買ってはいけない鼻毛ワックス!その理由とは?

新型コロナウイルスの影響を受けて、私たちの生活様式は大きく変化し、マスクの着用が当たり前の習慣となりました。その結果、鼻毛の手入れを後回しにしてしまうことが多くなっているのが現状です。

最近では、身だしなみに気を使う方々が鼻毛ワックスを試してみたり、購入を検討したりする機会が増加しています。

ちょっと待ってください!

確かに、他者から見えない部分で「鼻毛が出ているのではないか」という不安から解放されるかもしれませんが、残念ながら「鼻毛を抜くことがもたらす危険性」からは逃れることができないのです。

✔️この記事の内容

この記事では、“鼻毛を抜くことの危険性”“正しい鼻毛の処理方法”について詳しく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

まず初めに“鼻毛ワックス”の概要について簡単にご説明いたします。

鼻毛ワックスとは、熱で溶かしたワックスをスティックに付けて鼻の穴に挿入し、一度に鼻毛を引き抜くために使用されるケアアイテムです。

YouTuberなどが実演する様子をしばしば目にしますが、その光景を思い浮かべると、痛みを感じてしまう方も多いのではないでしょうか…。

それでは、早速結論をお伝えいたします。

鼻毛ワックスを購入してはいけない理由

1.鼻の粘膜を傷つける
2.毛嚢炎になりやすい
3.鼻の中が乾燥しやすくなる
4.ウイルスや花粉が体内に侵入しやすい
5.ニオイに対する感覚も鈍くなる

鼻の粘膜を傷つける

鼻毛ワックスを使用したことがある方の中には、「鼻の入り口近くの毛がなくなるのを実感し、それにより再度処理を行うことが習慣化される」「手入れを頻繁に行わずに済むので時間を節約できる」といった意見を持つ方も多く存在します。

しかしながら、実際に鼻毛を抜く行為を続ける限り、皮膚や粘膜には確実にダメージが蓄積されるのです。

鼻の左右を分ける壁は“鼻中隔”と呼ばれており、この鼻中隔の前方には、口や鼻の血管が密集している「キーゼルバッハ部位」という部分があります。この部位は特に敏感であり、鼻毛を勢いよく引き抜くことで、粘膜が強く引っ張られ、キーゼルバッハ部位が深く傷つく危険性があるのです。

もしも傷が深くなった場合には、ティッシュを詰めて横になっているだけでは出血が止まらず、外科的な処置として電気メスを用いて血管を焼灼する必要が出てくることも考えられます。

さらに、鼻毛を抜く行為を繰り返すことで、粘膜や毛穴が傷つき、それを通じて細菌が侵入するリスクも高まります。

この結果として、さまざまな疾患を引き起こす可能性があるのです。

毛嚢炎になりやすい

毛嚢炎(もうのうえん)とは毛穴に細菌が侵入し、炎症を引き起こす疾患です。

鼻の穴の近くには毛が生えている皮膚が存在し、この部分は鼻前庭(びぜんてい)と呼ばれています。

鼻前庭の皮膚は非常に薄くて傷つきやすく、そこから細菌が入り込むことで炎症を引き起こすことがあります。

触れずに清潔に保つことで、数日内に回復することがほとんどですが、感染が広がると抗菌薬の軟膏や内服薬が必要になることもあります。

鼻の中が乾燥しやすくなる

「鼻の中がむずむずする」とか「鼻血が出やすい」と感じたことはありませんか?

それは鼻毛ワックスを引き抜く際に、鼻の角質も一緒に剥がれてしまうため、鼻の中が乾燥してしまっている可能性があるのです

鼻毛は鼻内部の湿度や温度を維持する重要な役割を担っています。そのため、鼻毛があることで粘膜が保護され、乾燥を防いでくれるのです。

鼻内部が乾燥することで、ドライノーズ(乾燥性鼻炎)を引き起こす原因となることもあります。

ウイルスや花粉が体内に侵入しやすい

目には見えない空気中にはウイルスやほこりが多く含まれており、鼻毛はこれらの侵入を防ぐフィルターとして機能しています。

したがって、鼻毛を抜くことによってそのフィルター機能が失われ、ウイルスやほこり、花粉などが体内に入り込みやすくなります。

鼻毛の存在が唯一の要因ではありませんが、このような物質が体内に侵入することで風邪を引きやすくなったり、花粉症の症状が悪化したりすることがあると言われています。

ニオイに対する感覚も鈍くなる

ちょっと汗の匂いが気になるかも…

香水をつけすぎているかも…?

私たちが日常的にニオイを感じる理由をご存知でしょうか?

それは、空気中の匂いが鼻内部に存在する嗅粘膜に付着し、その情報が神経を通じて脳内の嗅球(きゅうきゅう)に伝達されることによって、私たちはニオイを感じ取ることができるのです。

鼻毛を抜くことによって、嗅粘膜が傷つき、脳への情報伝達が鈍化し、結果としてニオイに対する感覚が鈍くなってしまうと言われています。

自分の汗の匂いや香水のつけすぎに鈍感にならないためにも、鼻毛を抜くことは避けるべきです。

鼻毛の正しい処理方法

正しい方法は「抜く」ではなく「切る」です。

鼻毛バサミや鼻毛カッターなど、自分の用途に合ったアイテムを選び購入することをお勧めします。

しかし、切る際には常に清潔な状態を保ち、皮膚や粘膜を傷つけないように十分に注意して行うことが重要です。

鼻毛はある程度残しておかないと、本来の機能を果たせなくなりますので、根元から切るのは避けるべきです。

出ている部分だけを適切に切ることが、正しい処理方法と言えるでしょう。

まとめ

鼻毛は単なるムダ毛ではなく、私たちの体にとって非常に重要な役割を果たしています。

しかし、出ていると見た目が気になり、切り過ぎるのも好ましくないため、手入れが難しい部分でもあります。

鼻毛ワックスに限らず、抜くという行為そのものが有害であるため、鼻毛を抜くことを目的とした鼻毛ワックスの購入はお勧めできません。

鼻毛が早く伸びる方は、切る以外にも生活習慣を見直すなど、できることから改善していく方法も考えられますので、少しずつ取り組んでいきましょう。

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