結婚や妊娠をきっかけに、多くの方が新しい住まいに引っ越しを決意されることが多いです。
大人だけの生活ではあまり感じることのなかった不便さや課題も、子どもが誕生すると急に気になってくることが一般的です。
子どもがいない間は、生活の具体的なイメージを描くことが難しいものですが、引っ越しは大きな決断であり、時間やお金がかかるため、実際に住んでから後悔しない部屋を選ぶことが極めて重要です。
ここでは、子育て世代が賃貸物件を選ぶ際に考慮すべき様々なポイントについて、詳しくご紹介いたします。
賃貸物件で困ったエピソード
まずは、妊娠中や子どもが誕生した子育て世代の皆さんが実際に直面した困難や失敗談について、いくつかの事例を見ていきましょう。
ケース1 騒音問題
私自身は2階に住んでいたのですが、子どもが部屋の中を走り回ったりジャンプしたりすることが多く、下の部屋に住む方から何度も苦情が寄せられる事態になりました。
子どもに静かにするように何度も注意するのが心苦しく、最終的には引っ越しを決断せざるを得ませんでした。
ケース2 子育て支援問題
アパートの雰囲気が気に入って引っ越しましたが、子どもが生まれた後、近隣の市には自分の住んでいる地域よりも充実した子育て支援が存在することに気づき、そちらに引っ越すべきかどうか迷っています。しかし、経済的な負担を考えると、非常に悩ましい状況です。
ケース3 住人の世代問題
子どもが夜泣きすることが多かったのですが、ファミリー層が少ない物件だったため、騒音に関する苦情はありませんでした。しかし、周りの住人に気を使う日々が続き、とてもストレスを感じていました。
ケース4 エレベーター問題
部屋が広くて日当たりが良かったため、エレベーターのない3階の部屋を借りていたのですが、子どもが生まれた後は、ベビーカーを持っての階段の上げ下ろしが非常に大変になりました。特に、子どもが自分で階段を上り下りしたいと泣き叫ぶこともあり、特に忙しい朝などは本当に苦労しました。
ケース5 周辺の環境問題
おしゃれな部屋に魅かれて引っ越しましたが、近所には子どもが遊べる公園が全くなく、周囲の道路は車通りが多くて遊ぶ場所が不足していました。
外で遊ぶ際には毎回、自転車や車で出かけなければならず、周辺環境を事前にもっとしっかりと確認しておけばよかったと後悔しています。
子育て世代の賃貸物件の選び方
住むエリア
まず最初に、賃貸物件を選ぶ際のエリアをしっかりと決定しましょう。
慣れ親しんだ土地を選ぶことは安心感をもたらしますが、転勤などで全く知らない土地に行く場合には、そのエリアの子育て支援や、子どもが通う学校に関する情報を重視することが非常に重要です。
自治体の公式サイトを確認したり、最近ではインターネットやSNSの口コミを活用して地域や学校に関する情報を集めることが可能ですので、ぜひ積極的にその情報を活用してください。
物件周辺の環境
次に、物件の周辺環境についてもしっかりと確認を行いましょう。
教育機関が近い
保育園や学校など、教育機関が近くに存在するかを調べることは非常に重要です。
保育園が近くにあれば、両親が子どもを送り迎えする際の負担が軽減されるため、安心です。
また、小学校などが近い場合、子どもの登下校にかかる時間が短くなり、事故や犯罪に巻き込まれるリスクも低くなるため、非常に重要なポイントです。
騒音が少ない
繁華街の近くに位置する物件では、子どもが犯罪に巻き込まれる可能性が高まることも考えられます。
また、大通り沿いの物件は、昼夜を問わず車の音や緊急車両の音が耳障りで、特に子どもが小さいうちは騒音に悩まされることが多くなります。
物件を見学する際には、窓を開けたときの音や、夜間の様子についても確認しておくことが望ましいでしょう。
公園やスーパーが近くにある
賃貸物件には庭がないことが多いため、近くに公園があると非常に便利です。
公園に行くことで近所の住人や子連れの家族との交流の場ともなり、何かあった際にはお互いに助け合う関係を築くことができます。
また、近くの公園の整備状況や安全性についても確認しておくことが重要です。
さらに、近くにスーパーが存在すれば、小さな子どもを連れていても気軽に買い物に行けるため、こちらも要チェックです。
最寄り駅や最寄りのバス停が近い
電車やバスを頻繁に利用する方や、通勤に公共交通機関を使う方にとっては、保育園の送迎に公共交通を利用することも多いため、駅やバス停が近い方が非常に便利です。
物件の環境
1階を選ぶ
見晴らしや防犯の観点から2階以上の部屋を選びたくなることもありますが、子どもがいる場合には1階の部屋を選ぶことで得られるメリットが多く存在します。
例えば、子どもが室内で走り回ったり飛び跳ねたりしても、下の階の住人を気にする必要がなくなるため、子どもを叱る回数も自然と減少します。
また、2階以上の部屋ではベランダや窓からの転落の危険性についても考慮が必要ですが、1階であればその心配も必要ありません。
エレベーターの有無
2階以上の物件を選ぶ際には、エレベーターの有無は非常に重要なポイントとなります。
妊娠中の移動には階段を使うことが危険を伴うこともあり、子どもが生まれた後も重い荷物やベビーカーの上げ下ろしは大変な作業となるため、必ずエレベーターがあるかどうかを確認することが必要です。
駐車場の広さ
車を所有している子育て世代が意外と困ることの一つが駐車場の広さです。
隣の車や前後の車との間隔が狭いと、寝ている子どもや荷物を車から降ろす際に非常に苦労することになります。
特にスライドドアのない車の場合、ドアが隣の車にぶつかるリスクがあるため、注意が必要です。
部屋や収納スペースの数
1Kや1DKの部屋では、子どもが寝た後に大人の時間を楽しむことが難しくなるだけでなく、子どもが成長してきた際に個々の子ども部屋を作ることができなくなってしまいます。
子どもの数にもよりますが、2LDKや3LDKの部屋を選ぶことで、それぞれのプライベートな時間を大切にしながら、長く快適に住むことが可能になります。
また、子どもが生まれると、洋服やおもちゃなどの荷物がどんどん増えていくため、収納スペースやタンスを置く場所が十分に確保できるかどうかも事前に確認しておくことが非常に重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
子育て世代が物件を借りる際に気を付けるべき重要なポイントについてお話ししました。
物件に対して後悔し、子どもが生まれた後に引っ越しをすることになれば、時間もお金も労力も大変な負担となります。
選んだ物件で快適に子育てライフを送るためにも、事前にしっかりと下調べを行うことを強くお勧めいたします。
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