イギリスを代表する国民的ロックバンドであるOasisは、日本国内でも非常に多くのファンに支持されている、非常に知名度の高いアーティストです。彼らは1990年代から2000年代にかけて、数々の名曲や名盤を世に送り出し、その音楽は今でも多くの人々に愛されています。しかし、その華やかなキャリアの中には、ファンや批評家から駄作とされるアルバムもいくつか存在していることをご存知でしょうか？
1991年にデビューして以来、Oasisは新作アルバムをリリースするたびに、当然のように全英チャートで1位を獲得してきました。にもかかわらず、数々の大ヒット作の中で、なぜ彼らの一部のアルバムは厳しい評価を受けることになったのでしょうか？今回は、Oasisの中でも特に「購入を避けるべき」とされるアルバムを3枚ご紹介いたします。
3rdアルバム『Be Here Now』はなぜ買ってはいけない？
最初に取り上げるのは、1997年にリリースされた3rdアルバム『Be Here Now』です。このアルバムが特に駄作とされる理由は、主に以下の3つのポイントに集約されます。
『Be Here Now』は、前2作が共に絶賛された後、非常に高い期待値の中でリリースされました。そのため、ロック史に名を刻む名盤である1stアルバムと2ndアルバムと比較されることとなり、メディアからは失望作としての評価を受けることになりました。
さらに、全12曲、71分という長大な内容も不評で、特に重厚感のあるギターサウンドを引き立てる長尺の楽曲が多かったため、冗長さや退屈さが強く感じられたのです。
そして、このアルバムは、評判が芳しくないにもかかわらず、1,000万枚以上のセールスを記録したことが特徴です。ファンたちの期待が大きかった分、失望感もまた大きかったことでしょう。このことが『Be Here Now』に対する厳しい評価の大きな理由と言えるでしょう。
4thアルバム『Standing on the Shoulder of Giants』はなぜ買ってはいけない？
次に、2000年にリリースされた4thアルバム『Standing on the Shoulder of Giants』について見ていきましょう。このアルバムが低評価を受ける理由は以下の点にあります。
1999年には、結成当初からのメンバーであるボーンヘッドとギグジーが相次いで脱退し、バンドは存続の危機に直面していました。このような困難を背景にリリースされたこのアルバムは、全体的にダークでジメジメとした雰囲気を漂わせています。
当時のインタビューでもノエルは、この作品を自己評価として失敗作だと述べており、厳しい状況下での創作活動が実を結ぶことは難しかったようです。キャッチーでインパクトのある曲も少なく、Oasisのファンにとっても物足りなさを強く感じさせる印象を与えてしまいました。
このような理由から、『Standing on the Shoulder of Giants』も「買ってはいけないアルバム」として認識されてしまっています。
7thアルバム『Dig Out Your Soul』はなぜ買ってはいけない？
続いて、Oasisの最後のアルバムとなった2008年の7thアルバム『Dig Out Your Soul』についてお話しします。このアルバムが「買ってはいけない」とされる理由は、主に以下の一点に集約されます。
このアルバムには全11曲が収録されており、そのうちノエルが書いた楽曲は6曲、他のメンバーが手掛けた楽曲は5曲となっています。バンドの後期に入ると、メンバー全員がソングライティングに関与するスタイルを取るようになりましたが、この作品ではその試みが残念ながらあまり成功していないようです。
ノエルの楽曲と他メンバーの楽曲との間には、明らかなクオリティの差が感じられます。さらに、ノエルの楽曲が前半に集中しているため、後半にはボリュームダウン感が強いとの指摘もありました。リアムや他のメンバーが書いた曲も決して悪くはないものの、ノエルの楽曲と比べるとどうしても蛇足的な印象を与えてしまいます。
ノエル自身も「多くのジャーナリストがこの点を指摘してきた」と述べており、海外の音楽メディアでも話題に上っていたようです。このため、『Dig Out Your Soul』もアルバムとして購入することは避けた方が良いかもしれません。
まとめ
ここまでOasisの「買ってはいけない」アルバムについて詳しく解説してきましたが、皆さんはいかが感じられたでしょうか？
基本的にOasisは数多くの作品を世に送り出しており、それらはほとんどが大ヒットを記録しています。しかし、もちろん彼らにもいくつかの失敗作が存在するのです。
中心メンバーのギャラガー兄弟は、強烈な個性を持ち、それゆえに数々のトラブルを引き起こし、その影響がバンドの活動に多大な影響を及ぼしてきました。運命共同体とも言えるロックバンドの宿命であり、Oasisもまたそのような波乱万丈な運命に翻弄されてきたのです。
今回ご紹介したアルバムは、彼らが経験した負の影響を大きく受けた作品であると言えるでしょう。しかし、駄作とされるアルバムにも素晴らしい楽曲は存在します。失敗作として切り捨てるには惜しい名曲も少なからず隠れているため、興味がある方はサブスクリプションサービスを利用して、曲単位で楽しむことをお勧めいたします。
これまで低評価を理由に避けていた方も、ぜひ一度試してみることをお勧めいたします！
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