甘くてクリーミーな口当たりが魅力のソントンのピーナッツクリームは、1960年に子ども向けのピーナッツバターとして登場しました。この製品は、ソントンのファミリーカップシリーズの中でも、長年にわたり変わらぬ人気を誇っており、多くの人に親しまれています。
このピーナッツクリームは、ピーナッツバターよりも手に入れやすい価格で購入できるだけでなく、トーストしていない食パンにもスムーズに伸ばせる扱いやすさがあるため、使い勝手が非常に良いのもポイントです。
また、紙カップの容器に入っているため、食べ終わった後のゴミの処理も簡単に行えるという魅力があります。世代を超えて、多くの人々が「パンに塗るならソントンのピーナッツクリーム」と言うのも頷けることでしょう。
しかし、長年にわたり愛され続けているソントンのピーナッツクリームですが、実はダイエット中には控えた方が良い商品であることも事実です。
そこで今回は、ソントンのピーナッツクリームがダイエットに不向きな理由について、詳しく解説していきます。
ピーナッツバターとは何が違うの?
さて、ピーナッツクリームとピーナッツバター、この二つの違いについてはご存知でしょうか?
名前が似ているため、どちらも同一の製品だと誤解している方も多いかもしれませんが、実際には使用される原材料に顕著な違いがあります。
米国食品医薬品局(FDA)による定義では、ピーナッツバターは90%以上のピーナッツを含むものとされています。ピーナッツの自然な油分でペースト状に加工されているため、増粘多糖類などの添加物はほとんど含まれていません。
そのため、原材料は非常にシンプルで、ピーナッツ・砂糖・植物油・塩のみといった具合です。中には植物油を使用せず、砂糖や塩を一切加えていないピーナッツ100%の商品も存在します。
では、ソントンのピーナッツクリームの原材料を見てみましょう。
「ソントン ファミリーカップ ピーナッツクリーム」の原材料 |
水あめ、砂糖、ピーナッツバター、植物油脂、ぶどう糖、乳蛋白、寒天、食塩、風味油/香料、酸味料、増粘多糖類 |
このように、水あめや乳蛋白、香料、増粘多糖類など、さまざまな原料が使用されていることが明らかです。
ピーナッツバターはネットリとした固さが特徴ですが、水あめを主成分とするソントンのピーナッツクリームは、口当たりがとろりと柔らかく、クリーミーなのが特長です。
価格もピーナッツバターよりも手頃な傾向にあるため、ソントンのピーナッツクリームはピーナッツの風味をお手頃に楽しみたい時や、ピーナッツバターが固くて塗りにくいお子さんにとっても最適な商品と言えるでしょう。
高糖質でダイエットには不向き
ソントンのピーナッツクリームの原材料を見てみると、「水あめ、砂糖」と記載されていることが最初に目に入ります。原材料名は使用されている割合が高い順に記載されているため、ソントンのピーナッツクリームは水あめや砂糖などの糖類が豊富に含まれていることが明らかです。
では、1食分あたりの糖質はどのくらいかを見てみましょう。
ソントンの公式サイトで栄養成分表示を確認すると、
ソントン ピーナッツクリーム / 栄養成分表示 ※1食20gあたり | |
エネルギー | 84kcal |
たんぱく質 | 1.1g |
脂質 | 4.9g |
炭水化物 | 8.9g |
食塩相当量 | 0.004g |
水あめなどで甘みが調整されているため、やはりその分糖質が高めになっています。
糖質を過剰に摂取すると、食後の血糖値を急激に上昇させ、中性脂肪を増やす</span要因となります。ダイエットを考える際には、摂取する糖質の量に十分な配慮が必要です。
加えて、糖質の過剰摂取は心臓病や脳卒中などのリスクを引き起こす可能性があるため、ダイエット中でない場合でも注意が必要です。
ピーナッツクリームは糖質の高いパンやスイーツと一緒に使われることが多く、そのため使用し過ぎには特に気をつける必要があります。
ダイエット中にはピーナッツバターを
ソントンのピーナッツクリームは糖質が多く含まれているため、ダイエット中の食事にはあまり向いていないことが明確になりました。では、同じくピーナッツを使用した食品である「ピーナッツバター」はどうでしょうか?
比較のために、ピーナッツバターの栄養成分表示を見てみましょう。参考にしたのは、手に入りやすい輸入ピーナッツバター「SKIPPY(スキッピー)」です。
スキッピー ピーナッツバター / 栄養成分表示 ※20gあたり | |
エネルギー | 127kcal |
たんぱく質 | 5.2~5.4g |
脂質 | 10.2g |
炭水化物 | 3.4~3.6g |
食塩相当量 | 0.18~0.24g |
スキッピーの栄養成分を見ると、ソントンのピーナッツクリームよりもカロリーや脂質が高いことがわかりますので、一見すると「ソントンのピーナッツクリームの方が良いのでは?」と感じるかもしれません。
しかし、ピーナッツバターに含まれる脂質は、美容や健康に良い不飽和脂肪酸が豊富に含まれているため、実は非常に有益です。
さらに、ダイエット中に不足しがちな食物繊維やビタミン、ミネラル、さらには抗酸化作用が期待されるポリフェノールも摂取できるため、非常に多くのメリットがあります。
特に注目すべきは、糖質が低いこととタンパク質の含有量が高いことです。
ピーナッツバターは非常に低糖質な食品であり、1食分20gあたりの糖質は約3.6gほどです。これにより、血糖値が上がりにくいという特性を持っています。
ダイエット中には積極的に摂取すべき栄養素であるタンパク質も、ピーナッツバター20gで約5.4gも摂取できるのです。
もちろん、ピーナッツバターも食べ過ぎには注意が必要ですが、1日に大さじ1~2杯程度であれば、健康的なダイエットの強力な味方となるでしょう。
ダイエット中に香ばしいピーナッツの風味が恋しくなった場合は、ピーナッツクリームタイプではなく、ぜひピーナッツバターを選ぶことをお勧めします。
ピーナッツクリームのようなしっかりした甘さを求める際には、天然甘味料のアガベシロップやラカントを使って調整することで、満足感を得ることができるでしょう。
まとめ
以上、ソントンのピーナッツクリームがダイエットに向かない理由について詳しく説明しました。
子どもの頃から親しまれてきた方も多いこのソントンのピーナッツクリームですが、高糖質であるため、ダイエット中は控えた方が良いでしょう。
ピーナッツの風味が恋しくなった際には、ぜひ栄養価の高いピーナッツバターを選んでみてください。ダイエット中に不足しがちな栄養素を補うためにも、大いに役立つことでしょう。
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