果物が食べたくなる瞬間や、軽食を楽しみたい時に手軽に口にできる冷凍果物は、非常に便利で魅力的な食品です。これらは、忙しい日常においても簡単に取り入れることができるため、多くの人に愛されています。
果物は、野菜など他の食材に比べて高価であるという印象を持たれることが多く、特に新鮮な果物は価格が高騰することもしばしばあります。しかし、冷凍果物を選択することによって、お手頃な価格で購入できるという点は非常にありがたい特徴です。
ただし、冷凍果物に関しては、農薬の使用に対する懸念や、栄養が失われてしまうのではないか、さらには冷凍果物自体が本当に健康に良いのかといった疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。これらの疑問に対して、しっかりとした情報を提供することで、皆様の不安を解消する手助けをしていきたいと思います。
安全性はどうなのか?
2002年には、中国産の冷凍野菜において基準を超える農薬の濃度が問題視されたことがありました。このことから、冷凍果物にも同様のリスクが潜んでいるのではと考える方もいるかもしれません。
しかし、この点については、安全性が高いと考えられています。その理由について、詳しく説明していきましょう。
品質管理
日本の企業は、中国のパートナー企業と協力し、品質の安全性を確保するために定期的に会議を開催しています。これにより、情報の交換が行われ、高い品質の認識が共有され、両国の企業が品質の強化や向上を目指す取り組みが続けられています。
さらに、日本の企業は、再発防止策として品質管理を徹底し、残留農薬の基準を日本の厳しい基準に合わせるよう努めており、工場や栽培の管理を厳格に実施しています。
農薬残留
厚生労働省の発表によると、「基準値を超える割合は低く、我が国で流通している食品の農薬等の残留レベルは十分に低いと考えられる」とされています。
また、「平成27年度食品中の残留農薬等検査結果について」の資料では、輸入農産物に関する残留農薬の「基準値超え」の割合が「840,963点中の114点、率にして0.014%」であることが示されています。この結果から、基準を超えるものは「めったに口に入ることのない」レベルだとされています。
万が一基準値を超えるものを摂取してしまった場合でも、日本の残留農薬基準が低く設定されているため、1回程度であれば健康に大きな問題はないとされています。
それでも心配な方には、果物を優しく洗うことをお勧めします。
- 水を数回替えて洗う
- 重曹や酢水に浸け、その後に流水でしっかりと洗い流す。
- 重曹や酢は500mlの水に対して小さじ1が目安です。
メリット
冷凍果物には多くの利点が存在しますので、それについて詳しくご紹介していきます。
日持ちする
生の果物は傷みやすく、すぐに腐ってしまうことがあります。そのため、美味しくない果物を捨てざるを得ないことも多々あります。
しかし、冷凍果物は冷凍保存されているため、生の果物に比べて圧倒的に長期間保存が可能です。さらに、冷凍果物は旬の時期に収穫されたものを急速冷凍しているため、栄養価も高く、美味しい状態で楽しむことができます。
ちなみに、果物は冷凍しても約1年間は栄養素が損なわれずに保たれるという情報もあります。
価格が大きく変わらない
生の果物は、季節や気候に影響を受けて価格が変動しやすいですが、冷凍果物は同じ種類の果物でも比較的安く購入できることが多く、経済的な負担を軽減することができます。
冷凍果物のほうが栄養価が高い
一般的に、食品を冷凍すると栄養価が低下することが知られていますが、果物に関しては、生の果物よりも冷凍された果物の方が抗酸化物質が多く含まれ、栄養価が高まることがあるという研究結果も報告されています。
デメリット 食べ過ぎると太る
冷凍果物はアイスなどの甘いお菓子に比べてカロリーは低いものの、糖質が含まれているため、食べ過ぎると体重増加の原因となる可能性があります。
さらに、食べ過ぎることで体を冷やし、代謝が低下し、太りやすくなるリスクもあるため、注意が必要です。
添加物が含まれているものが多い
海外の果物を冷凍した製品には、輸送中の品質保持のために添加物が使用されることが多く見受けられます。
国産の果物を使用している場合でも、品質や食感を保つために添加物が使われることがありますので、選ぶ際には注意が必要です。
冷凍果物はダイエットに向いている
冷凍果物がダイエットに適している理由について詳しく解説していきます。
果糖は太りにくい成分
果物に含まれる甘み成分は果糖と呼ばれ、糖類の中でも特に強い甘みを感じさせる成分です。
また、果糖は砂糖に含まれる糖とは異なり、血糖値の上昇を緩やかにすることができるため、糖尿病や肥満の原因にはなりにくいのです。
そのため、砂糖を含む甘いお菓子と比較すると、冷凍果物はダイエット中の方にとって非常にありがたい食品となります。
ただし、果糖は満腹感を感じにくい特性があるため、食べ過ぎには注意が必要です。
腹持ちがいい
冷凍果物には水溶性食物繊維が豊富に含まれており、これが腹持ちを良くする効果を発揮します。さらに、冷凍果物は固さがあるため、噛む回数が増え、満腹中枢が刺激され、満腹感を得やすくなります。
まとめ
今回、冷凍果物について調査を行いましたが、農薬に関する心配がなく、安全な食品であることがわかりました。
また、その栄養価が高いことも確認できましたので、これからの食事に積極的に取り入れていきたいですね。
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