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代謝を活性化し、健康を促進する効果があるとされる非常に人気のあるホットヨガ。実際にその魅力を体験してみたいと思ったことはありませんか?特に初心者にとっては、気軽に体験レッスンを受けたり、入会してみたいという気持ちが高まることでしょう。しかし、初心者の場合は、少々の勇気が求められる場面もあり、注意すべき点がいくつか存在します。
まず、体験レッスンを受けた際に丁寧な説明を受け、気持ちが高まった状態で優しい会話の流れで入会することができたり、あるいは軽い気持ちで知らずに入会することには、実は非常に危険な要素が潜んでいるのです。ここでは、月会員権を購入するべきでない理由について詳しく解説します。
ヨガとホットヨガの違いについて
ヨガの基本的な考え方
ヨガは、身体、心、そして魂を神聖な存在と結びつける修行法として、インダス文明にその起源を持っています。その後、ポーズ(アーサナ)や呼吸法(プラーナヤーマ)を駆使して筋肉を浄化し、強化することで自己を超越した境地を目指す「ハタ・ヨガ」が誕生しました。さまざまな流派が生まれ、交じり合いながら、現代のヨガが形成されてきたのです。
ダイエット目的で行うヨガも存在しますが、実際のところ、その本来の目的は苦痛からの解放や快適で安定した心の状態を作り出すことにあります。
継続して行うことで、柔軟な体作りが進み、姿勢も改善し、脂肪が付きにくい体質へと変化していくでしょう。また、日常生活におけるストレスを緩和し、心を落ち着ける効果も期待できるのです。
ホットヨガの特徴
ホットヨガは1970年代に始まったとされ、室温36~40度、湿度60%の高温多湿な環境で行われるヨガのスタイルです。この独特の環境は、ヨガの発祥地であるインドの気候を模しており、40度を超える環境で実施されるビクラムヨガなどのスタイルも存在します。
通常、1レッスンの時間は1時間から1時間半程度で行われ、日常生活ではなかなか体験できないほどの大量の汗をかくことになります。そのため、約1リットルの水分補給が必要とされます。代謝を促進し、老廃物の排出を助けるため、健康やストレス解消、さらにはダイエットにも効果があるとされています。しかし、こうした高温多湿な環境では雑菌が繁殖しやすく、衛生管理には特に注意を払う必要があります。
初心者が注意すべき5つの逆効果
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朝晩の短時間の軽いヨガでも、十分に効果が期待でき、深くゆっくりとした呼吸を意識することで自律神経の調整が可能になります。自分自身の心と身体にしっかり向き合い、見つめる時間が非常に重要です。内臓を無理なく動かすことにより、便秘の改善にもつながり、自律神経も整っていくでしょう。
朝晩の短時間の軽いヨガでも、十分な効果があり、深くゆっくりとした呼吸を意識することで自律神経を整えることができます。自分の心と身体と向き合い、じっくり見つめることが大切です。内臓を無理なく動かしていくことで、便秘改善にも繋がり、自律神経も整うことでしょう。
自律神経の乱れについて
・汗がかきやすい環境では、身体がスッキリした感覚になり、「もっと続けたい」という気持ちが強くなることがあります。しかし、その反面として、自律神経が乱れてしまうこともあるのです。
仕事帰りや普段の忙しい時間の中で、レッスンの時間を確保して受講することで、心や体が興奮状態になることが多く、リラックスする時間が減少してしまいます。仕事でのストレスが多く、ホットヨガでハードなレッスンを受けると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうのです。
仕事帰りや初心者の場合は、リラックス系のヨガレッスンを選ぶことを強くお勧めします。
発汗による脱水症状のリスク
・大量の汗をかくことでデトックス効果や代謝を上げるためには、十分な水分補給が不可欠です。しかし、初心者は水分補給を怠りがちです。レッスンに集中しすぎたり、汗をかくことやストレッチを楽しむあまり、水分補給を忘れてしまうことがあるのです。
その結果、知らず知らずのうちに水分やミネラルを失い、熱中症や脱水症状を引き起こす可能性が高まります。レッスン中に何らかの症状が現れても「いつものこと」と慣れてしまい、それを放置すると、より深刻な健康問題を引き起こす要因となります。
レッスン前には必ず水分を取り、レッスン中もこまめに水分補給を心がけましょう!
腰や首、筋肉を傷めるリスク
温かい環境でのストレッチや筋トレによって、普段よりも身体が柔らかくなります。このため、普段の運動時よりもさらに伸びたり動くことができるようになり、つい負荷をかけすぎてしまうことがあります。ヨガの筋肉がまだ十分についていない初心者が過度に負荷をかけると、腰や首の関節や筋肉を痛めるリスクが高まるのです。
周囲の人ができている様子や、頑張っている雰囲気にどうしても影響を受けてしまうため、ヨガを学びつつ自分自身の力や心身の状態を理解することが重要です。最初のうちは3~4割程度の力で行い、自分のペースで続けてみましょう。
肌や髪、心臓への負担
・高温多湿の環境で大量の汗をかくことで、肌や髪にかなりのダメージを与えることがあります。濡れているから大丈夫だろうと考える方も多いですが、それは誤解であり、実際には逆に肌が乾燥し、髪がパサつく原因となりますので、特別な注意とケアが必要です。
また、レッスン後にシャワーを浴びずにすぐに外に出ることは、負荷のかかる環境に慣れていないため、急激な寒暖差が心臓や循環器系に大きな影響を与えることがあります。ドアが開き、ゆっくりと換気が行われるので、慌てずに時間をかけて退出することが大切です。
ヨガだけではすぐには痩せない
・汗をかくことで痩せていると誤解したり、運動によってカロリー消費ができたと錯覚し、レッスン後にしっかり食事を取ってしまうことがあります。ホットヨガを行ったからといって、安心してはいけません。
ホットヨガの後は体内の水分やミネラルが失われているため、その直後は吸収力が高まり、逆に太りやすくなることもあります。ヨガの後は3時間程度、食事を控えることが推奨されます。
初心者がホットヨガを始める際の重要な注意事項
ホットヨガはサウナやお風呂と同様の環境で行われるため、1時間のレッスンでも想像以上に注意が必要です。自分自身の身体をしっかりと見つめながら行うことが非常に重要です。
仕事でのストレスや興奮状態が続き、仕事帰りにパワー系のヨガを受けることでさらに興奮が高まり、帰宅後に心が高ぶったまま就寝することは、不眠症を引き起こす原因となる可能性があります。仕事の日は、できるだけリラックス系のヨガレッスンを選ぶことをおすすめします。
初心者におすすめのポーズ
太陽礼拝:
ハッピーベイビーのポーズ:
アーナンダ・バラ・アーサナという名前のポーズです。赤ちゃんが足をつかんでゴロゴロと遊ぶ姿をモチーフにしたこのポーズは、ゴロンと寝転ぶ簡単な形をしているため、朝の目覚めが悪い時や夜の疲れを癒すのに特におすすめです。
太ももの付け根にある鼠径部は、日常生活ではあまり意識されない場所ですが、太い血管やリンパが集まっているため、特に女性にとってこの部分のケアが重要です。血液やリンパの流れを促進し、足のむくみや末端の冷え、血行不良からくる婦人科の悩みを改善するのに効果があります。
血流を感じ、体の疲労や精神をリフレッシュし、全身をリフレッシュしましょう。
ワニのポーズ:ねじりのポーズ
ジャタラ・パリヴァルタナーサナと呼ばれるこのポーズは、仰向けの姿勢で上半身を床に付けたまま、足を左右に倒し、顔は反対方向に向ける形となります。この動作は体幹を鍛え、腰痛緩和や便秘改善、筋肉や心を休める効果があります。シンプルな動作ではありますが、無理をすると腰を痛めてしまうことがあるため、できる範囲で行うことが大切です。
屍のポーズ:究極のリラクゼーションポーズ
シャバーサナ、または屍(しかばね)を意味するシャバとポーズのアーサナの組み合わせであるこのポーズは、身体を動かさずに無の意識で行う「しかばねのポーズ」です。リラックスや精神の疲労回復に効果的なため、静かな空間やヒーリングミュージックをかけて行うと良いでしょう。ゆっくりと腹式呼吸をしながら、自分の体がマットに沈んでいく感覚を感じ、重力に身を任せてみてください。
起き上がる際には、急に起き上がらずに横に寝転んで、両手を使ってゆっくりと起き上がり、最後に頭を上げるという流れがポイントです。
まとめ
初心者が知識を持たずに無理をしたり、頑張りすぎることは非常に危険です。したがって、ヨガ初心者は、慣れるまでは安易に通い放題の会員権を購入するべきではありません。
しっかりとした知識を持ち、自宅でできる簡単なヨガやリラックス系のレッスンからスタートし、自分の身体に少しずつ負荷をかける程度で楽しむことが重要です。
ヨガは、毎日あるいは2日に1度でも短時間を継続することで体に変化が現れ、ストレス社会における精神のコントロールや安定にも役立つことでしょう。
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