【はじめに】
皆さんは「DAP」という用語を耳にしたことがありますか?これは、「デジタル・オーディオ・プレイヤー」の略称で、特にSONYのWalkmanなどがその代表例として知られています。近年では、ハイレゾ音源の流通や音楽ストリーミングサービスの普及により、再びDAPに対する関心が高まっています。とはいえ、「音楽を楽しむためにはスマホがあれば十分では?」と考える方も少なくないかもしれません。
しかし、実際のところ、DAPは音質において非常に優れています。さらに、スマートフォンを使用しないため、電池の残量を気にする必要がなく、保存できる楽曲の数も豊富に確保できます。音質が優れている理由は、DAPが音楽専用に設計されているためであり、余分な処理を排除し、音楽専用のDAC(デジタル・アナログ・コンバーター)を搭載しているからです。
DACとは、デジタル信号をアナログ信号に変換するための回路のことを指します。このように、「DAP」と「DAC」という用語が似ているため混同しがちですが、実際にはDACやアンプ、電池などが組み合わさって一つの製品として成立しているのが「DAP」と呼ばれるものです。
【DAPのメリット、デメリット】
ここでは、DAPの持つメリットとデメリットについて詳しく掘り下げてお話ししたいと思います。
メリット
- スマートフォンで音楽を聴くよりも高音質で楽しむことができる
- 音楽専用のDACが搭載されているため、音質が格段に向上する
- SDカードに音楽データを保存することができ、持ち運びも簡単
- スマホを使用しないため、スマホの電池残量を気にせずに音楽を楽しむことができる
- 音楽専用のストレージを持つことで、データの管理が容易になる
- Bluetooth機能を搭載しているモデルも多く存在する
デメリット
- 荷物が一つ余分に増えてしまう
- DAPを購入するためには一定の費用がかかる
- パソコンがないとDAPに音楽を取り込むことができない
- スマホの方が手軽で便利な場合が多い
このように考えると、荷物が増えることやDAPの購入費用を気にしないのであれば、音楽を楽しむためにスマホよりもDAPを選ぶ方がより適していると言えるでしょう。
【スマホで音楽を聞くときのメリット、デメリット】
次に、スマートフォンで音楽を聴く場合のメリットとデメリットについて詳しくご紹介いたします。
メリット
- 非常に手軽に音楽を楽しむことができる
- 持ち物が増えないため、非常に便利である
- DAPに比べてコンパクトで軽量である
- すべての機能をスマホ一台で完結できるため、非常に便利
デメリット
- 音質はDAPに比べて劣ることが多い
- 電池残量が減少することが心配になる
- 保存可能なデータ量が限られている
- メールの着信音や通知音が音楽に混入する可能性がある
やはり手軽さは大きな利点ですが、電池の残量が気になることやデータの保存量が少ない点は、デメリットとして挙げられます。
【DAPのメーカー】
スマホはおしゃれなデザインが多く見られる一方で、海外製のDAPはデザインがあまり魅力的でないものが多く存在します。せっかく選ぶのであれば、見た目にもこだわりたいものですよね。
その中で特におすすめしたいのが、SONYのWalkmanシリーズです。このシリーズは、性能に関しても非常に信頼性が高いことで知られています。
SONYのDAPは、数万円のエントリークラスから数十万円のハイエンドクラスまで、幅広いラインナップを取り揃えています。圧縮音源は、DSEE HX技術によってアップスケーリングされ、音質の向上が図られます。これは、圧縮データの音質が劣る部分を補完し、より良い音にするための技術です。
さらに、ハイレゾ音源では、フルデジタルアンプのS-MASTER HXを利用することで、その優れた音質を最大限に引き出すことができます。
私が特に注目しているのは、SONY NW-A100シリーズです。価格はソニーストアで31,900円からと、非常に手頃な設定になっています。
NW-A100シリーズは、Androidを搭載したモデルで、スマートフォンしか使ったことがない方でも直感的に扱いやすいはずです。さらに、YouTubeなどのアプリにも対応しており、ハイレゾ対応のDAPでもあるため、魅力が詰まっています。
Aシリーズの買い替えを検討している方や、初めてDAPを購入しようとしている方には、性能と価格の両面から非常におすすめな商品となっています。
【デザインは悪いのですが、海外製DAPもおすすめです】
見た目のデザインにはあまり魅力を感じない海外製のDAPですが、実際には非常に優れた製品も存在しています。
代表的なメーカーには、「Fiio:フィーオ」(中国)、「HiBy Music:ハイビーミュージック」(中国)、「Shanling:シャンリン」(中国)、「Astell&Kern:アステルケルン」(韓国)などがあります。
海外製品には、コストパフォーマンスが優れているという印象がありますが、中には何十万円もする高級モデルも存在し、品質が保証されているものも多いです。そのため、やはりSONYのDAPは手に入れやすいという印象を持たれることが多いでしょう。
【結局DAPは買ってはいけないのか?】
結論として、DAPを購入するべきかどうかという問いについて考えると、音質を重視する方にとっては、DAPを手に入れることで大いに恩恵を受けることができるでしょう。
普段はHiFiステレオやコンポで本格的な音楽を楽しんでいる方で、「音楽を聴ければそれでいい」という考えを持っているのであれば、スマホでの音楽視聴をおすすめします。
それぞれのメリットとデメリットを考慮すると、DAPは持ち運ぶ際に荷物が一つ増えることになります。この点においては、確かにDAPは手軽さに欠けると言えるでしょう。
スマホを一日中頻繁に使用する方や、外出先で充電環境が整っていない方で音楽を楽しみたい方には、スマホの電池残量を気にせずに使えるDAPを強くおすすめいたします。
結局、購入の可否はケースバイケースで判断することが非常に重要です。DAPは高性能な製品が多いため、音楽ライフを存分に楽しむことができるでしょう。
【DAPの選び方の注意点】
オーディオ機器は、製品ごとに音質が大きく異なるため、購入時には実際に音を聴いてから判断するのが最も理想的です。
数万円の製品を適当に選んでしまって、後になって「この音質では満足できない」と後悔することを避けるためにも、少し手間をかけてでも試聴をしに行くことをお勧めします。
海外製のDAPなどは、試聴できる場所が限られているかもしれませんが、4〜5万円程度の製品も多く存在するため、一度は音を確認してみる価値があります。
人によって耳の感度や音の好みは異なりますので、自分自身の耳に合った音質や価値観を基に最適な製品を選んでくださいね。
コメント