快適な空間を作り出すことができるでしょう。
高い走破性を持つコンパクトなジムニーは、海や山など、場所を選ばずどこでもアウトドアを楽しむことができます。
ライバル車がいない
ジムニーの最大の強みは、軽自動車でありながら本格的なオフロード仕様であり、現在、競合となる車が存在しないという点です。
アウトドア志向の軽自動車は存在しますが、ラダーフレーム構造を持たないため、ジムニーのような本格的なオフロード走行には適していません。
唯一無二の存在であるジムニーは、10年、20年と長く愛用したくなる魅力を備えています。
ジムニーを選んだ時のデメリット
アウトドアやオフロード走行を好む方には魅力的なジムニーですが、日常の使用を考慮すると、その特異性ゆえにいくつかのデメリットも存在します。
- 納期が長い
- 乗り心地が良くない
- 燃費が良くない
- 加速が鈍い
- エンジン音が大きい
- 後席のドアがない
- 後席の乗り降りが不便
- 車内が狭い
- ラゲッジルームが狭い
このような欠点が挙げられます。
日常的に通勤のみで車を使用する方や、大量の荷物を積む必要がある方、小さな子供や高齢者を乗せる機会が多い方には、あまり適していない車かもしれません。
まとめ
初代ジムニーが発売されてから、50年という長い年月が過ぎました。
20年振りにフルモデルチェンジを果たした新型ジムニーは、今なお納車までに1年近くかかるほどの人気を誇る車種です。
オフロード走行に特化したジムニーは、他にはない存在感を持ち、多くの人々に愛され続けています。
しかし、すべての人にとって理想的な車とは言えないのが現実です。
時代に逆行しているかのような多くの欠点も存在していますが、それでも数々のデメリットを上回る魅力を持つジムニーは、愛車として素晴らしい毎日を過ごしたいと願うあなたには、理想的な相棒となることでしょう。
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