結婚式に参加してくださった大切なゲストへの贈り物として用意される引き出物は、その意味を考えると実に重要な役割を果たします。
どのような品物を選ぶとゲストに喜んでもらえるのか、さらに適切な金額の品をどのくらい用意すれば良いのか、選択肢が多岐にわたるために迷ってしまうことも多いものです。
引き出物を選ぶ際に失敗を避けるためには、どのような品が適しているのか、相場についてしっかりと学んでおくことが非常に大切です。
引き出物とは?
引き出物とは、結婚式に参加してくださったゲストの祝福に対する感謝の気持ちを込めて、両家から贈られる品物のことを指します。
この品物の数には、「割り切れない=別れることがない」という意味が込められているため、一般的には奇数であることが望ましいとされています。
そのため、通常は「記念品+引菓子+縁起物」という3点セットで選ばれるのが一般的です。
正式なマナーとして厳密に定められているわけではありませんが、ゲストの中にはこの点を気にされる方もいらっしゃるため、奇数で揃えることが無難であると言えます。
記念品ってなに?
引き出物の中でも最も重要な品物となるため、心を込めて慎重に選ぶことが非常に大切です。
最近ではカタログギフトが特に人気を集めており、ゲストが自分の好みに合わせて選べるため、喜ばれることが多くなっています。
結婚式の後にも引き出物を選ぶ楽しみがあるという意見も多く寄せられており、ゲストにとっても嬉しい体験となることでしょう。
その他にも、タオルや食器といった実用的なアイテムが好まれることが一般的です。
タオルは日常的に使用するアイテムであるため、受け取って困る方が少なく、食器は自分ではあまり購入しないような高級ブランド品やおしゃれなデザインのものが人気を集める傾向にあります。
引菓子ってなに?
引菓子は、ゲストの家族に喜んでもらうためのお土産という意味合いを持っています。
引菓子としてはお菓子が選ばれることが多く、特にバームクーヘンが高い人気を誇っています。また、その他にも有名ブランドのお菓子が選ばれることが一般的です。
最近では、紅茶やコーヒーなどのドリンク類を選ばれるケースも増加しており、ゲストに喜ばれる選択肢が広がっています。
縁起物ってなに?
縁起物は、記念品と引菓子の2品では割り切れる数になってしまうため、3品にするために加えられたものだと言われています。
地域によっては、縁起物を入れない、または2点以上入れるといった風習も存在するため、注意が必要です。
その名の通り、縁起物には鰹節や梅干し、うどんなどが一般的に選ばれることが多いです。
鰹節は夫婦円満を象徴するもので、小分けされた使いやすいサイズが好まれます。
梅干しは健康長寿の象徴であり、「しわができるまで末永く一緒に暮らしましょう」という夫婦円満の願いが込められています。
また、うどんは長くて太いことから、昔から健康長寿の象徴とされており、「夫婦がいつまでも太い絆で結ばれますように」という願いが込められています。
引き出物の相場はいくら?
大切なゲストに感謝の気持ちを込めて贈るものではありますが、どの程度の金額の品を選ぶべきか悩むこともあるでしょう。
一般的には、「記念品」は予想されるお祝儀の10%程度、「引菓子」は1000円前後、「縁起物」は1000円前後とされています。
ご友人や同僚の場合、お祝儀は「3万円前後」であることが多いため、記念品3000円+引菓子1000円+縁起物1000円=合計5000円前後が相場となります。
親族や上司など、お祝儀の金額が高額になることが予想されるゲストに対しては、日々の感謝や今後の長いお付き合いを考慮し、それぞれに見合った引き出物を用意することが求められます。
その結果、より高級な品が選ばれる傾向が強く、全体で5000円~10000円程度が一般的な相場となることが多いのです。
選んではいけない引き出物は?
ゲストに喜んでもらうためには、選ぶ際に注意すべき点がいくつか存在します。
新郎新婦の名前や写真入りの品
結婚式は新郎新婦にとって特別な日であり、形として残したいと考えることもあるかもしれませんが、その意図を考えると、自分以外の名前や写真が入ったものを使用したり、飾ったりしたいと思う人が果たしているでしょうか。
引き出物として贈られても、扱いに困るゲストもいるため、選ぶ際には慎重さが求められます。
大きくて重い品
ゲストの中には、遠方から訪れている方も多くいらっしゃいます。
食器や鍋などの重くて大きなものは、持ち帰る際に負担となりかねるため、避けた方が良いでしょう。
持ち帰りやすさを考慮して品を選ぶことが、ゲストにとって喜ばれる要素となります。
個性的すぎる品
大切なゲストには、自分の好きなものを贈って喜んでもらいたいという気持ちもあると思います。しかし、個性的すぎるデザインの品やあまり使用されないであろうアイテムを贈った場合、ゲストにとっては困惑の原因となることがあります。
例えば、男性が化粧筆やピンクのハート柄のハンカチを受け取っても、全ての人が喜んでくれるわけではありません。
ゲスト全体が喜んでくれるかどうかを考慮した上で引き出物を選んでいくことが重要です。
刃物や割れ物は贈ってもいいの?
昔から「切れる」「割れる」「消える」といった不吉な言葉を連想させる品物は引き出物として避けられてきましたが、最近では「割れる」食器や「消える」食べ物を選ぶことが増えてきています。
実用的で使いやすいことから、あまり気にされなくなってきたのです。
ただし、「切れる」という点については、ゲストがカタログギフトで包丁を選ぶことはあっても、実際に包丁やハサミを引き出物として贈ることはあまり見られません。
持ち運びが危険なこともあり、避ける方が無難であると言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
多くのゲストが結婚式に参加してくれることは非常に嬉しい反面、引き出物で失敗しないために何を選ぶべきか悩むことも多いのではないでしょうか。
ゲストごとに引き出物の種類を分けることで、年代や金額が統一され、選びやすくなることもあります。
また、リストにまとめることでより整理しやすくなり、選択が楽になるでしょう。
地域によって引き出物に関するマナーも異なるため、その点を事前に調査しておくことも非常に参考になります。
大切なゲストの皆さんに喜んでもらえるように、楽しんで引き出物を選んでくださいね。
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