
最近のネットワーク技術の目覚ましい進化により、在宅での勤務やオンラインでの講座、さらにはさまざまなイベントへの参加が以前よりも格段に増加しています。このような新たな働き方や学び方の中で、「自分の部屋」に限らず、カフェや図書館など、多彩な場所で気軽に持ち運べるノートパソコンを求めることが多くなったのではないでしょうか。そうしたニーズに最も適したサイズが、14インチのノートパソコンなのです。
その理由は、画面サイズが13インチでは小さすぎて作業効率が悪く、15インチでは持ち運ぶにはやや不便であるため、14インチが絶妙なバランスを提供しているからです。このサイズのノートパソコンには、多くの異なるモデルが豊富に存在しますので、選ぶ際には迷ってしまうこともあるでしょう。
文字入力や表計算を重視するのか、あるいはデザイン作成や動画、画像編集を行いたいのかによって、選択すべき機種は異なります。各モデルの特徴をしっかりと理解し、自分に最も適した14インチノートパソコンを選ぶことが重要です。
14インチノートパソコンの種類は? メリット・デメリットを紹介
一般的に、14インチノートパソコンには主に3つのタイプが存在し、それぞれのタイプには独自のメリットとデメリットがあります。これらの違いを把握することで、必ずしも購入すべきでないモデルを見極めるための助けとなるでしょう。
Windowsノートパソコン
Microsoftが開発したWindows OSを搭載したモデルで、多くの異なるメーカーがこのOSを用いてノートパソコンを設計・販売しています。
このタイプの最大の魅力は、多種多様なソフトウェア(以下、ソフト)が利用でき、自分の好みに応じて好きなソフトをインストールし、自由に使用できる点です。しかし、デメリットとして、Microsoft 365(Excel、Wordなど)をインストールしない限り、文字入力や表計算が行えないことが挙げられます。
Chromebook
Googleが開発したGoogle Chrome OS(以下、Chrome OS)を搭載したノートパソコンです。HP(Hewlett Packard)などのメーカーがこのOSを活用して製造・販売しています。
このノートパソコンの強みは、ブラウザー「Google Chrome」に標準で装備されているソフト(スプレッドシートやドキュメントなど)があるため、購入後すぐに使用を開始できることです。
ただし、デメリットとして、主にオンラインでの使用を前提としているため、ストレージにソフトをインストールしたり、データを保存することを重視するユーザーには適していません。
MacBook Pro
Appleが開発したmacOSを搭載したノートパソコンで、Appleが独自に製造・販売を行っています。このモデルは特にクリエイターに人気が高く、クリエイターを目指す方やデザインを学びたいと考える方が先輩たちと同じモデルを選ぶ傾向があります。
この機種の利点は、標準的なソフト(Numbers、Pagesなど)があらかじめインストールされているため、購入後すぐに使い始められる点です。一方でのデメリットとしては、Windows OSベースの一部ソフトが使用できないという点が挙げられます。
買ってはいけない14インチノートパソコンは?重視したい項目を紹介!
14インチノートパソコンには、先ほど説明した3つの種類があり、それぞれに独自のメリットとデメリットが存在します。そのため、使用目的に応じて、どのタイプを選ぶべきかが変わってきます。次に、重視すべき項目を確認していきましょう。
CPUの種類と性能
CPUは、パソコン内部で最も重要な要素であり、人間で言うところの「頭脳」とも言える存在です。
快適にパソコンを使用するためには、自分の目的に合った性能を持つCPUを選ぶことが非常に重要です。また、ノートパソコンにおいては、CPUを後から交換することはほぼ不可能です。
WindowsノートパソコンとChromebook用CPU
IntelやAMDといったメーカーが代表的で、メーカー間に優劣はほとんどありません。以下に、IntelおよびAMDのCPUを性能の高い順にリストアップしました。
Intel:性能が高い順
Core i9>Core i7>Core i5>Core i3>Pentium Gold>Pentium Silver>Celeron>Atom
AMD:性能が高い順
Ryzen9>Ryzen7>Ryzen5>Ryzen3>Athlon Gold>Athlon Silver
MacBook Pro用CPU
Appleが独自に開発したApple Siliconが搭載されており、14インチMacBook Proには、Apple Silicon M1 ProおよびMaxが搭載されています。性能の高い順は:Max>Proです。
このCPUは、グラフィックスパフォーマンスに優れており、デザイン作成や動画、画像編集などのソフトを問題なく使用することができます。
メモリ容量
メモリは、CPUの一時記憶空間として機能します。ノートパソコンの中には、メモリの増設ができない機種が多いため、メモリ容量には余裕がある方が安心です。

メモリ容量は種類によって以下のように分かれています。
〇ノートパソコンの種類別メモリ容量
・Windowsノートパソコンのメモリ容量:4GB/8GB/16GB/32GB
・Chromebookのメモリ容量:4GB/8GB/16GB
・MacBook Proのメモリ容量:16GB/32GB/64GB
メモリ容量の目安は以下の通りです。
〇 メモリ容量の使用目安
・4GB:「Google Chrome」ブラウザーのみを使用する方
・8GB:Microsoft 365ソフトでの作業やネットブラウジングを行う方
・16GB:ゲーム、デザイン作成、画像編集やマルチタスクを行う方
・32GB以上:ゲーム実況や動画編集、3DCG制作を行う方
あなたの利用目的に最適なメモリ容量を選びましょう。
ストレージの種類と容量
ストレージには、ハードディスクドライブ(以下HDD)とソリッドステートドライブ(以下SSD)の2種類があります。HDDは物理的に駆動してデータを読み書きしますが、SSDは半導体メモリにデータを保存するため、可動部がなく、故障しにくいのが特長です。また、データの読み書きも高速で、パソコンの起動やシャットダウンにかかる時間が短縮されます。
ストレージの選択肢としては、SSDを選ぶことを強く推奨します。
SSDの容量は種類別に以下の通りです。
〇ノートパソコンの種類別SSD容量
・WindowsノートパソコンのSSD容量:256GB/512GB/1TB/2TB/4TB
・ChromebookのSSD容量:32GB/64GB/128GB/256GB/512GB
・MacBook ProのSSD容量:512GB/1TB/2TB/4TB/8TB
SSD容量の目安は次の通りです。
〇 SSD容量の使用目安
・32GB、64GB:「Google Chrome」ブラウザーを使用し、クラウドにデータを保存する方
・128GB:「Google Chrome」ブラウザーを使用し、クラウドにデータを保存しつつ文字入力や表計算のデータもSSDに保存する方
・256GB:リモートワークや軽い動画、画像編集のデータをSSDに保存する方
・512GB:デザイン作成や動画、画像編集のデータをSSDに保存する方
・1TB以上:ゲームや動画編集、3DCG制作のデータをSSDに保存する方
あなたの使用目的に合ったSSD容量を選びましょう。
パソコンの重量
持ち運びを重視するのであれば、1.6kg以下の軽量なモデルを選ぶことを強くお勧めいたします。
バッテリー駆動時間
外出先での使用を重視する場合は、最低でも半日(6時間)は使用できる機種を選びたいところですが、さらに余裕を持たせたい場合は9時間以上のバッテリー駆動が可能な機種を選ぶように心がけましょう。
まとめ

この記事では、14インチノートパソコンの種類による違いや、重視すべきポイントについて詳しく解説しました。14インチノートパソコンには、Windowsノートパソコン、Chromebook、MacBook Proの3つの主要な種類が存在し、それぞれが異なるメリットとデメリットを持っています。また、性能や容量の違いもあり、14インチノートパソコンを選ぶ際には、自分が何を目的として使用するのかを明確にすることが極めて重要です。
決して安価な買い物ではないため、じっくりと検討してから購入を決断することが大切です。この記事を参考にして、購入すべき製品と避けるべき製品をしっかり見極めてください。



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