
初めてミシンを購入しようと考えていますか?
初めてのミシンを手に入れることで、子どもにかわいいバッグや洋服を作ってあげたり、古い服をリフォームして新たな命を吹き込んだり、素敵な刺繍を施したり、名前を入れて特別な気持ちを演出したりするなど、さまざまな創造的な楽しみが広がりますね。そんな未来を想像すると、思わず胸が高鳴ることでしょう。
しかし、気軽に使えると思って安いミシンを選んでしまうと、後々後悔する可能性があることを理解しておく必要があります。特に初心者にとって避けるべきミシンについて、いくつかのポイントを挙げてみます。
初心者が避けるべきミシンとは?
安価なミシン
価格が1万円以下のミシンは、モーターが電子制御されていないため、針の停止位置が一定ではなく、縫うスピードの調整もできません。こうした理由から、調整せずに縫い始めると、糸が切れてしまったり絡まったり、さらには下糸がぐちゃぐちゃになったりすることがあります。その結果、布が傷むことがあり、最終的には故障の原因になることも。最悪の場合、ミシンに対する苦手意識が生まれてしまうこともあるため、慎重に選ぶことが重要です。
照明が付いていないもの
縫い目は非常に細かく、照明が不足していると作業が視認しづらくなり、目の疲労が増してしまいます。特に長時間の縫製作業を行う場合、ミシンにライトが付いていることは非常に重要な要素となります。
修理ができないもの
保証が付いていないミシンは、交換用部品が手に入らない場合も多く、故障した際には修理ができず、その結果、使えなくなってしまうリスクがあります。購入前には、修理が可能かどうかや、保証の内容をしっかりと確認しておくことが肝心です。
また、外国製のメーカーなどでは、購入後のアフターフォローが不十分なケースも多いため、故障時に困ってしまわないように注意が必要です。
糸通し機能がないもの
縫製を行う際には、生地の種類によって上糸と下糸のテンション(引っ張り具合)を調整する必要があります。このテンション調整は一度やれば済むわけではなく、縫う生地によって微妙に異なるため、初心者には非常に難易度の高い作業となります。その結果、糸調子を合わせるのに多くの時間を要し、実際に縫う時間よりもストレスを感じる時間の方が長くなることも多いのです。
パワーが不足しているもの
例えば、お子様の入園グッズを作るついでにズボンの裾上げもしたいと考えて選んだミシンが、厚物縫いができなかったというケースはよくあります。軽量でコンパクトなミシンを選ぶと、パワーが不足することが多いので、専門店でしっかり相談したり、口コミを十分に調べてから選ぶことを強くおすすめします。
キャラクターモデル
キャラクターを使用したライセンス料がかかるため、製品自体はコストを抑えて作られていることが多く、結果として製品のスペックが低くなっている場合が多いので、注意が必要です。
ミシンの選び方について
1.ミシンの機種を理解する
工業用ミシン
アパレル業界やニット工場などで使用される、プロフェッショナル向けのミシンです。
このミシンは主にプロの方々を対象に設計されています。
職業用ミシン
自宅で縫製を行っている方や、洋服を販売するショップ向けに特化したミシンです。
こちらもプロ向けの製品となっています。
家庭用ミシン
一般家庭で使用するために設計されたミシンです。シンプルに縫製を行うためのものから、コンピュータ制御で多様な模様を縫うことができるものまで、幅広い選択肢があります。
電動ミシン
昔ながらの足踏みミシンのように、針の上下運動を足で操作するタイプの電動ミシンです。スタートとストップは手元のスイッチまたは足踏みスイッチで行うことができ、縫うスピードを調整できるモデルも存在します。
厚物縫いができるタイプもありますが、自分で糸調子を合わせる必要があるため、初心者には少し難しいかもしれません。
電子ミシン
電動ミシンに電子基板を組み込むことで、ミシンのスピードや針の停止位置を制御できるようにしたのが電子ミシンです。針の停止位置を選択できるモデルもあり、上で止めたり下で止めたりすることが可能です。
さらに、電子ミシンの中には自動糸調子機能が付いているものもあります。
コンピューターミシン
電子ミシンをさらに進化させ、使いやすくしたのがコンピューターミシンです。
このミシンは糸調子を簡単に合わせることができ、予算に余裕がある方や、操作に不安がない方には特におすすめです。コンピュータ制御のため、ボタン一つで多彩な模様を縫うことができ、価格が上がるにつれて縫える模様の種類も増えていきます。
コンパクトサイズ
価格帯は1~2万円で、重さは約5kgのコンパクトなサイズです。軽量なため出し入れがしやすいですが、振動が強く、縫う際の音が大きくなることがあり、縫い目が不安定になることがあります。
フルサイズ
価格が3万円後半からのフルサイズミシンは、重さが約7kgで持ち運びには少し手間がかかりますが、縫う際にガタつかないため、初心者でも扱いやすいです。
金属部分が多く使用されているため耐久性も高く、広いソーイングスペースが確保されているため、小物はもちろん、洋服やバッグなどの大きなものも縫うことができます。
作りたいものを明確にする
入園グッズを手作りしたい
入園グッズや小物を作成するだけなら、コンパクトサイズのミシンでも問題ありません。しかし、お子様の服も作りたいと考えている方は、レギュラーサイズまたはフルサイズのミシンを検討することを強くお勧めします。
裾直しや洋服のリフォームをしたい
ズボンやスカートの裾直し、シャツの丈直し、さらには洋服のリフォームを行いたい場合、コンパクトサイズでは縫うスペースが狭くなってしまうので、レギュラーサイズかフルサイズのミシンを選ぶ方が適しています。
自分の服を作りたい
将来的に「自分の服を作りたい」「本格的に洋裁を始めたい」と考えている方には、自動糸調子機能が付いたフルサイズミシンを特に強く推奨します。
自分に合ったミシンを絞り込む
おすすめのミシンメーカー
JANOME
日本で初めて国産ミシンを製造した歴史を持つ会社で、正式名称は「蛇の目ミシン工業株式会社」です。
1921年(大正10年)に創業し、90年以上の長きにわたり多くの人々に愛され続けている老舗のミシンメーカーです。電動ミシンからコンピューターミシンに至るまで、広範な種類のミシンを販売しており、特に家庭用ミシンの直線縫いの美しさには定評があります。
シンプルでありながら作りが堅牢なため、長期間にわたって愛用できるミシンです。

brother
1908年に創業した「安いミシン商会」が前身の会社で、家庭用ミシンのコンピューターミシンは比較的低価格で提供されています。
保証やアフターサービスも充実しており、刺繍やボタンホールの美しさには高い評価があります。特に刺繍ミシンのバリエーションが豊富で、小物にオリジナリティを持たせたい方には特におすすめのメーカーです。

JUKI
工業用ミシンの技術を活かし、家庭用ミシンを展開しています。工業用ミシンのように自動糸切り機能や自動返し縫い機能を搭載したコンピューターミシンは、洋服作りに最適です。
さらに、自動糸調子や自動糸通し機能も充実しており、使い勝手が良いのが大きな特徴です。
SINGER
1851年にアメリカのニューヨークで設立されたミシン製品の会社で、160年以上の長い歴史を持つブランドです。
他のメーカーに比べて比較的リーズナブルな価格帯が魅力で、文字が小さめですが文字縫いができる機種も存在します。

初心者に役立つ便利な機能
自動糸調子機能
上糸と下糸を生地に合わせて調整するのが難しい場合、布にしわが寄ったり縫い目が不揃いになりがちですが、自動糸調子機能を活用することで、安心して縫製に取り組むことができます。
文字入れ・刺繍機能付き
名入れが簡単にできる文字入れ機能や、お子様の洋服やグッズに素敵な刺繍を施すことができる機能は非常に便利です。ワッペンで装飾するよりも高品質な仕上がりが得られるため、入園グッズを手作りする際には特に役立ちます。
スピード調節機能
縫いスピードを調整できるミシンは、自分の好みに合わせて縫うことができるため、非常に便利です。
フットコントローラー
ミシンを使用する際には、両手で生地をしっかり持ちながら縫う必要があるため、スタートボタンを押す際には片手を離さざるを得ません。そのため、布がずれてしまったり、シワができてしまうことも多いです。両手を使ってしっかりと作業できるフットコントローラーがあると非常に便利です。
まとめ
ミシンには、多くの便利な機能が搭載されています。
自分の必要な機能や作りたいものをしっかりと考慮しながら、快適に使用できるミシンを選んでいきましょう。
そして、あなたが満足できるオリジナルの作品を作り上げることを楽しんでください!
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