テレビやパソコン、掃除機などの家電製品は、私たちの生活において欠かせない重要なアイテムです。しかし、家庭内の電源供給口の数や家電の配置状況により、多くの人々が電源タップや延長コードを利用して電力を効率的に管理しているのではないでしょうか。特に、延長コードがなければ、家電を希望通りの場所に配置することが難しい場合も多々あります。
延長コードは非常に便利な道具ですが、使用方法を誤ると、思わぬ危険を招くこともあるため注意が必要です。この記事では、延長コードに潜む危険性や、正しい使用方法について詳しく解説したいと思います。
延長ケーブルの危険性とは
まず最初に、延長ケーブルに関連する危険な要素について考慮してみましょう。ここではいくつかの重要なポイントを解説していきます。
延長ケーブルには消費電力の上限があります。
延長ケーブルを選ぶ際、多くの人はその長さや価格に注目しがちですが、最も重要視すべきは消費電力の上限です。一般的に、延長コードは最大1500ワットまでの消費電力に対応しています。このため、1500ワットを超える電力を必要とする家電製品は使用できないことになります。
では、一般的な家電製品の消費電力はどのくらいなのでしょうか。
– テレビ:70ワット~100ワット
– 携帯電話の充電器:15ワット
これらの家電は特に問題なく使用することができますが、
– トースター:1200ワット
– アイロン:1400ワット
– 掃除機:1000ワット
– ホットプレート:1500ワット
このような高消費電力の家電を一つ接続するだけでも、すでに1000ワット以上の電力を消費してしまいます。消費電力が増加することで最も顕著に現れるのは、熱を持つことです。1500ワットという上限は、延長ケーブルが耐えられる熱さの限界を示していると言えます。
この上限を超えてしまうと、最悪の場合、延長ケーブルや接続されているコンセントが異常に熱を持ち、火災の原因になる恐れがあります。そのため、高消費電力の家電には、延長コードの使用を避けるように指示されることが多いのです。家電の消費電力と延長ケーブルの上限をしっかりと確認した上で使用することが重要です。
コードの使い方をあやまると危険です
延長コードを使用する際には、整理せずに配線したり、床に無造作に置いたりすることが多く、扱いが適当になりがちです。消費電力が高い家電を接続している場合、たとえケーブルの上限に達していなくても、適切に取り扱わなければケーブル自体が劣化し、異常な発熱を引き起こす可能性があります。
具体的な例としては、
– コードを束ねて使用する
– 整理のために無理に曲げて使用する
– 埃がたまっている場所で使用する
などが挙げられます。このような使い方は非常に危険です。無理に曲げるとコードが痛むのは明らかであり、周囲に熱を持つ物があれば埃が燃える危険性もあるため、特に注意が必要です。また、「トラッキング現象」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。この現象は、延長ケーブルが接続されているコンセントに埃や湿気がたまることで放電が発生し、引火の原因となることがあります。
無理な形で延長コードを使用すると、ケーブルの寿命が短くなり、発火の危険性が高まります。延長コードを長持ちさせるためには、ケーブルに負担をかけない使用方法が非常に重要です。また、定期的な掃除も欠かせないポイントです。
ではどうすれば安全なの?
ここからは、安全に延長ケーブルを使用するための選び方や具体的な使い方についてご紹介します。
ケーブルはしっかりしたものを使う
非常に基本的なことですが、発熱量が低く、安全性が保障されたケーブルを選ぶことが大切です。たとえば、パナソニック製の「ザ・タップX」という製品があります。この製品は、発熱性が低く、耐久性に優れ、防水性も備えています。
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一方で、100円均一で販売されている製品は性能が劣ることが多いため、避けた方が無難です。安価であるがゆえにリスクも伴い、過去にはリコールを受けた商品も存在するため、注意が必要です。
ブレーカータイプの電源タップを使用する
消費電力を確認するのが面倒だったり、うっかり何も考えずに配線してしまう方には、ブレーカーが付いたものを使用することをおすすめします。
ブレーカータイプの電源タップを使用すれば、万が一1500ワットを超過してしまった場合でも、自動的に電源を切ってくれるため、火災のリスクを避けることができます。ただし、その都度家電が使えなくなるのは面倒な場合もあるため、使用方法を考慮する必要があります。
ねじれを起こさない、掃除をする
再度強調しますが、誰でも実践できる対策として、ケーブルに負担をかけない使い方を心掛けることが非常に重要です。
– ケーブルをねじれた状態で使用していませんか?そのような使い方は負荷がかかるため、避けるべきです。
– コードを床に放置していませんか?埃がたまる原因となりますので、可能な限り床ではなく机などの上に置くように心がけましょう。
これらの対策は、少しの努力で済むことですので、ぜひ実践してみてください。お金をかけずにできる安全対策となります。
まとめ
本日は、一見便利な延長コードも注意を怠ると危険を伴う可能性があることについてお話ししました。掃除やケーブルの整理をせずに使えると考える方も多いかもしれませんが、ほんの少しの油断が、取り返しのつかない事態に発展するリスクを抱えています。日常的な掃除が面倒に感じられるのであれば、設備を充実させるためにお金をかけることも一つの手段だと考えます。
それでは、今回はこの辺でお礼を申し上げます。ありがとうございました!
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