APS-Cカメラは、購入しやすい

APS-Cカメラを手に入れてから約半年が経過しました。この期間中に数多くの写真を撮影し、様々な場面での経験を積んできた結果、撮影技術やレンズ選びに対する理解が格段に深まったと実感しています。
フルサイズのカメラやそれに付属するレンズは、非常に高額であるため、初めて一眼レフカメラを購入しようとする方には、大きな決断が必要です。このため、多くの初心者が手頃な価格帯のAPS-Cカメラに目を向けるのは、非常に自然な流れだと言えるでしょう。
私自身、カメラを始めた当初は、スマートフォンのカメラよりも綺麗で、光学ズームができるものであれば何でも良いと考えていました。そして、その結果、手に入れやすい価格であり、かつサイズもコンパクトなAPS-Cカメラの購入を決意しました。
さて、カメラ本体と同じくらい重要なのがレンズの性能です。無理にフルサイズのカメラを選び、安価なレンズを使用するよりも、手頃な価格のAPS-Cカメラを選び、高品質なレンズを使用する方が、より美しい写真を撮ることができ、コストを抑えることも可能です。
高性能なフルサイズカメラを使用する場合、その性能を最大限に引き出すためには、高品質なレンズの組み合わせが不可欠です。
APS-Cカメラって言われるほどダメ?
APS-Cとは、イメージセンサーの規格を指し、そのサイズはおおよそ23.6mm×15.8mmです。このセンサーに映し出される映像(光)は非常に重要ですが、メーカーによって若干のサイズの違いが見られることもあります。
対照的に、フルサイズのイメージセンサーは約36.0mm×24.0mmと、APS-Cよりも大きなサイズを持っています。フルサイズセンサーの主な利点は、より多くの光を効果的に取り込むことができる能力にあります。
価格面においては、APS-Cカメラは非常に優れた選択肢と考えられます。画質についても、明るい昼間であれば、フルサイズカメラに引けを取らない美しい写真を撮影することができます。しかし、夜間の撮影に関しては、フルサイズカメラと比較してノイズが発生しやすくなるという欠点が存在します。
選択の際のポイントは、画質を優先するのか、価格や携帯性を重視するのかということになります。私がAPS-Cカメラを選んで良かったと感じる理由の一つは、そのコンパクトさから、すぐに持ち運びができ、撮影に出かけやすい点です。この想像以上のコンパクトさが機動性に与える影響には驚かされました。
観光地などでも軽量で持ち運びが簡単なため、腕が疲れることなく、美しい写真を撮影することができるのです。
レンズの焦点距離と画角(見える範囲)

私が最初に購入したカメラには2本のレンズが付属していましたが、その後、24-105mmのレンズを追加で購入しました。このレンズはフルサイズカメラ用ですが、APS-Cカメラでも使用でき、非常に美しい写真を撮影することができています。
ただし、APS-Cのイメージセンサーはフルサイズに比べて小さいため、撮影できる範囲が狭く、画角(見える範囲)にも違いがあります。具体的には、APS-Cカメラはフルサイズカメラに比べて望遠寄りの画角となります。
APS-Cカメラの画角を計算するには、焦点距離に1.5倍の係数をかける必要があります(Canonの場合は1.6倍)。今回購入したレンズの場合、フルサイズ換算すると36mm×157.5mmの焦点距離に相当し、これによりやや望遠寄りの写真が得られることになります。
さらに、APS-Cよりも小さいイメージセンサーとしてマイクロフォーサーズがあります。このセンサーの場合、購入したレンズの焦点距離に2倍の数値を掛けることで、フルサイズでの画角に対応します。
APS-Cカメラやマイクロフォーサーズカメラを選ぶ際には、レンズに記載された焦点距離に上記の倍率をかけて、フルサイズの画角を計算する必要があります。つまり、撮影するたびにフルサイズ換算での画角を考慮に入れることが求められるでしょう。
趣味程度ならAPS-Cカメラでいいんじゃないの?
このような意見は非常によく耳にしますが、趣味の範囲であればAPS-Cカメラで十分だと私は強く思います。カメラ本体もレンズも、APS-C用のものは非常に手に入れやすい価格で販売されており、さらに軽量でコンパクトな設計がなされているため、携帯性に優れています。
フルサイズカメラはイメージセンサーが大きいため、どうしても大型化しがちで、その結果として大きさと重量がフルサイズカメラの欠点として挙げられます。また、価格も高額ですので、プロのカメラマンを目指さない限り、APS-Cカメラで十分だと感じるのが自然です。
フルサイズカメラの欠点として、背景が美しくボケる一方で、ピントを合わせたい範囲もぼやけてしまうことがある点があります。その点において、APS-Cカメラの方がピントを合わせやすいとも言えるでしょう。
また、私のようにAPS-Cカメラにフルサイズ用の高性能レンズを装着するという選択肢も存在します。画角は変わりますが、撮影した写真の解像度が向上し、非常に満足しています。
まとめ

APS-Cカメラの特徴として挙げられる利点は以下の通りです。①カメラ本体とレンズが手頃な価格で入手できること、②軽量でコンパクトな設計がされていること、③昼間の撮影においてはフルサイズに引けを取らない美しい写真が撮影できること、④フルサイズカメラ用のレンズを流用可能であること、⑤初心者に最適な性能が備わっていることなど、非常に魅力的な点が豊富にあります。
写真を学び始める段階では、APS-Cカメラは十分な選択肢であり、多様なレンズを購入して撮影技術を磨くこともできるでしょう。そして、腕前が上がってきた際には、フルサイズカメラへの移行を考えることも可能です。
今回は、イメージセンサーのサイズ、レンズの性能、焦点距離のフルサイズ換算について主にお話ししてきました。レンズの性能は、写真の質に大きな影響を与えることがあるため、選択は慎重に行いたいところです。
人の心を動かすような写真は、最終的には撮影者の技術に依存する部分が大きいですが、レンズを交換することで同様の効果を得ることができる場合もあるのです。
性能、予算、使用頻度をしっかりと考慮し、自分に最も適したカメラとレンズを見つけて、ぜひ購入に踏み切ってみてください。



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