冷え症に悩む女性は少なからず存在しています。
冷え症と一口に言っても、実はさまざまなタイプに分類されることをご存知でしょうか。具体的には、手足やその先が特に冷たくなる「四肢末端型」、腰から下が特に冷えやすい「下半身型」、お腹が冷えやすい「内臓型」、さらには常に体全体の温度が低く、いつも寒さを感じる「全身型」が主な冷え症のタイプです。今回は、その中でも「内臓型」について詳しく掘り下げてみたいと思います。
買ってはいけない食べ物と飲み物
冷え症の人が避けるべき食材や飲み物は、体を冷やしてしまうものだということは、一般的に理解されているでしょう。冷え症のタイプに関係なく、どのようにして体を温める食材や飲み物を摂取するかが非常に重要なポイントです。
隠れ冷え症~内臓型~
内臓型の冷え症は「隠れ冷え症」とも呼ばれ、自分自身で気づくことが難しいという特性を持っています。手足や体の表面の冷たさを感じないため、知らぬ間に症状が進行してしまうこともあります。実際、私も冷え症であり、この内臓型に該当するのではないかと考えています。
内臓型冷え症の一つの特徴として、寒さを感じるとお腹が張りやすくなることがありますが、まさに私もその通りでした。日常的にお腹の張りを感じていましたが、ある時期からは強い腹痛を繰り返すようになりました。下痢でも便秘でもないのに、何度も襲いかかる腹痛のために、頻繁にトイレに駆け込むことが増えました。
その原因が何なのだろうかと考えましたが、痛みが半日ほどで治まるため、真剣に考え続けることはありませんでした。月に1、2回、そのような腹痛を経験するときには、涼しい場所や少し寒い環境で過ごしていたことを思い出します。今振り返れば、「冷え」は更年期の症状の一つだったのかもしれませんが、何度も腹痛を体験するまでは「冷え」を意識することはありませんでした。「寒い」という感覚がもともと私にはなかったのです。
冷えと腸の関係
内臓型の冷え症の主な原因は、自律神経の異常によるものです。自律神経は、交感神経と副交感神経の二つから成り立っており、私たちの体のさまざまな機能をコントロールしています。胃腸は副交感神経が優位な状態にあるときに活発に動き、食べ物から必要な栄養素を吸収することができます。しかし、気温が下がり体が冷えると、交感神経が優位になってしまい、腸の働きが悪くなります。
この状態では腸の運動が弱まり、血管が収縮して腸に向かう血液の量が減少するため、腸の機能が低下します。この状況を「停滞腸」と呼びます。「停滞腸」に陥ると、消化や吸収、排泄がうまく行えなくなり、下腹部の張りや腹痛といった症状が現れることになります。
腸冷え
腸が冷える原因はいくつか存在します。
- 冷たい飲食物を好んで摂取する。
- ストレスを抱えている。
- 運動不足である。
腸が冷えると、以下のような影響が現れます。
- 免疫力が低下する。
- 全身が冷えやすくなる。
- 疲労感が増す。
実は、免疫力の約70%が腸に存在しており、全身の60%以上のリンパ球(ウイルスから体を守る役割を果たす細胞)が腸に集中しています。したがって、腸が冷えることは全身の健康を損なうことと密接に関連しているのです。
腸の冷えの解消~食事~

きゅうり・なす・レタス・トマト・バナナ・ゴーヤ・オレンジ・ビール・緑茶・コーヒー・ウーロン茶・ほうじ茶・白砂糖・うどん・マヨネーズ・牛乳・豆乳
暑い夏には冷たいアイスや飲み物が欲しくなることもありますが、その際には摂り過ぎには注意したいものです。

生姜・唐辛子・ねぎ・味噌・かぼちゃ・レンコン・カリフラワー・人参・ごぼう・かぶ・山芋・鮭
主に土の中で育つ食材が体を温めるものであり、地上で育つものは体を冷やすと言われています。温かく調理したものや、生姜・ねぎといった薬味を取り入れることで腸の冷えを改善する食事を重ねることが、冷えの改善に繋がるでしょう。
乳酸菌には動物性と植物性の2種類があります。
- 動物性乳酸菌・・・ヨーグルト・チーズ
- 植物性乳酸菌・・・漬物・味噌・しょうゆ
腸の冷えの解消~生活~
腸の冷えを解消するためには、お腹の周りを温めることが非常に効果的です。私自身、腹巻やカイロは夏の時期以外は常に身に着けるようにしています。それまでは冷えについて意識をしていなかったのですが、実際にカイロをお腹に(下着の上から)あてたとき、その心地よさに驚いたことを覚えています。これは体からの信号かもしれません。気づかないうちにお腹は寒さにさらされていたのですね。温まることで得られる幸せを感じ、お腹が冷えていたことに気づかされました。
まとめ
冷え症にはさまざまなタイプがあり、混合しているものも存在しますが、共通して重要なのは体を温めることです。外側から体を温めるだけでなく、食材を工夫して内側からも温める努力をしたいものです。体が冷えていることに気づかず、思わぬ病気に繋がってしまうことがないよう、普段から少しでも意識を持つことで改善できると信じています。
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