新生活を始めたり、引っ越しをしたり、さらには家族が増えたりする際には、新しいダイニングテーブルを購入したくなる瞬間がたくさんありますよね。
さて、あなたはそのダイニングテーブルを選ぶとき、どのような基準で決めていますか?
デザインや色、大きさといった見た目の要素が重視されるのでしょうか?それとも、好みのブランドやメーカー、さらには価格帯などが選択に影響しているのでしょうか?
いずれにしても、ダイニングテーブルは大きな投資となるため、失敗は避けたいものです。
実際、私の家にあるダイニングテーブルは、わずか3年ほどで表面が剥がれてしまうという残念な結果になりました。
次回の購入時には、同じ失敗を繰り返さないように、さまざまな情報を調査することにしました。
長く使えるものを選ぶためには、いくつかの注意点がありますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
テーブルの種類
私自身、前回ダイニングテーブルを選んだときには、テーブルの種類についての知識がほとんどありませんでした。
特に深く考えることもなく、色や形状、そして椅子との相性が気に入ったことが、購入の決定要因となりました。
テーブル自体に約7万円近くかかったため、決して安価な買い物ではありませんでした。
それでも、3年も経たずにこのような状態になってしまったことは、非常に残念です。
端の部分が剥がれているのが明らかに見えます。
このような状態になるテーブルと、逆にそうでないテーブルが存在するのです。
まずは、天板の種類(無垢材と加工木材)について、簡単に説明していきます。
無垢材
無垢材とは、切り出した木をそのまま加工せずに天板として使用することを指します。
自然の木目を見ると、不自然なつなぎ目が無く、木の持つ美しさが感じられます。
ただし、加工木材に比べると高価であり、反りや割れといった欠点もあるため、選ぶ際には注意が必要です。
これもまた、天然素材の特性と言えるでしょう。
加工木材
加工木材とは、無垢材以外の素材を指します。
切り出した木をそのまま使用するのではなく、加工を施すことで天板に仕上げます。
加工方法によって、集成材、積層材、繊維材に分類されるのです。
それぞれの特徴について、簡単に解説していきます。
集成材
2~4cm程度の厚さに切り出された『ひき板』を集め、接着剤で固めて再構成した木材です。
無垢材に比べて、反りや割れが少なく、コストも抑えられるため、選択肢として非常に魅力的です。
接着部位の木目は異なるため、無垢材と比較して見分けやすいでしょう。
積層材
「積層合板」とも呼ばれ、3mm程度に薄く剥いた『単板(ベニヤ)』を乾燥させて重ね、接着剤で貼り合わせた木質材料です。
薄い印象のあるベニヤですが、何層にも重ねることで強度が大幅に向上します。
繊維材
木材チップやおがくずなどを、一度細かい繊維状に加工し、接着剤で圧着したものです。
軽量で、安価に入手できるというメリットがあります。
表面仕上げ
これまで述べてきたように、天板の種類には無垢材と加工木材(集成材、積層材、繊維材)が存在します。
天板の種類によって耐久性は変わりますが、表面の仕上げも非常に重要な要素となります。
私の家のテーブルは、まさにこの表面部分が剥がれてきているのですから。
表面仕上げには、突板仕上げ、樹脂化粧板、塗装仕上げといった種類があります。
それぞれの特徴について、簡単に説明していきましょう。
突板仕上げ
突板仕上げは、主に繊維材や積層材の天板に用いられます。『突板(つきいた)』と呼ばれる薄く切ったシート状の木材をテーブルの表面に貼り付けて仕上げる方法です。
天然木の木目が表面に現れるため、一見すると無垢材のように見えることもあります。
お店やネットでテーブルを探している際には、「天然木化粧板」と表記されていることが多いです。
樹脂化粧板
樹脂化粧板とは、メラミンやポリエステルといったプラスチック樹脂を用いて仕上げたもので、耐熱性に優れ、傷がつきにくく、非常に扱いやすい点が特徴です。
天然の木材では表現できない多様なカラーが実現できるのも大きな魅力ですね。
塗装仕上げ
無垢材や集成材の天板を使用する際には、木材そのものが汚れや小傷がつきやすいため、表面に塗装仕上げが施されています。
無垢材や集成材の独特な風合いを残すために、オイル塗装が行われることが多いです。
過去のわが家のダイニングテーブル
さて、このひどい状態になってしまった私のダイニングテーブルは、一体どのような素材で作られていたのでしょうか。
剥がれた部分から推測するに、天板はおそらく「繊維材」で、表面仕上げは「天然木化粧板(突板仕上げ)」だったと考えられます。
湿気を吸収して繊維材部分が膨張し、それが原因で天然木化粧板が剥がれてしまったのではないかと推測しています。
無垢材&集成材と突板仕上げの見分け方
購入時にしっかりとした表記がされていれば良いのですが、時にはややこしい表現になっていることもあります。
簡単に見分ける方法は以下の通りです。
- 無垢材:木のつなぎ目が無い(自然な木目)
- 集成材+塗装仕上げ:木のつなぎ目があり、テーブル上部と側面の木目が自然に見える
- 突板仕上げ:テーブル上部と側面の木目に連続性が無い
このように、もし私の家のダイニングテーブルが突板仕上げだった場合、剥がれてくるリスクがあるということを意味します。
ちなみに、キッチンで使用している棚を改めて確認したところ、集成材+塗装仕上げであることが判明しました。
上部と側面の木目が自然に繋がっていることが確認できます。天板は一枚の板ではなく、いくつかの板を接着した集成材であることが明らかです。
突板仕上げであることが判明した私のダイニングテーブルは、
このように、上部と側面の木目が一致していません。つまり、上部には異なる板が貼り付けられた突板仕上げであると言えます。
まとめ
繊維材と突板仕上げの組み合わせであったとしても、より耐久性の高い製品も存在すると思います。
私の家のテーブルが運悪く外れを引いてしまったのかもしれません。
テーブル自体は軽量で、移動が簡単なので、模様替えや掃除の際には非常に便利でした。
ただ、もう少し長く使う予定だったので、こうなってしまったのは残念です(完全に私の事前の知識不足が原因ですね)。
また、”無垢集成材”と表記されているものはよく見かけますが、「無垢」という言葉が本来の意味である「加工せずにそのまま使う」ことから少し逸脱している使われ方をしているようです。
多くの場合、「積層材や繊維材ではなく、木材そのものを使用し、突板仕上げが施されていない」という意味で使われています。
ダイニングテーブルを選ぶ際には、ぜひこれらの情報を参考にして、納得できる選択をしていただければと思います。
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