「健康に良い」「瘦せる」といった言葉が耳に入ると、誰でも一度は試してみたくなるものですし、もしそれが気に入れば、毎日でも取り入れたいと思うことでしょう。
しかし、健康に良い食品だからと言って「ヘルシーだからたくさん食べても問題ない」と考え、つい食べ過ぎてしまった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、「ヘルシーで体に良いとされる食品」も、過剰に摂取すると健康に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
そのため、この記事では、ヘルシーとされているにもかかわらず、摂り過ぎには注意が必要な食品と、それらを上手に摂取するための方法について詳しくお伝えします。
ヘルシー食品も食べ過ぎ注意!意外なデメリット
カロリーが低く、一般的にヘルシーとされる食品の栄養素やその効果、そして食べ過ぎた場合のデメリットについて詳しく紹介していきます。
豆腐
「豆腐」がヘルシー食品として高い人気を誇る理由は何なのでしょうか?
- コレステロール低下:豆腐に含まれるソリュブル食物繊維は体内のコレステロールを吸収し、排出するのを助ける重要な役割を果たします。
- 血糖値を安定させる:豊富なタンパク質が血糖値の急激な上昇を緩やかにし、食物繊維は糖の吸収を遅らせる効果があります。
また、糖質が低くカロリーも控えめであるため、ダイエット食品としても非常に人気があります。
しかし、「豆腐」を食べ過ぎた際に引き起こされる可能性のあるデメリットは何でしょうか?
- ホルモンバランスの乱れ:大豆に含まれるイソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンに類似した働きをするため、生理周期に影響を与えることがあります。
- 下痢の可能性:豆腐には食物繊維が豊富に含まれており、過剰に摂取すると腸の動きが活発になりすぎて腹痛や下痢を引き起こすことがあります。
さらに、過剰摂取により豆腐に含まれる硫黄化合物が体内で分解される際にガスが発生し、排ガス(おなら)が臭くなることもあるのです。
コンニャク
「コンニャク」がヘルシー食品とされる理由は何でしょうか?
- 便通促進効果:こんにゃくに含まれるグルコマンナン(不溶性食物繊維)は水分を吸収し膨張することで腸を刺激し、腸の動きを活発にします。
- 美肌効果:コンニャク芋に多く含まれるセラミド(細胞間脂質)は、肌の保湿機能を維持するために不可欠な成分です。
- 骨粗しょう症の予防:コンニャク製造時に使用される水酸化カルシウムにより、板こんにゃく1枚に含まれるカルシウムは約108mgで、効果的に摂取できます。
低カロリーで食物繊維が豊富なため、代表的なダイエット食品としても知られています。
「コンニャク」を食べ過ぎることで生じるデメリットは何でしょうか?
- 胃腸の不調:体内から排出されにくい不溶性食物繊維が豊富なため、胃痛や下痢、さらには便秘を引き起こすことがあります。
- 栄養バランスの崩れ:コンニャクに含まれるグルコマンナンは、余分な脂肪の吸収を抑える一方で、ビタミン類などの有効な栄養素の吸収も妨げてしまうことがあります。
アーモンド
「アーモンド」がヘルシー食品として高く評価される理由は何でしょうか?
- 肌の健康保持・老化防止:アーモンドはビタミンEが豊富で、その抗酸化作用によって紫外線などから肌を守る効果があります。
- 肌・爪・粘膜の健康保持:ビタミンB2も豊富に含まれており、口内炎の予防や肌トラブルの軽減に役立ちます。
- 貧血やむくみの予防:アーモンドには多くのミネラルや鉄分が含まれ、体の機能調整に寄与します。
- 腸内環境の改善:アーモンド1粒には0.1gの食物繊維が含まれており、効率的に摂取することで便通を改善し、健康的な消化を助けます。
しかし、「アーモンド」を食べ過ぎることでどのようなデメリットが考えられるのでしょうか?
- 吹き出物や肌荒れの原因:アーモンドは脂質が豊富なため、皮脂の過剰分泌を引き起こし、毛穴が詰まる可能性があります。
- 便秘や下痢を引き起こす可能性:不溶性食物繊維が多く含まれているため、便が硬くなったり、消化に時間がかかることで消化不良を引き起こすことがあります。
- 悪玉コレステロールの増加:栄養価が高い一方で、脂質も多いため、中性脂肪が増加する危険性があります。
- 口内炎やヘルペスの原因になることも:アーモンドに含まれるアルギニンによって、これらの症状を引き起こす可能性があるのです。
体に良いヘルシーな食品を効果的に摂る方法は?
ヘルシーな食品は過剰に摂取すると体に悪影響を与えることがありますが、適量を摂取することで多くの健康効果を得られることが分かっています。ここからは、これらの食品を上手に摂取する方法をご紹介します。
豆腐の効果的な摂り方
豆腐は血糖値の急激な上昇を防ぐ働きがありますので、主食と一緒に食べるタイミングが理想的です。
適量
豆腐の1日の摂取目安は100~150gで、これは1丁の半分から1/3に相当します。
おすすめレシピ
野菜と豆腐のスープ
木綿豆腐1丁・トマト1個・大根1/4本を適当な大きさに切り、水500mlに鶏がらスープの素大さじ1を加えて沸騰させます。野菜を入れ、柔らかくなったら豆腐を加え、さらに5分煮込み、最後に塩コショウで味を調えて完成です。
このレシピでは、野菜と豆腐を一度に楽しむことができ、非常におすすめです。
コンニャクの効果的な摂り方
コンニャクはそのままではあまり味が強くないため、さまざまな食品と組み合わせて楽しむことができます。
適量
コンニャクの1日の摂取目安量は約250g(板こんにゃく1枚に含まれる食物繊維は約5g)です。
水溶性と不溶性食物繊維の理想的な摂取割合は1対2とされているため、バランスよく摂ることが重要です。
おすすめレシピ
チャプチェ風コンニャク炒め
糸こんにゃく200gは水で洗い、食べやすい長さに切ります。フライパンで乾煎りし(パチパチ音がするまで)、ピーマン2個・人参1/4は千切り、薄切り牛肉100gは適当な大きさに切ります。砂糖・酒・しょう油大さじ1・みりん大さじ1/2・顆粒中華だし小さじ1を混ぜ合わせておきます。
コンニャクを炒めたフライパンにごま油大さじ1/3を加え、牛肉を炒め、さらに野菜を加えてしんなりするまで炒めます。最後に合わせておいた調味料を入れ、水分がなくなるまで炒め、最後に白ゴマ小さじ1を振りかけて完成です。
このレシピはフライパン一つで作れる上に、カロリーも抑えられるため非常に重宝します。
アーモンドの効果的な摂り方
アーモンド1粒のカロリーは約6kcalですので、1日の摂取目安や効果的な取り方について見ていきましょう。
適量
アーモンドの1日の摂取目安量は約30g、おおよそ20~25粒で、カロリー換算すると約120~150kcalに相当します。
おすすめな摂り方
砕いてサラダや和え物のトッピングとして加えると、香ばしさや食感が良く、料理に素敵なアクセントを加えることができます。
また、ヨーグルトやアイスクリームにトッピングすることで、食感を楽しみつつ、噛む回数が増えて満腹感を得ることが可能です。
さらに、100%のアーモンドミルクを使ったプリンを作ったり、カフェオレ風のスイーツとして楽しむのもおすすめです。
まとめ
ヘルシーな食品は過剰に摂取すると体に不調を引き起こすリスクが高まりますが、適量を摂ることで数多くの健康効果を享受できることが明らかになりました。
ただし、ヘルシーな食品の中にはカロリーが高いものも存在するため、適量を考慮するだけでなく、他の食事や間食とのバランスも意識し、1日の総カロリーをしっかりと考慮に入れることが極めて重要です。
無理なく上手に取り入れて、食事を楽しむことが大切ですね!
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