買ってはいけないお米 ~日本人の主食~

あなたの主食は何でしょうか。
ご飯派の方もいれば、パン派の方、あるいは麺類を好む方もいるかもしれません。
しかし、日本人にとっては、やはりご飯、すなわち「お米」が主食としての地位を確立している方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
私の家庭でも、主食としてご飯を選ぶことが一般的で、1日に3度ご飯を食べることも決して珍しくありません。
白ご飯はもちろん、さまざまなアレンジを加えた変わりご飯も非常に美味しく、ついつい食べすぎてしまうこともしばしばあります。
筆者は米屋で3年間勤務していた経験があり、その中で白米、玄米、五穀米など、実に多様なお米を目にしてきました。
日本人の主食として、ぜひとも良質なお米を選んでいただきたいと思い、この場で避けるべきお米についてお話ししたいと思います。

お米の賞味期限


食品には、それぞれ「賞味期限」や「消費期限」が設定されています。
賞味期限は、その食品が美味しく食べられる期限を示しており、消費期限はその期限を過ぎると食べない方が良いとされるものです。
では、お米についてはどうでしょうか。
お米は生鮮食品と同じように考えると理解しやすいです。
野菜などの生鮮食品には賞味期限が設定されていないのと同様に、お米にも実際には賞味期限は存在しないのです。
基本的に、スーパーマーケットなどで販売されているお米は袋にしっかりと密閉され、未開封の状態で提供されています。
しかし、袋には微細な穴が無数に開いており、そこからお米は自然に空気を取り込むことになります。
したがって、袋が未開封であっても、開けていなくても鮮度は徐々に低下していくことを理解していただく必要があります。

鮮度の目安


先ほどお米には賞味期限がないと述べましたが、空気に触れることで鮮度が徐々に失われていくことも改めてお話ししました。
では、鮮度が落ちていくお米の目安を知っておくと、いつまで美味しく食べられるかがわかりますよね。
その目安は、ズバリ約1ヶ月です。
お米の袋には必ず精米日(搗精日)が記載されています。
この日付は「玄米から精米された日」を示しています。
玄米とは、ぬかや胚芽がそのまま残っているお米で、白米になる前の段階を指します。
この玄米を白米に精米すると、空気にさらされることになり、時間が経つにつれて鮮度が失われていくのです。
そのため、スーパーマーケットでお米を購入する際には、精米日をしっかりと確認することが非常に重要です。
さらに、令和2年3月からは「年月旬(上旬/中旬/下旬)」という表示方法が可能になったのです。
農林水産省の方針によれば、食品ロスの削減や物流の効率化を目指し、お米は賞味期限がないため「精米日」の表示を広く行うことができるようになりました。
確かに、この取り組みによって食品ロスは減少するかもしれませんが、鮮度に関してはどうなのでしょうか。
精米日が明確であるかどうかは、非常に大きな違いをもたらすと思います。
もし、その表示方法で記載されている場合は、特定の週にお米を購入することを強くお勧めします。
古い精米日のお米は絶対に購入しないようにしましょう。

お米の保存方法


鮮度の良いお米を手に入れた後、その保存方法も非常に重要になってきます。
せっかく良いお米を手に入れても、保存方法を間違えるとその風味や品質が台無しになってしまうのです。
1.お米は濡れるとカビの原因に!
お米は水分に非常に敏感な食品です。
雨の中で長時間放置したり、濡れた手で計量したりすると、カビが発生し食べられなくなる恐れがあります。
よくある失敗例として、キッチン下の物入れに米びつを置いてしまい、水滴によってカビが発生してしまったというケースが挙げられます。
また、店舗で多湿な場所に保管されていたためにカビが発生し、そのまま販売されてお客様からクレームが入った事例もありました。
もし、購入したお米を開封した時にカビが見つかった場合、その店舗の管理が不十分である証拠ですので、今後はその店舗での購入を避けた方が良いでしょう。
2.夏場は特に要注意!
先ほど水に弱いと述べましたが、お米は高温にも非常に弱いという特性があります。
そのため、夏の時期には特に注意が必要です。
気温が高く湿度も高い時期には、鮮度が失われる速度が非常に速くなります。
そのような時期に常温で放置してしまうと、どうなるでしょうか。
鮮度が落ちて、炊きあがりのご飯がパサパサになり、見た目の変色も起こる可能性があります。
さらに、カビだけでなく、害虫(お米の虫)が発生する場合もあるのです。
それを防ぐためには、普段から薄暗く風通しの良い涼しい場所に保存しておくことが理想的です。
スーパーなどで暑い時期に長時間放置されたお米は、絶対に購入してはいけません。
3.保存容器は洗浄を!
お米を保存する際の容器は、どのようなものを使用していますか?
私の家では12kgの容量を持つプラスチック製の容器を使用しています。
軽量で真四角な容器を選んだ理由は、お米を移す際に非常にスムーズで、洗浄も容易にできるからです。
「保存容器を洗う!?」と驚かれる方もいるかもしれませんが、米屋での3年間の経験から、私はその重要性を強く実感しました。
何度もお米の鮮度が命であるとお伝えしてきましたが、本当にその通りなのです。
1ヶ月以上経過した古くなったお米は「古米」と呼ばれます。
古米が劣化し、古くなったお米のカスが混ざってしまうと、せっかく新しく購入したお米が台無しとなってしまいます。
また、害虫の卵が孵化してしまう可能性もあり、特に注意が必要です。
容器の隅に溜まった古いお米は、害虫が発生しやすくなるのです。
そのため、容器は新しいお米を入れる前にしっかりと洗浄し、十分に乾燥させてから新しいお米を移すように心掛けましょう。

まとめ

お米の賞味期限
お米には賞味期限は存在しません。
鮮度が命の生ものとして理解しましょう。

鮮度の目安
お米が美味しく食べられる期間は約1ヶ月です。
精米日が古いものは絶対に購入してはいけません。

お米の保存方法
1.お米は水に非常に弱い。
2.夏場の暑い季節は特に注意が必要。
3.保存容器は新しいお米を入れる前に必ず洗う。
基本的に、お米はスーパーマーケットなどで購入するケースが多いと思いますが、管理体制が不十分な店舗も多く存在しています。
購入後すぐに開封してお米に異常が見られた場合、その店舗でのお米の購入は避けた方が良いでしょう。
そのような店舗では、美味しいお米を味わうことは難しいからです。
皆さんが正しい知識を持ってお米を選び、毎日美味しいご飯を楽しむことで幸せを感じていただければ、非常に嬉しく思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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