イカの塩辛について、食べたことがある方や名前を聞いたことがある方は多いと思います。
特に、お酒を飲む方々の中には、塩辛をおつまみとして楽しむことが好きな方も少なくないのではないでしょうか。
しかしながら、イカの塩辛に対しては「塩分が高い」や「痛風を引き起こす」といったイメージを持っている方も多いのではないかと思います。
実際のところ、イカの塩辛は本当に体に悪影響を及ぼすのでしょうか？
実は、イカの塩辛を食べる際には注意すべきポイントがいくつか存在します。
この記事では、そんなイカの塩辛について詳しくお話ししていきます。
イカの塩辛って何？
イカの塩辛は、生のイカとその内臓を塩で漬け込み、酵素の力を借りて発酵させた食品です。
発酵を促進するためには麹を使い、保存性を高めるために日本酒を加え、脂肪の酸化を抑制するために唐辛子を加えることもあります。
イカの塩辛は通常、単独で食べることが多いですが、調味料として利用することも可能です。
塩辛には多くの種類があり、イカの他にもエビやイワシ、タコ、カツオの塩辛などが存在し、古くから保存食として広く親しまれています。
食べ過ぎは危険！
どのような食品においても、食べ過ぎることで体に悪影響を及ぼすことがあり得ます。
その理由について詳しくご紹介いたします。
塩分
ご存知の通り、イカの塩辛は非常に高濃度の塩で発酵させられています。
市販されているイカの塩辛には、100gあたり4〜10gもの塩分が含まれていることがあります。
大人の一日の塩分摂取量は、だいたい7g〜8g程度とされていますので、少しの量であれば問題ないのですが、おかわりをして何度も食べてしまうと、あっという間に一日の塩分量を超えてしまいます。
ご飯のお供としては非常に相性が良いため、ついつい食べ過ぎてしまうこともあるでしょう。
十分に注意をして食べないと、健康に悪影響を及ぼすことがあります。
プリン体
イカには多量のプリン体が含まれています。
イカの塩辛には生のイカを使用しているため、当然プリン体も含まれています。
プリン体を過剰に摂取すると、尿酸値が上昇し、痛風を引き起こす原因となります。
その名の通り、風が当たるだけでも痛みが生じる恐ろしい病気であるため、食べ過ぎには細心の注意が必要です。
すでに痛風の症状がある方は、症状が悪化するリスクもあるため、食べるのを避ける方が賢明でしょう。
食中毒の危険性は？
まず初めに、作る際に塩分量が不十分であると、腸炎ビブリオという細菌が残ってしまい、そのまま食べることで食中毒を引き起こす可能性があります。
腸炎ビブリオによる食中毒にかかると、激しい腹痛や嘔吐、下痢を引き起こすことがあります。
また、イカの体内にはアニサキスが潜んでいることが多く、特に夏場には注意が必要です。
市販のイカの塩辛は、一度冷凍処理が行われるため、アニサキスは死滅しますが、自分で作る際には冷凍プロセスを省略するとアニサキスをそのまま摂取してしまう危険性があります。
実は健康面に良い影響も！？
塩分やプリン体を過剰に摂取すると健康に悪影響があるイカの塩辛ですが、実は体に嬉しい効果もあることをご存知でしょうか？
イカの塩辛は生のイカを丸ごと使って熟成されており、イカの栄養素と肝の栄養素が組み合わさっているのが特徴です。
まず注目すべきは、疲労回復を助けるタウリンです。
この名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
タウリンには肝機能を助ける効果があり、血圧の上昇やコレステロール値の上昇を抑える効果も期待できます。
次に注目したいのがビタミンＡ・Ｅです。抗酸化作用により体内の活性酸素を除去し、肌の老化を防ぐことに寄与します。また、肝の酵母菌とイカのコラーゲンが協力して肌の状態を整えるため、特に女性にとって嬉しい栄養素となります。
さらに鉄分やビタミンＢ群（特にビタミンＢ１２）が含まれているため、貧血の予防や改善、さらには眼精疲労の軽減にも効果を発揮します。
イカの塩辛の楽しみ方
そのままいただいたり、ご飯に乗せて食べるだけでは、ついつい食べ過ぎてしまうイカの塩辛。
食べ過ぎを防ぐために、食べ方を工夫してみるのも良いかもしれませんね。
・お茶漬け
お茶漬けのトッピングとして、ほんの少し加えるだけでさっぱりとした味わいを楽しむことができます。また、お酒の締めとしても絶品です。
・パスタ
パスタの具材としてイカは非常にぴったりです。
塩味があるため、具材としてだけでなく、調味料としても役立ちます。
いつものパスタに飽きた時には、イカの塩辛を使って新しい味わいのパスタを楽しんでみてはいかがでしょうか。
・冷ややっこ
これもさっぱりとしたおつまみとして最適な組み合わせです。
シンプルでありながら、味わい深い組み合わせとなっています。卵黄やアボカドを一緒に乗せても楽しむことができます。
このように、イカの塩辛をさまざまな料理にアレンジして加えることができるので、使用する量を調節しつつ、食べ過ぎに注意しながら料理を楽しんでみてください。
まとめ
このように、イカの塩辛は豊富な栄養素を含んでいます。
塩分が高いからといって避けてしまうのは、非常にもったいない食材だと言えるでしょう。
では、なぜ食べ過ぎてはいけないのか。
それは「食べ過ぎてしまうリスク」があるからです。
イカの塩辛は健康に嬉しい効果や栄養が豊富な食材であることが理解できました。
その素晴らしい効果も、食べ過ぎることによって逆に体に負担をかけることがあるのです。
ビタミンやミネラル、タウリンなど、疲れた体を癒してくれる栄養がたっぷり含まれています。
頑張った日のご褒美としてイカの塩辛を楽しむのはいかがでしょうか？
イカの塩辛は、美味しさを楽しみつつ、適度に食べることが大切です。
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