
電球が切れた時に新しいものを購入したにもかかわらず、なぜか器具に適合せず、結果としてカバーが閉まらないという状況に遭遇した経験はありませんか?
こうした事態は、実は多くの人が経験しているかもしれません。
以前は白熱灯が主流でしたが、現在では蛍光灯からの移行が進み、さらにはLEDがその座を確立しています。そんな中でも、レトロなデザインや温かみのある色調が再評価されている電球が存在します。
たとえば、温かみのある「電球色」や自然光に近い「昼白色」といった、光の色合いに関しても多様な選択肢が揃っています。
ただし、こうした電球の中には購入を避けるべきタイプも存在するのです。
今回は、そのような使用できない電球や購入を控えるべき電球について、詳しく解説していきます。
電球とは
発明王として名高いエジソンが、日本の竹を素材にして創り出した白熱電球の物語は広く知られていますね。
電球とは、ガラスなどで構成された器の内部にフィラメントや発光部品を配置し、そこに電気を通して光を発する装置のことを指します。
電球の種類 主流はLED電球に
電球は大きく分けて、白熱電球・電球型蛍光灯・LED電球の3つの種類が存在します。
白熱電球
この電球は、ガラスの管の内部に封入されたガスの種類により、耐熱性能や寿命が異なるという特徴があります。
メリット
・非常に手頃な価格で、バリエーションが豊富です。
・オレンジ色の光が特徴であり、クリアタイプの電球ではフィラメント自体の光が美しいという魅力があります。
・白色タイプの電球は、光をしっかりと拡散し、暖色の柔らかい光で周囲を優しく照らします。
デメリット
・非常に高い熱を発生させるため、寿命が短く、消費電力も相対的に大きいのが欠点です。
電球型蛍光灯
消費電力が抑えられ、長寿命であるため、家庭用としては一時期流行した背景があります。
メリット
・白熱電球と比較して、同じ明るさを保ちながら、消費電力が抑えられ、寿命も約5~6倍長いことが特長です。
・器具を変更せずに、白熱電球から同じ口金サイズの電球型蛍光灯にスムーズに切り替えることができるのも便利です。
デメリット
・調光機能やセンサー式の器具には対応していない製品も存在します。
・スイッチを入れてから明るくなるまでタイムラグがあることも考慮すべき点です。
・白熱電球に比べて、価格が若干高めであることもデメリットと言えるでしょう。
LED電球
非常に低い消費電力と長寿命が特長で、現在では主流の選択肢となっています。
メリット
・他の電球と比べて、消費電力が最も少なく、寿命も約10倍長いため、経済的に非常に優れています。
・器具を変更せずに、同じ口金サイズのLED電球に簡単に切り替えることが可能です。
・スイッチを入れるとすぐに点灯するため、利便性も高いです。
デメリット
・高温や湿気に弱く、高温多湿の環境下では寿命が短くなるため、使用環境には十分な注意が必要です。
・発光面積が他のタイプに比べて少ないため、光の拡散性が低いという点も考慮する必要があります。
・さらに、価格は電球の中で最も高額であることが一般的です。
選ぶときの注意点
ワット(W)とルーメン(lm)
ワットは消費電力を示す単位ですが、一般的には明るさの指標として認識されていることが多いです。
最近では、LED電球が普及したことに伴い、明るさを示す単位としてルーメンが用いられるようになりました。
このような背景から、白熱電球のルーメン値を基準にし、LED電球の説明書には「○○W相当」といった表記がされていることが一般的です。
安全を考慮し、器具や各電球の指定容量は必ず遵守してください。
口金
口金とは、各電球に取り付けられているネジ状の金属部分を指します。
口金のサイズは、一般家庭で最も多く使用されている「E26」、ダウンライトやシャンデリアなどに使われる「E17」、ハロゲン・スポット電球の「E11」などがあります。
また、海外規格の「E14」や、常夜灯に使用される豆球の「E12」なども見受けられます。
「E○○」の○部分は、ミリメートル単位で口金の直径を示しています。
もし電球での確認ができない場合は、口金を測って特定することも可能ですが、自信がない場合はお店で確認してもらうのが最も安心です。
照明器具によって使えない電球
照明器具の設置場所に応じて、適切な電球を選ぶことが極めて重要です。
器具名 | 白熱電球 | 電球型蛍光灯 | LED電球 |
調光機能付き器具 | 使用可 | 専用器具が必要 | 対応型のみ |
断熱材施工器具 (ダウンライト) | 使用可 | 対応型のみ | 対応型のみ |
密閉型器具 (浴室灯) | 使用可 | 対応型のみ | 対応型のみ |
屋外照明 (外灯) | 対応型のみ | 対応型のみ | 対応型のみ |
基本的に、白熱電球以外は熱に弱い特性があり、それぞれの設置場所に適したタイプが用意されています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。電球には思っている以上に多くの種類や制約が存在することに気づかれたのではないかと思います。
また、電球には光の色調(色味)があり、適切でないものを選ぶと違和感を覚えることも少なくありません。
その光の色調は、色温度のケルビン(K)で示されます。
呼称 | 色温度(K) | 光色 | 使用例 |
昼光色 | 5700~7000 | 蛍光灯などの青白い光 | 仕事部屋他 |
昼白色 | 4600~5500 | 自然光に近い光 | キッチン他 |
温白色 | 3200~3700 | やや黄色みがある光 | リビング他 |
電球色 | 2600~3250 | オレンジや黄色味の強い光 | 寝室他 |
ちなみに、太陽光は約6000、焚火の光は約1000程度です。
電球交換の機会は多くはありませんが、その際には器具に合った口金サイズ、電力、明るさ、光の色調、大きさ、価格などをしっかりと確認してから購入することが重要です。
最後までお読みいただき、心より感謝申し上げます。
使えない電球を購入しないためにも、どの電球が最適か選ぶことをお忘れなく。
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