買ってはいけない?!虫除けスプレー

春から夏にかけて気温が上昇してくると、特に気になるのが人間にとっての厄介者である害虫たちです。いつの間にか家の中に侵入してきた虫に刺されたり、居心地の良い空間を占拠されたりすると、思わず追い出したくなりますよね。さらに、虫を見つけた瞬間には虫除けスプレーを手に取って、即座に対処したくなるものです。

しかし、虫除けスプレーにはどんな成分が含まれているのか、またそれを吸い込んだ場合の影響についても懸念が生じます。そこで、今回は購入を避けるべき虫除けスプレーについて、そのメリットとデメリットを詳しく解説していきます。

虫除けスプレーのデメリット

店舗に行くと、様々な種類の虫除けスプレーが並んでおり、それぞれの製品には「ディート」や「イカリジン」という2つの主要な有効成分が存在します。

ディート

ディートは殺虫効果は持ちませんが、忌避剤として利用されています。蚊は人間や動物が吐き出す二酸化炭素を感知し、血を吸いにやってきます。ディートが虫に触れた際、その感知能力を失わせるため、結果的に人間や動物は虫の刺されから逃れることができるのです。

ただし、使用する回数や環境、また使用量に個人差があるため、ディートを使用した後の影響にも差が出てくることがあります。例えば、ディート入りの虫除けスプレーを使用した際に、けいれん発作や皮膚の発疹、めまいや喘息などの症状が、特に12歳以下の子供に見られることが報告されています。

加えて、ディートを化学繊維製の服の上からスプレーすると、服が変質したり変色する恐れがあるため、使用を避けるのが賢明です。

イカリジン

ディートの代わりとして開発された合成忌避剤がイカリジンです。イカリジンには特に顕著な副作用はないものの、効果を発揮する虫の種類が蚊やブヨ、アブ、マダニと限られている点がデメリットと言えるでしょう。

化学物質を使用した虫除けスプレー

化学物質を含む虫除けスプレーは、スプレーを吹きかけることで広範囲に散布されます。これを毎日吸い続けると、神経過敏症や発達中の神経に影響が出てくる可能性、さらには化学物質過敏症になるリスクがあるため、使用頻度には十分に注意を払う必要があります。

手作り虫除けアロマスプレー

天然成分の精油を利用した手作りの虫除けアロマスプレーには、手づくりゆえのデメリットがあります。それは保存期間や効果の持続時間が短いという点です。防腐剤を含まないため、長くても2週間を目安に、残った分は処分することが勧められます。

虫除けスプレーの種類とメリット

ディート

デメリットがある一方で、ディートは一般的に広く使われており、蚊の成虫やアブ、ブヨ、マダニに対して効果を発揮します。また、ノミやツツガムシなど、さまざまな虫に対する効果も期待できるのが特徴です。

イカリジン

イカリジンは、赤ちゃんから大人まで年齢を問わず使用できる点が大きなメリットです。さらに、使用回数に制限がないため、気軽に使うことができます。また、ディートに比べて強い匂いがないため、匂いに敏感な方にも安心して利用できます。ただし、全ての虫に有効とは限らないため、その点には注意が必要です。

天然成分の精油を使った虫除けスプレー

昆虫忌避作用を持つ精油と水、アルコールを用いて自分で手作りの虫除けスプレーを作ることも可能です。虫に直接吹きかける殺虫成分は含まれていませんが、虫が近寄って欲しくない場所に吹きかけておくことで効果を期待することができます。ただし、直接肌に吹きかけるのはお子さんや肌の弱い方には避けた方が無難です。これは、天然成分の精油が肌質や体調によって赤くなったりかぶれたり、ヒリヒリする場合があるからです。その際はすぐに使用を中止し、十分に水で洗い流すようにしてください。また、3歳未満の子供には直接肌に使用することは避けるべきです。

虫除けスプレーを使う上で気をつけること

スプレー缶の取り扱い

多くのスプレー缶には可燃性のガスが含まれています。そのため、火気の近くでの使用は厳禁であり、誤った廃棄方法を取ると火災の危険性があるため、特に注意が必要です。例えば、厨房で調理中にガスを使っている際には、スプレーの使用は避けるべきです。

まとめ

今回は、購入を避けるべき虫除けスプレーについて詳しく紹介しました。虫除けスプレーに含まれる一般的な有効成分としては、ディートとイカリジンの2つがあり、それぞれの特徴を理解することで効果的な使い分けが可能になります。特に、ディートが30%、イカリジンが15%の高濃度製剤は持続効果が期待できるため、頻繁にスプレーをする必要がなくなる点は非常に便利です。

ぜひ、アウトドアでの活動に向けて、虫除けスプレーを上手に活用してみてください。なお、ディートが12%以下の虫除けスプレーは生後6ヶ月以上から使用することが可能ですが、6ヶ月以上2歳未満の場合は1日1回まで、2歳以上12歳未満は1日1~3回までの使用が推奨されていますので、使用方法には十分に注意を払うようにし、安全に利用しましょう。

夏に向けて虫が活発になるこの時期に備えて、今から虫除けスプレーの有効成分を理解し、正しく使うことで害虫から身を守る準備を整えていきましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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