近年、SNSで頻繁に目にするベビーベッドガードは、多くの親にとって非常に関心を引くアイテムの一つとなっています。
このベビーベッドガードは、赤ちゃんがベビーベッドの柵に頭をぶつけたり、手足を挟んでしまう事態を未然に防ぐために、ベビーベッドの周囲に取り付けるアイテムです。さらに、寒い季節から赤ちゃんを守ったり、エアコンの冷風が直接当たるのを防ぐために使用する方も多く見受けられます。
最近では、デザイン性に優れたおしゃれな商品が数多く市場に出回っており、SNSで目にするとつい手に入れたくなってしまうことも多いのではないでしょうか。
しかし、これらの製品は本当に必要なのでしょうか？
実際のところ、アメリカでは赤ちゃんが窒息する危険性が指摘されており、そのため使用を禁止するよう呼びかけられています。では、具体的にその危険性について詳しく見ていきましょう。
ベビーベッドガードはなぜ危険なのか
ベビーベッドガードには、バンパータイプやノットクッション型など、さまざまな種類が存在しています。
バンパータイプは内部にクッション材が充填されているベッドガードで、全周を囲む全周型や半周だけを囲む半周型があります。一方、ノットクッション型はチューブ状の形状をしており、そのおしゃれな見た目からSNSでも頻繁に目にするアイテムです。
これらのタイプは、赤ちゃんが頭をぶつけないように設計されているものの、窒息の危険性があり、SIDS（乳幼児突然死症候群）と関連していると考えられています。
アメリカでは通気性が良いとされる製品であっても、ベビーベッドガードの使用を避けるよう推奨されています。実際に、アメリカではベビーベッドガードに起因する窒息死亡事故が48件報告されており、その結果、使用禁止が呼びかけられ、一部の州では販売が禁止されています。
赤ちゃんの安全を考えて選んだアイテムが、命を奪う結果につながる可能性があることは、非常に悲しい現実です。
参考文献：https://publications.aap.org/aapnews/news/13336?autologincheck=redirected
ベッドガードも危険
多くの家庭では、赤ちゃんが成長するにつれてベビーベッドを卒業し、大人と同じベッドで寝るようになることが一般的です。その際、転落防止のために使用するベッドガードも1歳半までは使用が禁止されていることをご存知でしょうか。
ベッドガードとベッドの隙間に挟まれて窒息し、死亡したという事故が発生しています。ほんの数分の間に、我が子の命が失われるという恐ろしい事態が起こる可能性があるのです。
このような事故を未然に防ぐためにも、赤ちゃんはできるだけベビーベッドで寝かせることや、転落の危険がない布団で寝かせるといった選択肢を考慮することが非常に重要です。
赤ちゃんの正しい寝床の作り方
赤ちゃんが安心して眠れる環境を作るためには、いくつかの重要なポイントに気を配る必要があります。ここ最近の情報の変化もあるため、プレママだけでなく、経験豊富なママもぜひ確認してみてください。
ベッドの中にはなにも置かない
赤ちゃんが遊びやすいようにと、ぬいぐるみやおもちゃをベビーベッドに置いている方も多いかもしれませんが、実はこれも危険です。
ベビーベッドガードと同様に、何かの拍子でおもちゃが赤ちゃんの口元に移動してしまい、窒息の危険性が高まります。おもちゃだけでなく、オムツやおしり拭きなども危険ですので、赤ちゃんの寝床には何も置かないように心がけましょう。
柔らかいマットレスは使用しない
大人用の柔らかいマットレスは、赤ちゃんにとって非常に危険なものです。柔らかいマットレスは赤ちゃんの顔が埋もれてしまう可能性があり、窒息する恐れがあります。
赤ちゃんが使用するマットレスは、赤ちゃん用の硬めのマットレスを選ぶことが強く推奨されます。
掛け布団や枕も使用しない
赤ちゃん用の布団セットには、掛け布団や枕が含まれていることが多いですが、最近の研究では赤ちゃんには掛け布団や枕は必要ないとされています。
私自身が上の子を出産した際には、掛け布団を使用することが一般的でしたが、今ではその考え方が変わってきています。寒い季節には掛け布団がないと心配になるかもしれませんが、その際には服装を調整したり、スリーパーを使用することで代用することが可能です。
また、エアコンなどの使用により、赤ちゃんが快適に感じる20度前後の室温を保つことも非常に重要です。
ベッドの周りにはなにも置かない
ベビーベッドの周囲は、どのような状態になっているでしょうか。もし本棚やタンスなどの家具が近くに置かれていると、危険性が高まります。
ベビーベッドの周りには極力何も置かないように心がけましょう。洗濯物などが落ちて、赤ちゃんの顔にかかると非常に危険です。つい柵にかけてしまいがちですが、窒息のリスクがあるため、何もかけないようにすることが重要です。
さらに、ベビーベッドはエアコンの風が直接当たらない場所や、窓から適度に離れた場所に配置するのが望ましいとされています。この点も考慮しながら、赤ちゃんの寝床を適切に設計してください。
まとめ
- ベビーベッドガードの危険性
- 大人用ベッドガードの危険性
- 赤ちゃんの正しい寝床の作り方
以上の内容をご紹介いたしました。
赤ちゃんの安全を考えて選んだアイテムが、命を奪う結果となることがあるというのは、決してあってはならない悲劇です。「赤ちゃん用だから大丈夫」と安易に考えるのではなく、しっかりと情報を確認しながら使用することが重要です。
幸いなことに、今の時代は迅速に情報を得ることができる環境にあります。ただし、あまりにも情報が多すぎて、正確ではないものも多数存在しています。ベビーベッドガードに関する情報も、【ベビーベッドガードおすすめ〇選】といった記事が数多く存在しています。
本当に正しい情報かどうか、いつの情報なのかを見極めながら判断することが求められます。
赤ちゃんの月齢が低い時期は、ほとんどの時間を寝て過ごします。また、赤ちゃんの成長は驚くほど早いので、昨日はできなかったことが今日にはできるようになることもあります。寝返りをしないから大丈夫と油断していても、何かの拍子に寝返りを打つ可能性もあるのです。
赤ちゃんの安全のためにも、そしてママ自身が安心できるように、正しい寝床をしっかりと作り上げましょう。
コメント