ティントリップは、飲食をしたりマスクを着用したりしても、その色が長時間にわたって落ちにくい特性を持つため、多くの人に愛され続けています。この魅力的な特徴は、塗り直しの手間を減らすことができる点にも起因しています。しかし、その持続力がある反面、クレンジングでは簡単に落ちないため、含まれている成分やその安全性について心配される方も少なくありません。
この記事では、ティントリップのさまざまなタイプや、色が落ちにくい理由、さらにはその潜在的な危険性について詳しくご紹介していきます。
【ティントリップとは?】ティントリップの種類
◇スティックタイプ
スティックタイプは、その名の通りスティック状の口紅の形をしており、鏡がなくても通常の口紅と同様に片手で簡単に塗ることができるため、ティント初心者にとっても非常に使いやすいアイテムとなっています。
◇ウォータータイプ
ウォータータイプは、まるで水のように軽やかでサラッとしたテクスチャーを持つティントです。この水のような質感は、グラデーションリップを作りたい方に非常におすすめのタイプです。軽やかなテクスチャーですが、乾燥しやすい特性もあるため、重いテクスチャーのリップが苦手な方に特に適していると言えるでしょう。
◇グロスタイプ
グロスタイプは、艶感や保湿を重視する方に特におすすめの製品です。しっかりとした色づきがありながらも、グロスタイプの多くは薄づきで、自然な仕上がりを実現します。色と艶を同時に楽しむことができる非常に便利なアイテムです。
◇オイルタイプ
オイルタイプは、唇が荒れたり乾燥している時でも、オイルに含まれる保湿成分により唇をしっかりと保湿できるという魅力があります。特に、乾燥しやすい方や冬のシーズンには特に効果的です。
◇マットタイプ
マットタイプは、その名の通り光沢のないマットな質感が特徴です。仕上がりは非常にサラサラとしており、乾燥しやすいため、使用前にリップクリームなどでしっかりと保湿をすることが推奨されます。
◇バームタイプ
バームタイプは、高保湿なものが多く、オイルタイプと同様に乾燥しがちな方や冬には特におすすめです。口紅型のものは、リップブラシを使用して塗ることで色が濃く発色し、フォーマルな印象を与えたり、サッと塗ることでカジュアルな印象を出したりと、塗り方によって印象を変えることができるのが特徴です。
◇パックタイプ
パックタイプは、顔に使用するパックと似たような感覚で唇に使用するパックです。ティントを塗った後に乾かし、剥がすことで、唇をしっかりと染色し、色持ちが良くなるのがこの製品の特長です。
なぜ落ちにくいのか?落ちにくい仕組みについて
ティントリップは唇に色が染み込み、しっかりと染めることを目的としているため、通常の口紅とは異なり、単に表面に色を乗せるだけではありません。ティントリップには染料が配合されており、普通の口紅に比べて格段に色落ちしにくいという特性があります。この染料は、ネイルカラーやヘアカラーにも使用されるもので、水や油に溶ける性質を備えています。
危険性はあるのか
染料を使用することは、唇に色素を定着させることを意味するため、適切なクレンジングを行わなければ色素沈着が起こる可能性があります。しかし、唇は他の皮膚部分に比べて代謝が非常に活発であるため、たとえ色素沈着が発生したとしても、すぐに皮膚が剥がれ落ちるため、色が定着してしまう心配は少ないと考えられます。
最も唇に浸透しにくいのは、オイルベースで作られているオイルタイプの製品であり、逆に浸透しやすいのは水ベースのウォータータイプの製品です。この水ベースのウォータータイプは、皮膚の奥深くまで色素が浸透する特性を持っています。
色素沈着をできるだけ避けるためのコツとしては、ティントリップを塗る前にコンシーラーを使用して、皮膚と直接触れないようにしたり、リップクリームを先に塗って角質を守った状態でティントリップを使用する方法があります。万が一、色素沈着が起こってしまった場合には、ティントリムーバーという専用のクレンジングを使用することを強くおすすめします。
ただし、ティントリムーバーには刺激が強いものも存在するため、唇が敏感な方はアイメイクなどの落ちにくいメイクを落とすためのポイントメイクリムーバーや、ワセリンやオイルなど、より穏やかな刺激で落とせる製品を選ぶことが重要です。
さらに、染料はアレルギーを引き起こしやすい成分とされており、多くはタール系色素です。このタール系色素がアレルギー反応を引き起こすことが報告されています。染料は唇の角質(タンパク質)と非常に結合しやすく、これらが合体した染色タンパク質がアレルギーを引き起こす可能性も否定できません。唇に皮が剥けたりかゆみを感じた場合は、すぐに使用を中止し、ひどい症状が現れた際には皮膚科に相談することが賢明です。
ティントリップには多種多様な種類が存在し、それぞれの特徴や利点を理解した上で、自分に合ったものを選ぶことが非常に重要です。塗りやすさや作りたいリップのスタイルはもちろんですが、特に乾燥しやすい方は保湿力の高い製品を選ぶことが大切です。また、もし皮膚トラブルが発生した際には、速やかに皮膚科を受診し、同じ製品を再度使用しないようにすることが望ましいでしょう。
ティントリップは一般的な口紅に比べ、染料が含まれているため色素沈着が起こりやすいことを理解しておくことは非常に重要です。色素沈着を防ぐためには、使用前にしっかりと唇を保護し、使用後には適切なクレンジングを行ってしっかりと落とすことが必要となります。
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