手軽に調理ができ、すぐに食べることができる袋入りインスタントラーメンは、多くの人々にとって非常に愛されている食品の一つです。特に冷蔵庫に何もないときでも、インスタントラーメンが手元にあれば、素早くお腹を満たすことができるため、その便利さは非常に評価されています。しかし、栄養バランスや健康面を考慮すると、袋入りインスタントラーメンを頻繁に食べ続けることには、いくつかの懸念も生じることがあります。
そこで、本記事では袋入りインスタントラーメンが健康に与える可能性のある悪影響や、より良い食べ方について詳しく解説していきます。
袋入りインスタントラーメンのデメリット
塩分が多い
袋入りインスタントラーメンには、5〜6gもの塩分が含まれています。この数字は、男性の一日の推奨塩分摂取量である約7.5gや、女性の6.5gと比較すると非常に多いことがわかります。もしスープまで全て飲み干してしまった場合、その日の塩分摂取量を瞬時に超えてしまうこともあります。過剰な塩分摂取は、高血圧症のリスクを引き上げるため、非常に注意が必要です。特にスープを全て飲む習慣がある方は、その習慣を改め、スープは飲まないか、せめて半分以上は残すことで、1/2から1/3程度の減塩効果を得ることができます。
脂質が多い
袋入りインスタントラーメン1個(100g)のカロリーは472キロカロリーで、脂質は19.1gとなっています。脂質はエネルギー源として欠かせない栄養素ですが、過剰に摂取すると体内に脂肪として蓄積され、肥満やその他の健康問題を引き起こす原因となります。お腹に脂肪が過剰に溜まることは、メタボリックシンドロームや脂質異常症などの生活習慣病を引き起こすリスクを高めるため、脂質の摂取には十分な注意が求められます。
消化されにくい
袋入りインスタントラーメンと通常の麺類では、消化にかかる時間に大きな違いがあります。一般的に、普通の麺類は約2時間以内に消化されるのに対し、袋入りインスタントラーメンは2時間以上かかることが多いのです。これは、個々の体調やインスタントラーメンの種類、食べる量によっても異なりますが、消化に時間がかかることは体に負担をかける要因となり得ます。
栄養が摂れない
袋入りインスタントラーメンの成分表を見てみると、高カロリーで塩分や脂質が豊富に含まれている一方で、具材を加えなければほとんど栄養素を摂取することができません。このまま食べ続けると体重が増加する一方で、必要な栄養を得るためには他の食材と組み合わせて摂取する必要が出てきます。
袋入りインスタントラーメンのメリット
すぐに食べられる
インスタントラーメンという名称が示す通り、食欲を満たしたい時に迅速に食べることができるのが大きな魅力です。袋入りであるため、鍋に水を入れて沸騰させて麺を茹でる手間はかかりますが、麺だけを茹でるだけで十分に美味しく楽しむことができるため、非常に重宝します。
価格が安い
基本的に袋入りインスタントラーメンは、5食パックとして販売されていることが多く、1食当たりの価格はカップ麺と比較しても非常に安価です。このため、コストパフォーマンスに優れた商品であることが特徴となっています。
好きな具材を入れてアレンジできる
調理の過程でお好みの肉や野菜を加えたり、調味料を工夫することで、自分好みのアレンジが可能です。「次はどんな味付けにしようかな」と考える楽しみもあり、5食パックでも様々なバリエーションを楽しむことができるため、飽きることなく食べ続けることができます。
ゴミが少ない
袋入りインスタントラーメンは、カップ麺に比べると出るゴミが少なく、外袋と調味料の袋くらいしか出ません。この点は、環境にも優しく、エコに貢献する要因となります。
長期保存できる
袋入りインスタントラーメンの賞味期限はメーカーによって異なりますが、一般的には約8ヶ月程度持ちます。乾燥した麺であるため、傷みにくいのが特徴ですが、賞味期限が大幅に過ぎたものは食べないように気をつけることが重要です。さらに、保存期間が長いため、非常食としても利用できるのが大きな魅力です。
袋入りインスタントラーメンを食べるとき
茹でたらお湯を一旦捨てる
迅速に調理してお腹を満たしたい時、袋入りインスタントラーメンは非常に便利です。しかし、食べ方を工夫することで体に取り入れたくない成分を減少させることが可能です。インスタントラーメンには、リンという食品添加物が含まれており、これはカルシウムの吸収を妨げる特性を持っています。現代においてカルシウム不足が懸念される中で、リンを過剰に摂取することは避けるべきです。
そのため、麺がほぐれた段階でお湯を一旦捨てることをお勧めします。そして再度湯を入れることで、余分なリンの摂取を防ぐことができるのです。
野菜やタンパク質を一緒に摂る
具材に野菜を加えたり、海藻類、卵や肉などをトッピングすると、栄養が偏らず、美味しく食べることができます。この際、塩分が若干増えるため、お湯の量を少し増やす工夫をすると良いでしょう。
まとめ
袋入りインスタントラーメンは、塩分や脂質が多く含まれ、高カロリーで健康に悪影響を及ぼす添加物も含まれています。確かに、食べたい時にすぐに作れて手間がかからず、お腹を満たすことができるのは大きなメリットですが、栄養を考えると他の食材を組み合わせる必要があります。また、洗い物が増える点もデメリットとして挙げられます。
それでも、袋入りインスタントラーメンを好む方は多く、新商品が発売されるたびにその味を試したくなることでしょう。食べ過ぎには注意が必要ですが、健康を意識しつつ、美味しさを楽しむことが大切です。
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